アニキについて
最近、ちょっくら人生の分岐点を向かえ、色々と考えることがあります。
普段考えないことも今となっては結構思いつくもので・・・
「あんとき、あーしてればなぁ・・・」とか
「そういえば、そうだったなぁ・・・」とか、まぁ、そんな感じでね。
そんなとき、ふと思い出したのが兄貴のこと。
私には2歳年上の兄貴がいるのですが、現在は互いに地元を離れ仕事をしています。
そんな兄貴とはここ数年前までは、かなり仲が悪く・・・・といっても別に喧嘩しているとか、犬猿の仲とかそういうのではなく、単純に会話が無いという感じでしょうか、そんな感じでした。
正直、メルアドはもちろん、携帯の番号すら知らなかったですからね。
というのも、私は兄貴が単純に苦手だったわけです。
なんというか、いつも自分にアタリちらすというか、偉そうというか、そう感じていたわけですね。
ただ、今考えると何となくそれが分かるんですよね・・・。
ガキの頃から私はなぜか兄貴の背中をおっかける習性があったようで、スポーツにしろ、勉学にしろ、悪さにしろ・・・なんでも兄貴のやることを真似していました。
・・・別に真似ようとしているわけじゃないのですが、なぜかそういった自分がいたわけです。
それは単純に「楽」だったということなのかもしれません。
私が思うに、人間って(特に日本人はってことかもしれませんが)のは、追われるより追う方がかなり楽だと思います。
後者の方が目標が見えているってことですからね。
私の場合に置き換えると、兄貴は何でも自分でレールを敷いて走らなきゃならないわけですが、私はその兄貴が敷いたレールを走ればいいだけ・・・しかも後はブレーキもかけずいっきに加速をすればいいだけって感じです。ほぼ何をしなくても道が出来ているわけですから。
身内にそんな人がいりゃ、そりゃ、しばらく走ればすぐ追いつけるってもんですよ。
自慢ですが、私が小学生~中学生の頃なんかは、いたるもので表彰されました。全校生徒の前で表彰されることもザラで、回数なんて覚えちゃいません。水泳でもスキーでも陸上でも何でも・・・ちなみに天才ですし・・・・。
まぁ、それはおいといて・・・(゚ー゚;
そうなれば、当然兄貴は言われます。
「弟すごいな!」
兄貴にとっても一時までは嬉しいことでしょう。しかし、それが続けば、その賞賛が自分に対する卑下にすら聞こえてくるはずです。
「・・・なのにお前は?」
みたいな感じで。
といっても、別に兄貴が劣っているというわけではありません。スポーツでも何でも、兄貴には勝てないなって思うものがいくつもあります。
ただ、私の場合、「お兄さんすごいね」と周りから称えられる事は、自慢意外の何ものでもありません。
言い換えれば私にはそれがプレッシャーにならないということです。
しかし兄貴は逆。私の賞賛される結果は、少なからずプレッシャーになっていたことでしょう。
そりゃ、ストレスだって溜まっていたことでしょう。
おまけに、私は兄貴の恩恵をかなり受けています。
2歳上ということで、私が学校に入ったときには、既に2歳上の知り合いが多数いる状況。
さらには、1歳上の先輩も兄貴にとっては後輩。
当然、可愛がってもらえます。
それらが私に対する兄貴の無性の怒りであったかというと、そうとは言い切れませんが、少なからずそういった気持ちはあったのでしょう。
まぁ、そんなこと今だから考えれるんですがね・・・。
話は若干変わりますが、なんだかんだいって、兄貴には昔からしょっちゅう助けられていました。
色々ありますが、すごく記憶に残っているのは・・・・
私が小学校入学当時のとき、公園で近所の恐ろしく体格の良い5年生に、プロレスと称して、イジメられていた事がありました。
ただ一方的にやられ、泣きじゃくっていると、どこからともなく兄貴がきて、その5年生に飛び蹴り!!
「コノ野郎!」
なんていっちょまえの事ぬかしながら、殴られても蹴られても立ち向かっていっていたのを覚えてます。
兄貴も小3、当然力も違うわけですから、かなうわけもないのですが、俺を守ろうという必死さをすごく感じました。
で、一方的な負け試合のあとボコボコになりながらも、私に・・・
「大丈夫か?」
といってきた兄貴の顔がいまだに忘れられないですね。
そんな事を考えると、なぜ兄貴に対しもう少し思いやりの心を持てなかったのだろう・・・とそんなセンチな事を思ったりしています。あわせて、もう少し早くこういった考えをもてていればなぁ、と後悔もしています。
まぁ、最近は兄貴とも良く話したりメールもしたりしていることだし、これからでも遅くはないかな?
親孝行も大事ですが、兄貴に対する孝行もしていこうかと思っている今日この頃でした。
長文乱文、お粗末。