私が生まれた時代にはコンピュータというものが身近にはまだ影も形もありませんでした。パーソナルコンピュータなるものを初めて目にしたのは、大学生協の売店に1台だけ展示してあったシャープのMZ-80KというPCで、グリーン単色のモニターとキーボードそして記憶装置のカセットテープが一体となっており、当時は手が届かない憧れの存在でデモプログラムを毎日のように覗き込んでは、感動していました。研修室には1台だけNECのPC-98がありました。利用目的が限られていたので触ることができませんでしたが時々、モノクロの線画のフライトシュミレータがカクカクしながらも動いているのを覗き込んでそれでも感動していました。会社に入ってから初めてPCに触ることができるようになりました。約10人で1台のPCを共有で使っていました。8bitのCPUで記憶装置はたった1.2MBのフロッピーディスクでしたが、主にワープロとして特許申請や安全規格申請の書類作りをしていました。ちなみにワープロソフトは一太郎という今ではスタンダードではなくなってしまったものでした。当時はワープロ以外にソフトはあまり無くて、MS-DOSというテキストベースのOS上でBASICというプログラム言語で自分でプログラムを書いて図形を表示したりしていました。以上が私のパソコンとの出合いです。現在はノートパソコンや携帯を含めてコンピュータは身近に溢れかえっています。人々はソーシャルネットワークでつながっており、大容量の記憶はクラウドで共有され、アプリケーションはAIを核としてどんどん高機能化しています。このような時代に生まれた若者達が今後どのように進化して行くのか大変興味深いことに思います。