あらゆるものが光の粒を纏っているように、この人の作品を見ていると、僕は思えてくるのです。

田原桂一さんです。
写真、空間、建築、ダイナミックに広がってゆく「光」の作家でした。
突然に亡くなって、ひと月になります。

銀座POLAでの個展が明日まで見れます。

「ひかりを移す」

という言葉が、その展覧会序文にありました。
まさに、まさに、、、。

つい最近に、僕は、田原桂一さんと田中泯さんのセッションを体験しました。
すごかった。
初めてのことで、だけどもう最後になってしまったのです。

中野のplan-Bでのことでした。

まさにダンスで、まさに写真で、つまり本当と本当が衝突していたのです。

お二人の姿に、溢れる全てに、かなり感動してその酔いを味わい続けているままでした。
そして無邪気にも「次」ということを期待していたのですから、訃報を読んでも一瞬これは間違いかと思ってしまいました。

あの時に体験した時空を、そして舞台に立つ田原さんが、克明に思い出されます。

とても、とても、、、。

田原桂一「Les Sens」展会場