今日は西荻のほびっと村学校で「舞踏」ワークショップを行ないました。
第2第4火曜日の、このレッスンは踊りの入口。ゆっくりと全身を動かしたりお話をしたりしながら、身体への興味や踊ることへの衝動を高めてゆくフリークラスです。
心と体の動きを近づけてゆく、あるいは、心と体の対話を意識的に活性化してゆく時間もあります。
きょう5月10日は少し雨、だけど体にやさしい気温と適度な湿度、稽古場の空気は落ち着いていました。
お話をしながら体をほぐしました。
ほぐしながら、それとなく肉体にまつわる方向へと、対話が進みました。
身体のセンターについて、
身体全体の支えどころ(核)となるコアマッスル(内部筋肉)について、
わたしたちの身体が内包する螺旋=スパイラルについて、
そしてエネルギーの流れについて・・・。
稽古の場では使わない言葉ですけれど「エネルギーの収縮と拡散」とでも書いておきましょうか、
力を内に外に放って、体の隅々まで意識を広げてゆく、心をこめて、うごく。
そんなことに入ってゆきました。
手足はもちろん、目も耳も、胸も、おなかも、
お母さんのお腹のなかにいる赤ちゃんのごときカタチの顕われ、
あるいは、星の輝きのごとき放射へと至る、解放形。
そんなカタチにいたる動きの中で、感じ取ること、わきあがるイメージ、
あるいは、
そんなカタチへと向かわせる、想像力、欲求、もろもろ。
単純な準備運動や体操が、いつしか身体との対話へと、次第に変化してゆく。
基礎ワーク。
シンプルな動き、シンプルだからこそ、うごきの瞬間瞬間を、しっかりと体験してゆく。
そこに、さらに、打楽器のリズムやコトバのリーディングで心の扉をノックしてゆく。
心身を刺激して、湧きあがったイメージや衝動を、自由に体の動きに反映させてゆく。
いつしか踊りの次元へとシフトしてゆきました。
きょうの稽古で引用していったのは、澁澤龍彦さんの言葉でした。
体をスッと立て、心を静かにして、言葉を受ける。
静かな水面に小石を投げた時の水紋のごとく、わだちが内面に広がってゆくのがわかります。
それをカラダ全身にパッと反映してゆく。
内面の動きがカタチになる瞬間。
この瞬間があらわれるたび、いつみても、いいな、と思います
が、今日は何度もそれがありました。
うれしかったです。
心の動きを全身に、「反映する」、「表出する」、「解放する」・・・。
いろんな言い方があるのかとは思うのですが、
真っ正直に、なればなるほど、カタチや動きは冴えてゆく、
稽古はもちろん試行錯誤、
ですが、そのなかで、ドキッとする存在感が出ることがある。
あなたの姿を受け止めているあなたが、そこにある。
そんな瞬間。
これは、この人のなかで、何か始まってゆくのではないか。
そう思いながら、ワクワクしました。
「あなたの姿を受け止めているアナタ」
その存在感は、やはり美しい時間を奏でるのだと思います。
このレッスン/セッションは、そこにむかってゆける場でありたいです。
経験者の方と初めての方、お互いが、いい意味でお話や動きや熱や緊張感を分かち合えた、バランスの良い稽古時間を紡ぎ出せたのではないかと思います。
参加してくださった方、いい交感を、ありがとうございました!これを読んでいただけていれば嬉しいのですが・・・。
さて、明日は「オイリュトミー」のクラスを行ないます。
前回と前々回はコトバの響きを踊ったので、あすはピアノで踊りましょうか。
ドビュッシーです。音のきらめき、そして、音と音のあいだのヴァイブレーション。
ダイナミックに、優雅に。たっぷりと踊ってゆけるよう、練習を進めてみたいと思います。
PS:
☆:全く関係ない話ですが、稽古場併設のプラサード書店で「シークレットドクトリン(ブラヴァツキー夫人)」の英語版セットを発見。すごいものを置いているんですね。かなりラディカルにして難解、近付き難くもありクレバーに接しなければ危うくさえあり、しかし、多くの哲学者や芸術家に刺激を与えてきた本。ダンスとは直接関係ないですが、やはり貴重な書物。が、ポンと置いてあるって、ここはハンパじゃない書店ですね。
☆:本と言えば、柳澤桂子さんの著作。どれをとっても「いま」読まれるべきものではないかと感じます。最近、基礎クラスのレッスン中の談話でご紹介したのはチェルノブイリ直後に書かれた『いのちと放射能』。ほかにも『日本人への祈り』はじめとして、親しみやすく感動あるエッセイばかりです。科学者の著書ですが、きちんと心に響く言葉で書かれていますので、理科系のアタマでなくともちゃんと入ってゆけます。まじめに、ぜひとも・・・。
☆:武内靖彦さんの独舞公演『舞踏●制度●林檎』(構成・演出=田中泯さん)におじゃましてきました。さすが、でした。いい踊りは見る側に力をくれます。とてもとても、やる気新たとなりました。武内さん、泯さん、関わっていたみなさん、ありがとうございます。冴え渡った時間を、感謝です。
☆:踊りのこと以外のことも(いや、そういうことこそが)踊りにつながってゆきます。踊りは体だけで出来てゆくはずがないので。
みなさん、レッスンでも、音楽のこと、本のこと、食べ物のこと、お仕事とか学校とか家庭とかで感じたこと、エトセトラ・・・、興味があることがあれば、稽古の前後なんかにおしゃべりできると気持ちが膨らみますので、ぜひぜひ話しかけてくださいませ。ココにも、もうすこし書かねばですね。
