一年の中でも一番過ごしやすい季節、からだも整えやすい。
基礎クラスでは、腰回りと肩を中心にしたレッスンを行なっている。ダンスの基礎のなかで最も土台となるのが肩と腰の柔軟性だが、それ以上に、健康そのものと関わっている。
体全体のバランスをつかさどる腰と肩は姿勢の要でもあり神経や血流との関連も深い。頸から肩のリラクゼーションは、呼吸をはじめ、日常のクセが強く反映して心身のコンディションを左右する。いずれも、疲れが溜まりやすい部位でもある。
ストレッチから始まり、床での運動をふんだんに取り入れたメニューを毎週少しずつ変化させている。体幹部全体、内側からじっくり動き込んでいく。練習では定期的なサイクルと有機的な変化を大事にしたい。
ゆったりしたテンポからリズム感を伴うスピーディーなテンポまで、すべて呼吸のコントロールを解説しながら行なう。どこがほぐれていくか、どこに力が入って、その力がどこに抜けていくか。力の流れを感じ、自らの体を観察するように動く習慣をつける。体はエネルギーの通り道だ。内部から外部へ、外部から内部へ。
お手本を真似てもらい、解説をし、自分で動いてみて、また手本に戻す。このクラスでは、ほぼ切れ目なくレッスンを流していくから、時間全体をひとつの流れとして味わってほしい。すべてこなそうというのも良いが、休み休みマイペースで場を楽しむのも良い。そこに身を置いている事が潜在的に積み重なり基礎力となる。

稽古を通すと、汗も結構出る。うごきがつかめてくると、終わったあとは風呂上がりのような顔になり、眠りが深くなるはずだ。

ほぐし方を知り、力の入れ方抜き方をつかみ、可動範囲をひろげていくと、重心の動きがスムーズになっていく。姿勢が変わり、全体に動きやすくなってゆく。力みなく真っすぐな姿勢が保てるようになることで、リラックスした状態が持続する。どこかの力を抜くには、逆にしっかり力を入れてあげなければいけないところが出てくる。それを具体的にカラダの感覚に覚え込ませてゆく。
それから、感覚が徐々に開いていって、ヴァイブレーションが同調しやすくなる。それは、動きのしなやかさやリズム感に現れる。リズム感がアルとかナイとか言う言い方は、僕の感じでは少し違和感がある。リズム感がなくて・・・、という人は、力みがあちこちにあってカラダがギクシャクしていることが多い。がんばっている事が多くて、感覚に余裕がなくなっているだけだ。リズムとは揺れなのだから、カラダが揺れなきゃ出て来ない。耳で感じているリズムは、空気の揺れだ。それが肉や骨に染み込み、踊りのエネルギーになる。

ウチのクラスは社会人が中心。レッスンを始めたならば、ダンスの最も基礎的な運動を通じて、まずは、疲れをとってもらう。疲れをとるコツをつかんでもらうと言っても良い。ダンスは、カラダで空間や時間と遊び関わること。楽しむこと。のびのび動くには、何よりも居心地の良いカラダを取り戻して、気持ちよく動くテクニックを身につけてほしい。動くことが楽しくなると、面倒くさいと思うことが減る。気が重くならない。ふだんの生活や仕事にとっても、実用的でもある。

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