いやあ、暑い。
暑い中のつれづれ、日記の一部より。

ドゥルーズ、読み直しを開始。
久々、手にとったのは「アンチ・オイディプス」。
資本や制度から解き放たれた自由な身体、器官なき充実の身体、あるがままを受け止める束縛なき身体って。
問に次ぐ問いかけが、 広大な海のようにうごめく。
分厚いなあ。思考のダンスだ。
手ごわいが、ワクワクする。
今度こそ読めるかな、と思いつつ挑戦するか。

この夏は短期集中コースを含め、僕自身も踊りの初心に還りたいと思う矢先。

ダンスにもいろいろあるようですが、僕が関わってきたのは、
さまざまな方法を用いて身体知覚を拡げ、自由さへと向き合う方向。
心しだいで楽しさが拡がり続け、いろんなものと結びつく事しばしば。
逆に、心や体を束縛してしまったり迷路に出あってしまうことも時にあり。
それだけに、周期的に初心に還りたくなる。

踊る肉体の美しさに憧れた瞬間、初めてレッスンした時のインパクトや抱負、難しさに出あって戸惑った体験、出来なかった事を乗り越えた瞬間のこと。

ささやかな一歩、しかし確かな一歩の膨大な積み重ねが、ひとりの踊り手を支えるわけですが、それは、決して直線的な発展ばかりでなく、現在と初心との間を行き来する大波小波の連続。

原点を見つめる、なんて言うとキレイすぎるけど、まずは、わからない、という地点に還りたい。あなたはどうして立つの?あなたはどうして泣き笑うの?
あなたはどうして踊るの?

「わかったつもり」が、いっばいある。わかっているのにわからないふりをしてたりも、あるのかしら。

問いかけなおし、試み直すことが、レッスンや新作につながる。
指導も創作も、いつも新しく良い意味で不安定でなければと、思う。
ひとを活かす、おのれを活かす。
何も知らない、という地点への絶えざる旅。

白に至る道。