61点
8月当初はｲﾝﾃﾞｨｰｽﾞ映画の聖地と呼ばれる池袋ｼﾈﾏ･ﾛｻ1館だけの公開だったが、口ｺﾐで評判が広がり10月には全国150館以上の規模で上映されるｽﾏｯｼｭﾋｯﾄ作となった話題の映画。2017年の『ｶﾒﾗを止めるな』ﾑｰｳﾞﾒﾝﾄに似ている。
落雷の影響で幕末から現代の時代劇撮影所にﾀｲﾑｽﾘｯﾌﾟしてしまった会津藩士・高坂新左衛門をｺﾐｶﾙに描く。
映画やﾄﾞﾗﾏは「ﾀｲﾑｽﾘｯﾌﾟ」と「入れ替わり」にﾊｽﾞﾚが少ないと言われているが、本作もまずその設定が面白い。
140年前からわけもわからず現代に飛ばされ、周りの助けを借りながら時代劇の「斬られ役」として生きて行く決心をした新左衛門。丁寧に進んでいく前半の展開が心地よく、起承転結もわりとはっきりした構成。
自主製作映画とあって、無名の役者ばかりが出ているのが一般の人からしたら飽きるかもしれない。まぁそれでも本作のｷｬｽﾄ、実は過去に朝ﾄﾞﾗや大河など有名作に端役で出演してる人が多いので、そこは調べてみると興味深いかも。
個人的には知らない人ばかりなので途中だいぶ退屈したかな。やはり有名な俳優が出てると出てないでは段違いの印象がある。
それでもきちんとしたｵﾁもついていて、実はあまり面白くなかった『ｶﾒ止め』より個人的には好き。

監督：安田淳一
出演：山口馬木也、富家ﾉﾘﾏｻ、沙倉ゆうの、峰蘭太郎
2024年　　131分

侍ﾀｲﾑｽﾘｯﾊﾟｰ