ぱたぱたと、サンダルのかかとを鳴らして姉弟が街路を駆けてゆく。
ここから400mほど離れたセブンイレブンにお使いを頼まれた帰りなのだろうか。
さては、明花公園へ遊びに飛び出したところなのだろうか。
いずれにせよ、この近所に住む子供たちであるに間違いない。
私がいる仮設事務所の二軒隣に居を構えるご夫婦が【ご近所様へのご挨拶】の時に教えてくれた。
「このあたりは人が良いよ。子供も多いしね。」
子供たちのぱたぱた音が、ご夫婦のその言葉を【風景】として私に認識させる。
良い街だ。
わたしは心からそう思う。
ここに住んだら友達の家族を泊まりに来させよう!
車はMAXで3台停められる。
昼頃までに来てもらって、
夕方まで子供たちと明花公園で遊ぼう!
宴の前にみんなで【ふろ】行こう!
てくてく歩いて。大勢で。
食材はジャパンミートで仕入れよう!
友人の奥さんが、その安さに驚く姿が目に浮かぶようだ
一杯目のお酒を飲んで、
ひとくち、二口とつまんだところが楽しさの頂点で、
やがてお腹いっぱいになって眠くなる。
静かに夜は更け、子供たちも眠りにつく。
(またいつでも遊びにいらっしゃい)
(君たちがこの家に来ることを楽しみにしてくれたら、これ以上うれしいことはないよ)