ずいぶん前のことなのですが、、、。

仲間が絶滅したために自分一人にしか通じなくなった言葉を話し続けている人のドキュメント映像を見たことがあり、脳裏に焼き付いてしまいました。

何度も、無性に、思い出します。

 

その人は、誰に対するでもなく一日中話し続けているのです。

南米のアマゾン。

男性で年齢不詳というが、50代くらいに見えた。本当はもっと年寄りなのかもしれない、わからない。

その人以外には、もう地上の誰も、その言葉を話さないのだが、その人は、たった独りで話し続けるのです。朝から夜中まで、一日中。

そして、周囲に居る人は、世界的な言語学者も含め、その人の言葉を解読しようと懸命に努力し続けるのに、どうにもワカラナイようなのです。

そして、その人が死んだら、その言葉も無くなる、という、、、。

 

ある言葉を話す最後の一人になること。

自分以外の誰にも通じない言葉を発しつづけること。

 

これは、ものすごいことだと、なにかが突き刺さったような心持ちになりました。

これは、人間の根っこに関わることなのかもしれない。そう思わずにいられなかったのです。

 

アマゾンでの出来事を伝えるドキュメンタリーだったのですが、なぜかしら、とても身近なことのように感じてしまいました。

じっと見ながら、言葉というものの本性はいったい何なのだろう、と考えさせられました。

いまだに引っかかりが、残ったままです。

 

 

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