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さて、始めよう。
僕がアホで仕方ない城陽高校1年生の時だ。百合という同級生に恋をした。
百合ちゃんは男子から人気があり、小さくてかわいかった。
僕はと言えば、変に目立ちたがり屋だったけれど、女の子には奥手で、恥ずかしがりであった。
しゃべった事もない百合ちゃんに、僕は告白しようと考えた。
これって変?
いや、あるよね。
で、その告白を男友達に頼んだ。
僕『ちょっと、百合ちゃんに好きって言って来てくれへん?もう抑えきれへんねん、この想い。』
智広『何、うまい事言うたみたいになってんねん。そんなんイヤやわ。自分で行けや!』
僕『恥ずかしいやん。しゃべった事もないのに。』
智広『もう!しゃーないな。』
智広は百合と中学からの同級生だったので、結局、告白代理人として行ってくれた。
城陽市にある、南京都信用金庫の前に百合ちゃんを呼び出した。
智広が伝えてくれてる所を、僕は遠くから見ていた。
なんて姑息な男だ。
5分ほど見ていると、智広のヤツが、僕のほうを向いて、手招きをした。
『智広のアホ!僕は隠れてるって言うてるのに。さては、言いやがったな!』
僕は動転したが、仕方なく出て行った。
僕『な、なに?言うたん?』
智広『今、どこにやはるん?て百合ちゃん聞いたから、そこって言うたんや。』
僕『そ、そうなんやね。』
そこで優しい百合ちゃんが、僕に言葉をかけてくれた。
百合『あおや君、隣のクラスやろ?』
僕『う、うん!隣やで。』
百合『授業中、机に詩書いてる人やろ?』
僕『た、たまに書いてる。』
百合『私、その詩、見に行ったことあるで。』
僕は机に詩を書く、ナルシストな高校生で、やっぱりちょっと変人であった。
そして、友達として付き合い始めた僕らは、その半年後、恋人として付き合うことになった。
その後、1年数ヶ月、付き合って別れた。
その1年間で、百合ちゃんと僕は、一緒に歩いている時、手が一度かすかに触れただけだった。
こんなほろ苦い想い出が、僕の心の中で今も、ゆらゆらと風に吹かれている。
嵐山あおや
#京都嵐山ボーイズ
#京都ライオンズ