ものごとが複雑になると考えるのが大変になり、多くの人が正しいとすることは疑われにくくなり、
皆が持っているものは欲しくなり、という、いつしかそんな状況が積もり積もって気がつくと世の中はどうなってしまうか、、、。
政治哲学者ハンナ・アーレントの代表作《全体主義の起源》を紹介する番組がテレビ放送されたときいてどんな番組なのか興味がわきましたが、同時に、その本をもう一度、いまのうちに読もうかとも思いました。一度読んだあと気になりつつ、しっかり読めていなかった一つなのです。
考えない、ということの恐ろしさを説いた彼女は映画にもなり、息を呑むような演説シーンは凄かった。そしてそこに出てきた《エルサレムのアイヒマン----悪の陳腐さについての報告》も話題になりましたが、この本を読むとナチズムもホロコーストも他人事ではなくなり、それはいわゆる平凡さ勤勉さ真面目さということに潜在する暴力性に自らを重ねることにもなり、じっと鏡で見つめてしまうようなことさえ出てきたのは、書くまでもないのでしょう。
他にも、はたらく/せいかつする、ということの根本を考え直さざるを得ない内容の《人間の条件》という本は絶対おすすめで、決して読みやすくはないけれど、じっくり読むと僕らの今の問題に直接に関わっていると思います。
いつのまにか出来上がり取り囲まれている常識や世の中の流れのなかで、自分というものを失わずにいること、思考し続けること、自由ということ、、、。
さきの《全体主義の起源》は三冊にわたる大著で、量的にも気力が必要だし、色々と調べながらでないと理解しにくい用語が沢山ありますが、ナチス時代がどのようにして到来したか、国民国家と全体主義にはどのような関係性があるのか、ということについて考えようとするきっかけを、私たちに与えてくれる大事な本だと思います。そして現代の生活に潜在している危機は何か、ということに、この本は関わっているようにも思えますし、また、ここに書かれていることに考えを巡らせることを、もう後回しにできない時勢となってきた気がして仕方がありません。
皆が持っているものは欲しくなり、という、いつしかそんな状況が積もり積もって気がつくと世の中はどうなってしまうか、、、。
政治哲学者ハンナ・アーレントの代表作《全体主義の起源》を紹介する番組がテレビ放送されたときいてどんな番組なのか興味がわきましたが、同時に、その本をもう一度、いまのうちに読もうかとも思いました。一度読んだあと気になりつつ、しっかり読めていなかった一つなのです。
考えない、ということの恐ろしさを説いた彼女は映画にもなり、息を呑むような演説シーンは凄かった。そしてそこに出てきた《エルサレムのアイヒマン----悪の陳腐さについての報告》も話題になりましたが、この本を読むとナチズムもホロコーストも他人事ではなくなり、それはいわゆる平凡さ勤勉さ真面目さということに潜在する暴力性に自らを重ねることにもなり、じっと鏡で見つめてしまうようなことさえ出てきたのは、書くまでもないのでしょう。
他にも、はたらく/せいかつする、ということの根本を考え直さざるを得ない内容の《人間の条件》という本は絶対おすすめで、決して読みやすくはないけれど、じっくり読むと僕らの今の問題に直接に関わっていると思います。
いつのまにか出来上がり取り囲まれている常識や世の中の流れのなかで、自分というものを失わずにいること、思考し続けること、自由ということ、、、。
さきの《全体主義の起源》は三冊にわたる大著で、量的にも気力が必要だし、色々と調べながらでないと理解しにくい用語が沢山ありますが、ナチス時代がどのようにして到来したか、国民国家と全体主義にはどのような関係性があるのか、ということについて考えようとするきっかけを、私たちに与えてくれる大事な本だと思います。そして現代の生活に潜在している危機は何か、ということに、この本は関わっているようにも思えますし、また、ここに書かれていることに考えを巡らせることを、もう後回しにできない時勢となってきた気がして仕方がありません。