金曜のダンスクラスでは新しいエチュード(練習作品)を振り付けました。このエチュードを通してダンス表現の基本を理解してもらいながら、個々の身体を生かしたメインの作品や即興につなげていってもらうねらいです。

純粋にエネルギーや呼吸と向かい合いながら身体そのものを育ててもらう、土曜日の「基礎クラス」に対して、このクラスでの「基本」とは、むしろ心と体を一体化させること、個々が現在もっている身体とイマジネーションを生かし切ることにあります。エチュードの振付はその練習のためのヒントであり、こなれるにつれ、変化・発展させていくことができるようにシンプルなものにしておきます。

今回のエチュードは炎の動きをモチーフにしたダンスです。曲はカッチーニのアヴェ・マリア。めらめらと燃え上がる炎のイメージと祈るような歌声が、踊るひとのなかで、生命感ゆたかなエネルギーに変化して身体を熱でみたしてくれれば、と思っています。

やみくもにガンバルのではなく、自己の内部にある優しさに火をつけてもらいたくて、ゆるやかで大きな動きに発展させられる振付をしました。

ダンスの基本は、なによりも、強い表現衝動と熱にあふれた体、そして体に対する愛情です。それらを通して大事なものを分かち合いたいと思うのです。

クラス紹介&参加方法