古いノートの一文に目がとまった。
過去に掲載したかもしれないが、もういちど、、、。

ジョージア・オキーフの絵を見つめている。
白い。
骨の絵だ。

彼女はしばしば骨を描く。
骨盤の向こうに青空が広がっているものもある。

いま見つめていた絵には、
雄牛の骸骨と白い薔薇の花が画面一杯に描かれている。
背景もまた白い。

骨には中央に微かな裂け目が走っていて、
背景の白にも丁度真ん中あたりに、うねるような裂け目があり、
その向こう側には奥深い黒色が広がっている。

生命も死もそこには充満しているが、物音はなく、
あらゆるものが、柔らかなフォルムとして、
ただただそこにある。

見つめている私は、
むしろ何かに見つめられてあることに、気付く。

ふと、良寛の歌を思い出す。

「形見とて何か残さん春は花
 夏ほととぎす秋はもみじ葉」



無数の色が奏でられているような、、、。
そんな気がするが、同時に、
その無数の色がどこまでも果てしなく白くうすらいでゆくような幻想も、
僕には浮かんでしまう。

形見とて、、、。




写真は新作ソロのための稽古から。



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【活動】
performance ダンス公演

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