こないだハリー・ベラフォンテが亡くなったことは音楽と行動と思想のことにおいて大きな節目なのではと思っている。

自身、この数ヶ月、近しいひとをおくる、ということがおどろくほど次々に続いて「変わり目」ということについて深く感じているさなかだ。悲しみや哀しみや喪失よりもはるかに速いスピードで、膨大な作業と支出と消耗があり、それらがもたらす疲労とともに、生活と身体にゆるやかに染み込んでくる鉛のようなこの何かの正体は未だ分からない。

ドタバタのさなかに飛び込んだ大江健三郎氏のこと坂本龍一氏のこと、それから、と数えればさて、もう無言にならざるを得ない。やはり人は順番に透明になると分かっていても、残念というものは薄まりも消えもしない。

常に新しくあること、新しくあらしめんとすることは、どこかで生き死にの問題に接しているに違いない。

なんだかこのごろ、ひとつひとつの仕事が、ひとつひとつの行為が、ひとつひとつの悩ましささえもが、やけに大切に思えてくる。

 

 

 

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