カタチになりそうなプロジェクトが二つ………。実現に向けて、目下がんばっております。

《新潟でのプロジェクトです》

現代美術の瀧澤潔さんと組んでソロダンスを上演すべく、稽古を進めています。

『越後妻有アートトリエンナーレ』というアートフェスティバルにて、
8月15日の本番予定です。

場所は、新潟。織物工場だったところが会場です。この広い空間全体を美術の瀧澤さんが変容させて美術空間が生み出されます。
空間/建築=美術、という、いわば胎内的な時空でのダンスを展開したい。

瀧澤さんは3月のソロ公演にも来場して下さって挨拶を交わし、先日、最初のミーティングを行いました。作品を拝見しながらの対話を楽しみましたから、後日、この日の体験も書きたいと思いますが、デリカシーのなかに大胆さを秘めた作品を創る方で、お人柄にも作品にも、とても共感しました。ダンスは共感共振なくして生み出し得ないものですが、この人とならやれるな、という感覚がしっかりあります。

このアートフェスティバルは、ご存知の方も多いかと思いますが、英語ではART FIELDと表記されるようにかなり広い地域で展開され、世界のさまざまな先鋭アーティストがたくさん集って、作品と大地が溶け合っていきます。
夏までには雑誌メディアやweb上にて告知開始になるとのこと。


《海外公演のプロジェクトです》

ルクセンブルグ招聘公演

3/30に上演した「かつてなき、結晶」が、ルクセンブルクより招聘をいただき、来る秋10月25日の劇場公演、その後ひき続きワークショップの開催をめざしてプロジェクトが進行しています。

海外での公演はやはり遠距離での共同作業。クリアしなければならない事がいっぱいあるなか、コーディネートや劇場側の方をはじめ現地から支えてくれる方もかなり大変だと思います。感謝しつつ、なんとか良いものをとの思いで稽古を重ねています。

公演受け入れ先は、大きな劇場になるので、作品もホールバージョンとして再考。
東京・planBでの上演は何もかもさらけ出さざるを得ない客席至近距離でのダンス。骨の髄まで一切ごまかしがきかない、抜き差しならない舞場に向けて創作した「かつてなき、結晶」。ギュッと凝縮されてゆくような時空の感覚から、こんどは空間もろとも大きな力によって揺さぶられ見知らぬ場所へと運ばれてゆくような感覚へと、作品世界を変容させてみたくて、タイトルも「Hakobune=方舟」という題にあらためて、広い空間を使ったダンスに発展させることにしました。「方舟」とはark、日本語の柔らかく循環するような響きを残して”Hakobune”。破壊から再生への旅を象徴する言葉として、同時に、生命の未来を託した航海を連想して。

エネルギーの放出をどこまで大きくできるか挑戦したくて、
広い体育館を借り切って動きたおしている本作の稽古は、かなりハードだけど、やはり動き尽くすことからしか動きも思いも発展しない。そう痛感。ダンスは言葉を越える、いや、越えなきゃいけないわけですが、何で越えていくかと言うと、熱。繊細なイメージを出すにしても、かなり大きな動きを強い集中で凝縮していく手法でいきたいなと。実際、言うは安し行うは難しですが。

アートに関して凄いものがいくらでもあるヨーロッパで人々が納得できるものを。同時に、僕らの現在を率直に伝えるものを。そう思いながらの企画・作品。
進行状態やイメージ構築するにつれ、また言葉も出てくると思いますので、その時に何かもっとここに書いてみようと思います。
何とか実現したいです!