きょうはひとまず。
第2第4火曜日の、このレッスンは踊りの入口。ゆっくりと全身を動かしたりお話をしたりしながら、身体への興味や踊ることへの衝動を高めてゆくフリークラスです。
心と体の動きを近づけてゆく、あるいは、心と体の対話を意識的に活性化してゆく時間もあります。
きょう5月10日は少し雨、だけど体にやさしい気温と適度な湿度、稽古場の空気は落ち着いていました。
お話をしながら体をほぐしました。
ほぐしながら、それとなく肉体にまつわる方向へと、対話が進みました。
身体のセンターについて、
身体全体の支えどころ(核)となるコアマッスル(内部筋肉)について、
わたしたちの身体が内包する螺旋=スパイラルについて、
そしてエネルギーの流れについて・・・。
稽古の場では使わない言葉ですけれど「エネルギーの収縮と拡散」とでも書いておきましょうか、
力を内に外に放って、体の隅々まで意識を広げてゆく、心をこめて、うごく。
そんなことに入ってゆきました。
手足はもちろん、目も耳も、胸も、おなかも、
お母さんのお腹のなかにいる赤ちゃんのごときカタチの顕われ、
あるいは、星の輝きのごとき放射へと至る、解放形。
そんなカタチにいたる動きの中で、感じ取ること、わきあがるイメージ、
あるいは、
そんなカタチへと向かわせる、想像力、欲求、もろもろ。
単純な準備運動や体操が、いつしか身体との対話へと、次第に変化してゆく。
基礎ワーク。
シンプルな動き、シンプルだからこそ、うごきの瞬間瞬間を、しっかりと体験してゆく。
そこに、さらに、打楽器のリズムやコトバのリーディングで心の扉をノックしてゆく。
心身を刺激して、湧きあがったイメージや衝動を、自由に体の動きに反映させてゆく。
いつしか踊りの次元へとシフトしてゆきました。
きょうの稽古で引用していったのは、澁澤龍彦さんの言葉でした。
体をスッと立て、心を静かにして、言葉を受ける。
静かな水面に小石を投げた時の水紋のごとく、わだちが内面に広がってゆくのがわかります。
それをカラダ全身にパッと反映してゆく。
内面の動きがカタチになる瞬間。
この瞬間があらわれるたび、いつみても、いいな、と思います
が、今日は何度もそれがありました。
うれしかったです。
心の動きを全身に、「反映する」、「表出する」、「解放する」・・・。
いろんな言い方があるのかとは思うのですが、
真っ正直に、なればなるほど、カタチや動きは冴えてゆく、
稽古はもちろん試行錯誤、
ですが、そのなかで、ドキッとする存在感が出ることがある。
あなたの姿を受け止めているあなたが、そこにある。
そんな瞬間。
これは、この人のなかで、何か始まってゆくのではないか。
そう思いながら、ワクワクしました。
「あなたの姿を受け止めているアナタ」
その存在感は、やはり美しい時間を奏でるのだと思います。
このレッスン/セッションは、そこにむかってゆける場でありたいです。
経験者の方と初めての方、お互いが、いい意味でお話や動きや熱や緊張感を分かち合えた、バランスの良い稽古時間を紡ぎ出せたのではないかと思います。
参加してくださった方、いい交感を、ありがとうございました!これを読んでいただけていれば嬉しいのですが・・・。
さて、明日は「オイリュトミー」のクラスを行ないます。
前回と前々回はコトバの響きを踊ったので、あすはピアノで踊りましょうか。
ドビュッシーです。音のきらめき、そして、音と音のあいだのヴァイブレーション。
ダイナミックに、優雅に。たっぷりと踊ってゆけるよう、練習を進めてみたいと思います。
PS:
☆:全く関係ない話ですが、稽古場併設のプラサード書店で「シークレットドクトリン(ブラヴァツキー夫人)」の英語版セットを発見。すごいものを置いているんですね。かなりラディカルにして難解、近付き難くもありクレバーに接しなければ危うくさえあり、しかし、多くの哲学者や芸術家に刺激を与えてきた本。ダンスとは直接関係ないですが、やはり貴重な書物。が、ポンと置いてあるって、ここはハンパじゃない書店ですね。
☆:本と言えば、柳澤桂子さんの著作。どれをとっても「いま」読まれるべきものではないかと感じます。最近、基礎クラスのレッスン中の談話でご紹介したのはチェルノブイリ直後に書かれた『いのちと放射能』。ほかにも『日本人への祈り』はじめとして、親しみやすく感動あるエッセイばかりです。科学者の著書ですが、きちんと心に響く言葉で書かれていますので、理科系のアタマでなくともちゃんと入ってゆけます。まじめに、ぜひとも・・・。
☆:武内靖彦さんの独舞公演『舞踏●制度●林檎』(構成・演出=田中泯さん)におじゃましてきました。さすが、でした。いい踊りは見る側に力をくれます。とてもとても、やる気新たとなりました。武内さん、泯さん、関わっていたみなさん、ありがとうございます。冴え渡った時間を、感謝です。
☆:踊りのこと以外のことも(いや、そういうことこそが)踊りにつながってゆきます。踊りは体だけで出来てゆくはずがないので。
みなさん、レッスンでも、音楽のこと、本のこと、食べ物のこと、お仕事とか学校とか家庭とかで感じたこと、エトセトラ・・・、興味があることがあれば、稽古の前後なんかにおしゃべりできると気持ちが膨らみますので、ぜひぜひ話しかけてくださいませ。ココにも、もうすこし書かねばですね。
きょうはひとまず。