(数日前に書いたものですが・・・)
ふと見ると朝顔がたくさん咲いていました。じっと見てしまった。
ああキレイ・・・。この単純な感情が、なんだか崩れそうになる自分を、ハッと支えてくれる。
この感覚はなんだろう。
それで、思い出しました。この感覚を初めて意識した日のこと、「あの日」のことを。あれは、そう・・・、あれから6年目の9月11日を、今過ごしている。
「あの日」も朝顔を見たのでした。
やはり練習をしていて、充実感があり、家に帰ったとき、何かが大きく変わり始めたのでした。あの一瞬一瞬を見つめていたというよりも、とても大きな何者かに見つめられていた感じ。阿修羅のような、あの彼方からの視線。
朝になったのだけれど、朝がちゃんときていることを無性に確かめたくなったのでした。それで、とにかく外に出て空気を吸った。そこに、当たり前のように、朝顔が乱れ咲いていた。
ああ、キレイ。そう感じたとたん、内部で何かが崩れた。あのビルが崩れていったように、僕の中でそびえていた何かが、どっと崩れたのでした。あとに残った、白い空白。心の中にもグラウンドゼロが生まれた。でも、その空白は、なぜか、むなしいものではなかったのです。
朝を歩いて、花を見て、「ああ、キレイ」そんな感覚自体とても久しぶりのようなリアルさだった。とにかく、この一瞬というものが、急速に愛おしいものになってしまった。何だったのだろう、あれは・・・。
世に言う、同時多発テロと同時進行で、まったく別のシフトチェンジを、僕は過ごしていたのかもしれません。
とてつもない不安のなかで、心には、ある種の転換が生まれていった。
それからしばらくして、ダンスを続けようと、あらためて決めたのでした。あるいは、この身体や現在と、与えられる限りのいっぱいまで連れ添ってゆくことを、あらためて思ったのかも。あそこから、少し少し、作品が変わってきた。あたらしい踊りを創るのでなく、あたらしい「始まり」を踊る器として、作品を創っている感じです。いま、また創っています、現在進行形の始まりの器を。創りながら、感じています。何とも愛おしい一瞬を、いま過ごしているのではないか、と・・・。(9.11.2007)
※新しい作品は、11/16~17、ライブスペースplanB(東京・中野)にて公演。さて、どんな始まりを踊ることになるのでしょうか。
ふと見ると朝顔がたくさん咲いていました。じっと見てしまった。
ああキレイ・・・。この単純な感情が、なんだか崩れそうになる自分を、ハッと支えてくれる。
この感覚はなんだろう。
それで、思い出しました。この感覚を初めて意識した日のこと、「あの日」のことを。あれは、そう・・・、あれから6年目の9月11日を、今過ごしている。
「あの日」も朝顔を見たのでした。
やはり練習をしていて、充実感があり、家に帰ったとき、何かが大きく変わり始めたのでした。あの一瞬一瞬を見つめていたというよりも、とても大きな何者かに見つめられていた感じ。阿修羅のような、あの彼方からの視線。
朝になったのだけれど、朝がちゃんときていることを無性に確かめたくなったのでした。それで、とにかく外に出て空気を吸った。そこに、当たり前のように、朝顔が乱れ咲いていた。
ああ、キレイ。そう感じたとたん、内部で何かが崩れた。あのビルが崩れていったように、僕の中でそびえていた何かが、どっと崩れたのでした。あとに残った、白い空白。心の中にもグラウンドゼロが生まれた。でも、その空白は、なぜか、むなしいものではなかったのです。
朝を歩いて、花を見て、「ああ、キレイ」そんな感覚自体とても久しぶりのようなリアルさだった。とにかく、この一瞬というものが、急速に愛おしいものになってしまった。何だったのだろう、あれは・・・。
世に言う、同時多発テロと同時進行で、まったく別のシフトチェンジを、僕は過ごしていたのかもしれません。
とてつもない不安のなかで、心には、ある種の転換が生まれていった。
それからしばらくして、ダンスを続けようと、あらためて決めたのでした。あるいは、この身体や現在と、与えられる限りのいっぱいまで連れ添ってゆくことを、あらためて思ったのかも。あそこから、少し少し、作品が変わってきた。あたらしい踊りを創るのでなく、あたらしい「始まり」を踊る器として、作品を創っている感じです。いま、また創っています、現在進行形の始まりの器を。創りながら、感じています。何とも愛おしい一瞬を、いま過ごしているのではないか、と・・・。(9.11.2007)
※新しい作品は、11/16~17、ライブスペースplanB(東京・中野)にて公演。さて、どんな始まりを踊ることになるのでしょうか。