11月の新作ソロ公演『風波』のチケットが動き始めた。
着々と稽古/美術デザイン/作曲が進む、ひっくり返る、作っては壊し、壊しては創り・・・。
今回は手応えが新しい。気合いが入る。
上演に先立ち、今月、2つの野外パフォーマンスを行う機会をいただいた。
一つは収穫の風景ひろがる大地で、一つは都会の屋上で。
秋空を呼気しながら、踊る。
どんな体験がカラダに刻まれるのか、楽しみ。
「風波」のイメージも、きっと大きな膨らみを孕むと思う。
ところで・・・、
季節、と云うものについて、これほど意識的に感じつくそうとしたことがあっただろうか。
「ダンス白州」四季連続参加というチャンスを通じて、そう思う。
田中 泯さんからの一本の電話から、踊りやからだについての見直しが始まって半年。
季節を追うように白州の農場に伺い、踊りを発表したり農事の一たんにお邪魔しながら、随分と置き去りにしてしまったからだの感情と出逢い直している気がする。身体気象。すごいコトバだ。
しらぬまに降り積もった埃き飛ばされてしまうのか、
空気やら温度やらに、むしゃぶりつくように進め進めとカラダが遊びはじめる。
思いさえ空の微塵と消える。ハッハッと息する愉快。ただただ動く。
季節を放射する、草の眼や石の眼。それらに見つめられながら、からだの中にも季節が紡がれてゆくのだろうか。
この場所に踊りつつ、そんな妄想が浮かんで消える。
白州は僕にとってそんな場所、ここでの踊りは、一回一回が新しい旅の出発のようにワクワクする。
明日16日より三節目「水の節」が始まる。僕は最終日18日(日)の14時から踊る。
僕らダンス勢のほか、吉川真澄さん(ソプラノ)の歌、唐十郎さん×劇団「東京乾電池(柄本明さんほか)」の演劇、秋の農事として「稲のハゼ干し、米・大豆の脱穀」体験などなどプログラム盛りだくさん。
いろんな出会いの中、秋空と踊り戯れる贅沢を、たっぷりと分かち合いたい。
そろそろ出発。帰京後は三鷹禅林寺裏の上々堂書店屋上にて、詩人の吉田一穂を寿ぐショートダンス(次回くわしく書く)。
そして『風波』の作曲がいよいよ上がり、振付の仕上げとスコア合わせの予定。創作のヤマ場だ。よし!!
ダンス白州2009『水の節』10/18出演
古書上々堂イベント『一穂の空へ』10/25出演
新作ソロ公演『風波overflow』11/13~14上演