嫌なこと・嫌いなことは、やらなくていい | 今村健一郎(愛知教育大学 哲学教員)のブログ

今村健一郎(愛知教育大学 哲学教員)のブログ

ブログなんてただの暇つぶしだと思うの

 古代ギリシャにおいて「アクメー」とされる年齢を超えるだけ生きながらえてきて、人生一般について私が思うことはただひとつ、「好きなことをせよ」である。人であれモノであれ、嫌いなものは切り捨てても全く構わないのだと思う。振り返るに、嫌なことを我慢することによって得られたものは、極めて少ない。「石の上にも三年」など馬鹿げた格言だ。イヤだと思ったら3か月で辞めていい。それによって後悔することなど無い。

 私はかつて、好き/嫌いを価値判断の中心に据える者を見下していたものである。しかし、このシンプルな価値判断に従う生き方こそが、実は最も健全な生き方に違いないと今では思っている。「好きだから」という理由ではない他の理由を持ち出さないといけないようなことは、しなくて済むならしない方がいい。そして、そのようなしない方がいいことは、実はわれわれが思っている以上に、しなくても済んでしまうものなのである。