自律的な筋機能~その1

~「腰痛、むち打ち症、膝、股関節の変形、側弯症、自律神経の乱れ」改善への視点

「骨格筋の自律的な制御作用」という存在~

 

自律的とは無意識下で無自覚のうちに作用していること、一方、意図的とは自覚のある意識的なものです。私たちは「骨格筋は随意的である」という理解の過程で、その中に自律的な無意識レベルの作用があることを見逃していることに気付くべきです。

なぜなら、ここに科学の盲点が生じるからです。

 

特に、腰痛やむち打ち症など身体の痛みを改善するには、骨格筋の機能に「自律的な制御作用」があるということに注意する必要がありま

なぜなら「骨格筋は随意的である」ということを意図的という意味だけで見て、自律的制御作用に問題があることが分からないからです。

 

前回、直立二足歩行を可能にしたヒトの身体の筋機能について目を向けて頂きましたが、それは、ここに腰痛や関節の変形、側弯症、の改善に向けたヒントがあることにまず注意を向ける必要があるからなのです。

 

私たちは、元気な時、歩くときも、階段を登るときも降りるときも身体の重心を保つことがそれほど難しいものであるとは感じていません。

しかし、棒を垂直に立たせておくことは難しいはずです。また縦長のものを重力下で立てられたとしても倒すことは容易です。

直立に立って歩き、さらに走れるという重心が自動的に制御されているということに、慎重に注意を向けたとき、そこには「自律的な制御作用」があることが分かります。

 

この重心の制御作用は「骨格筋は随意的である」、イコール「意図的である」という意味にとられがちであったため、そこに自律的に無意識レベルの筋機能があるということには充分な注意が向いて来ませんでした。

しかし、この制御作用は運動神経や感覚神経に内在している反射系においてそれなりに認識されていたことも解剖学的な事実です。

たとえば体性反射の多くはこれに関係しています。脊髄を介した膝蓋腱反射や、拮抗筋における交差性反射などの存在は重心を自律的に制御するためのものと言えます。

 

これらは脳の判断を仰ぐことなく自律的な反射作用であり、明らかに身体の重心を自動的に一定レベルまで制御するためのものということが言えます。骨格が歪み変形していくとき、腰痛の原因となる筋機能のバランスが崩れたとき、この制御作用が乱れたことに関係しているのです。

 

ゆえにこの重心制御作用を可能にした体性反射を正しく応用してみようというのが身整式の見方です。

 

これらの反射作用の現れが、様々な徒手療法の歴史の中で見られてきたのです。なぜなら身整式は様々な徒手操作で身体の整復反応が現れる理由を重心制御作用の筋機能の中から見つけ出すことばかりしてきました。

 

世界中の徒手療法の効果があったときを突き詰めて見るならば、必ずこの自律的な重心の制御作用に合致したときであると断言できます。

その事実の追求によって「身が整う仕組み、身整式(商標)」というものになってきました。

 

しかし残念ながらそれら世界中の徒手療法は、この自律的な筋機能に気付くことが出来ませんでした。

 

ここに注意を向けることは実に難しいのです。2003年アトムが誕生できなかったのと同じくらい、ここに科学の盲点が集約されていたからです。

 

ゆえに今日、医療的にも、リハビリとしても、トレーニングにしても骨格筋は意図的(意識的)に訓練するものという偏った思い込みがあります。

 

ここで重要なのが合気道という訓練手段です。これは無意識レベル(自律的な重心制御作用)の骨格筋機能に従うように意図的な筋機能を使うことを訓練しています。

左2写真~合気道の坐技呼吸法(坐り相撲、自律的な筋機能と一体化した動きで相手を投げることができる)と、右端写真~身整式による自律的な筋機能を刺激する脳性麻痺のリハビリの一例。側弯症の予防としても続けている。

 

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