きょうは土曜日の基礎クラス。あたたかくなってきたからでしょうか、参加者の動きも少しやわらか。レッスンのメニューも春に向けて変化をつけてみました。バランス中心のヨガに加えてフットワークの練習をふんだんに。けっこう汗。レッスン後、ある人に感想をきいたら、上半身が楽になった、とのこと。丹田にストンと力がまとまってくるセットだったので、上半身の力みが抜けやすくなっていたのだと思います。寒い時期には知らないうちに背中や肩や首に力みがはいってこわばりぎみですから、どんどん動いて余計なものは出してしまうのがいいのではないかしら。3月はセンターの意識、コアのソフトトレーニング、そして足腰の安定につながる筋力をつけてゆきながら、どんどんカラダを活性化していきたいと思います。冬のあいだにたまったコリをほぐし、調子の良い心身へとボディコンディショニングを進めていきたいです。運動不足解消の方も、きっちりカラダづくりしたい方も、みなさん、どんどん加わってくださいね。

さかのぼり、4日の金曜、ダンス/舞踏クラス。あたらしいダンスの振付けを開始しています。音楽はリムスキー=コルサコフの「シェラザード」から。大海原をわたってゆくような、雄大なリズム、そしてロマンチックなメロディを全身くまなくのエネルギー循環で踊りたい。
冬のあいだインプロヴィゼーション(即興)や話し合いを続けたせいか、みんなカラダの反応が良くなっている感じがします。少し曲を聴いて僕がパッと踊る、それを受け止めてみんなが踊る。互いに見合って、ちょっと感想。そしてまた踊って。気持ちの広がりと体の動きが刺激しあうように、すこしづつすこしづつ、ダンスのヴィジョンが生まれてゆく。さしだした振りを踊り手が受け止めた時、そこに新しい心が宿る。一人一人の感性が注入される、はたまた、男性である僕の動きが女性の身体で何かが生まれ変わる。それを見て、あ、そうか、じゃあ次はこれでどうだ、と、続きの振りを出す。この連続から、歌のようにダンスがつながってゆく・・・。
振付けはやはり対話、そしてダンスはやはり関わりから生まれてくる。そんな感じがとてもリアル。
今回、僕の振付け方針は現場で創るということ。これが出来るのは、クラスの人たちが自由に動く即興に親しんでいるからかもしれない。みんなアタマがやわらかくなっているのだ。パッと出した振りを、何度か繰り返すうちに一人一人が各々の感情表現を交えて膨らませてくれる、ダンスのグルーヴが宿ってゆく。カチカチと覚えてゆく前に、まず振りを楽しむことが大事だと思うのだが、楽しめる、ということ自体ひとつのセンスが育っている証拠。それは即興的に自由な身体表現をおこなっている人ならではのセンスだと思う。肉体でカタチを受け止めながら、ココロの中は自由でいられるということなんだと思う。

水曜日にはオイリュトミーのクラス。オイリュトミーはドイツ生まれ、良く出来た法則性を持ったスタイリッシュな踊りだ。しかし、その法則をパターンとして覚えてしまうと、遊び心も踊り心も死んでしまう。まずは感じる力、感じたことをあれこれ試してゆく遊び=チャレンジ。そんなことを大事にしたくて、僕はここでも少しばかり即興舞踏の動きを遊んでもらってから正式の型を学んでゆくようにしている。心の動きが大事なのだ。
いまやっている動きは、たぶん近いうちに新しい音楽を踊る練習に結びついてゆく。今年は色彩豊かな音楽をやろうかって、ピアニストと話し合いながらクラスに持ってゆく曲の準備を進めている。ロマン派かしら、いやフランスものかしら。楽しみにしていてください。

即興といえば、隔週火曜日にやっている「舞踏ワークショップ」。これは自由に動くことに専念するレッスン。初心者も経験者も、即興で動く(動かない、も含めて)体験をマイペースで積み重ねてゆく。慣れてきた人は、会場に来て、少し体をほぐして、そのままス~ッと踊りの心地に入ってゆく。即興、それは心のテクニックともいえる。気持ちとか感情とか、考えも含めて、変化できる心、変化を楽しめる心、そして変化する心をしっかりと受け止められる肉体のしなやかさが、即興練習の繰り返しからつくられてゆく。ひとつの身体のなかで、カタチと生命の戯れが、活気づいてゆく。それは身体意識の目覚めに近づいてゆくプロセスではないかと、僕は思っているのですが・・・。
来週3月8日(火)は、この「舞踏ワークショップ」(西荻ほびっと村学校18:30)がある。どんな人が踊りにきてくれるのか、いつも楽しみだ。予約受付中。時間がとれれば、ぜひふらりと踊りに来てくださいね!くわしくはココ。