知ってる方も多いと思いますが、今年はやります若者たち。




ありがたいことに沢山の地元メディアの方から取材を受けて、沢山お話をさせて頂きました。

が、やはり限られたスペースとメディアの性質上取り上げられる部分が似通って来て、結果当たり障りのないインタビューになってしまったな〜と個人的に思ってるので、折角なんでノーカットでツラツラと書き連ねたいと思います。


まだ未定ではありますが、そんな“想い”みたいなんを更にダラダラと徳島在住演者の皆さんと話す機会も作りたいな、と思って動いてますので楽しみにお待ちください。








ってことで、若者たちの話。


まず大前提として“徳島を盛り上げたい”みたいな気持ちではやってないです。すみません。

好きか嫌いかと問われても、即答出来るような想いも持ち合わせておりません。すみません。

好きでもないし、嫌いでもないです。


でも、住んでる街なんで。

馬鹿にされたら悲しくなるし、笑われると腹立ちます。


なんで、せめて自分が深く関わってる“ライブハウスシーン”だけは、それが好きな人達やこの街に暮らしてる人達にとって誇れるモノであって欲しいな、と思って始めたのが「若者たち」です。





色々と紆余曲折を経てそこに行き着いた経緯はあるんですが、今はとにかく“数字”にこだわってます。

もっと噛み砕いて言えば、“規模感”と“動員数”です。




よく誤解されてるのでこの機会にハッキリと言いますが、“売れる”みたいな事に全くもって興味がありません、僕は。

ライブハウス界隈では、よく“メジャー思考”とか“インディー思考”とか言われますが、完璧な“アマチュア思考”だと思ってます。

分かりますか?分かりませんか?

すみません、面倒臭くて。





例えばの話、「町おこしの一環で、この街に若者の遊び場を作るぞー」ってなった時、

メジャー思考の人は、イオンみたいなデッカいショッピングモールとかUSJみたいなアミューズメントパークを誘致しよう!ってなると思うんです。分かりやすいですしね。


インディー思考の人なら、こだわりの職人さんやバイヤーさんなんかが居るお店を沢山集めて唯一無二な商店街を作ろうって感じですかね?ニュースを見てもピンと来る人は少ないかもやけど、一度足を運ぶとハマって何度も足を運んでしまうような場所。


どれも素敵な意見だなーと思う反面、自分だったらただただデッカい広場を作りたいです。

売りになるような遊具もなくて良いです、芝生の上で転がりながら「誰が1番早く転がれるか勝負だー!」とか言って日が暮れるまで転がり続けたいです。


分かりますか?分かりづらいですか?





歳を取って、酒、車、お金、女と沢山の遊びを覚えて来ましたが、それでも自分にとって遊びの核となる部分は“小学校の時の帰り道”でありたいな、と思ってます。


変な棒っきれ片手に追いかけ回してたような、

何もない土手を芝生まみれで転がり落ちてたような、

“なんか分からんけど楽しい”ってのをずっと追いかけて行きたい。





自分も良い感じに歳を重ねて、店長といった社会的責任もある立場になって、嫁と子供もいて。

自分の友達は勿論、自分のことを慕ってくれてた後輩達も親になって、店長としての僕しか知らないような歳の離れた子達も家庭を持ち始めた今、誰もが“なんか分からんけど楽しい”みたいな遊びを続けて行ける訳じゃない、ってのは痛感してます。


幸い自分は運良く趣味を仕事に出来た人間なんで、青春ごっこの続きみたいな毎日を過ごしてる訳ですが、共に語り合った友や後輩達は、もう殆ど側にいません。色々理由はあるんでしょうが。


それに対して、「やりたいならやればいいじゃん、気合いでしょ」と言う人もいるかもしれんけど、自分は全くそうは思わない。

生きていく上での優先順位なんてものは、歳を重ねるに連れて変わったいくもんでしょうから。


それでもなお、優先順位の下の方でも、自分のキャパシティの中で1%しか注ぎ込めないとしても、生活の中に“ライブハウス”というモノが無くならずに存在しているのであれば、その想いにずっと応え続けたいと思ってます。






そんな気持ちを根底に抱えて、開催してるのが「若者たち」です。


何もない広場でただ転がり続けるのが難しいなら、こだわりの商店街を作って、イオンモールやUSJにも負けないような規模感とネームバリューを身につけた上で、そこの端っこに設けた広場で転がって遊びたいです。



分かりますか?

分かりづらいかもしれませんが、これが僕の根底です。





“数字”にこだわったことは一度もありませんが、自分のこだわりを貫く為には“数字”も必要と言うこと。


そこを分かりやすく戦ってるのが「若者たち」です。








コロナ禍というのも相まって、今回はライブハウスサーキットではなく、デッカい会場の中に3ステージ組んでの屋内サーキットです。


普段なら何十組といる出演者も、今回は8組+トーク+DJ。

しかもアーティストはロックバンドオンリー。



恐らく殆どの人が仕事納めであろうド年末の平日開催。

徳島でこれをやるのは無謀な挑戦でしかありません。

でもやります。

ライブハウスだけじゃなく、全ての人が大変なこの時期だからこそ、やる意味があると思ってます。





「若者じゃないけど遊びに行っても良いの」とか「若くない人も出演してるじゃん」とかよく言われますが、そういう意味で付けてないのでイマイチピンと来てません。



何年か経ってこの街で遊ぶであろう未来の“若者たち”が、あの頃の僕達のように目一杯遊べるように、今を生きる僕達でしっかり繋いでいきたい次第です。




是非これを読んでピンと来た方は遊びに来てください。


若者たち2021