踊りの沈黙は、じつは無限の言葉なのではないか、
と思うことがある。

ことばがないのではなくて、語り得る言葉とは異質の、
未だない言葉たちが、無限の言葉が、ぎっしりひしめきあって、
沈黙というものになる。
沈黙という響きになる。

すごくいっぱいの言葉があるからこそ、
もはや沈黙にならざるをえない、ということが、かたやあり、
その一方で、
言葉を消すことによって聴こえてくる言葉、というものもあり。
そして、
沈黙し、あえて黙ることの内部にこそ響いてくるもの、
身が震え足踏まざるを得ない無音の無声の無文字というものもあり。

動きが訪れるときも、たとえば、叫びたくても声が出ない、
という、あのときに似ているかもしれない。
声に出せるなら出しているだろうけれど、もはや出せない、
というところまでいって、
ことばということばが身のなかで煮えくり返って、
止められない動きとなって揺れ震えてしまうのかもしれない。

内気であり、消極であり、畏怖もあり、というようなことから、
あるいは、生きにくさ、居にくさ、というようなことからも、
ことばにならぬことば、こえにならぬこえ、というものが、
積もりに積もってゆく。
ことばにしてはならないことば、こえにしてはならないこえ、
というようなものさえ、あるのかもしれない。

それは、ときに、言葉がどこから来るのか、
という疑問に重なることがある。

いや、ほんとうの言葉、というものはどこにあるのか、
という疑問に重なる、というほうが良いかもしれない。

言葉について、かんがえる、、、。
さて。



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