フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

72点

ディズニーワールドのすぐ近くにあるモーテルで、その日暮らしを送る母子家庭の話。
貧困層を描いたリアルな物語だが、子供はイタズラばかりして母親もイケイケの性格。わりとコミカルな描写が多い。
人生の計画性が希薄、という意味では邦画の『誰も知らない』を思い出すものの、こちらは悲壮感が無く見終わった後暗い気分にはならないかな。
全体的に映像が妙に綺麗。内容的にはアメリカの抱えてるシビアな闇みたいな部分を表現してるはずなんだけど、いい意味であっけらかんと流してるのが魅力。可愛い子供たちが出演してることもあって、意外とハマる人は多いかもしれない作品。
結局何も解決せず、全て夢の世界に放り投げるような曖昧なラストは賛否両論別れているらしいけど、見た人同士でその解釈を語り合うと議論が白熱しそう。個人的には好きな終わり方。

 

監督:ショーン・ベイカー
出演:ブルックリン・プライス、ウィレム・デフォー、ブリア・ヴィネイト
2017年  115分
原題:The Florida Project