2月29日に(たぶん)人生で初めて職業安定所=ハローワークを訪れた。
私の住所を管轄しているハローワークは家からJRで3駅の駅前にあるビルの3、4階。
この頃電車に乗る機会がほとんどなく、移動はほとんど車だから準備に手間取る。
駅まで歩いて8分あるからこの時期はコートが必要だし、荷物も極力コンパクトに行きたい。
どうせ行くならその足で最近ご無沙汰の商業施設にも行ってみよう。そうだ、あそこの本屋は大きいから探している本を実際見てから買うかどうか決められる。それに催事場で物産展をやってるかもしれないし。
当初の計画ではハローワークで職探しのつもりだったのに、洋服を選びながら気分は遠足♪
果たしてハローワークはイメージ通りだった。
色々な年齢層のいろいろな匂いと色…お世辞にも居心地がいいとはいえない。
3階の総合受付に行くと50代半ばぐらいに見える女性が用件を聞いてくる。
初めてですか?
ハイ。
するとまず登録をしてください、と案内される。
スマホでもできますが、申請用紙をお持ちしますか?
(…そうか。私の見た目は『申請用紙』なのだな。)いえ、スマホでできます。
ではこちらの案内に従って登録をお願いします。(と手順を示した冊子を渡され)
こちら(パソコンが置かれた個人用のブース)をお使いください。
途中、和暦を記入する箇所が出てくる。
大学卒業年度なんてパッと和暦で出てこない。この前の仕事は平成なん年から令和なん年まで?
自分の生年月日だけはかろうじて昭和○年と言えるけど、近頃はそれすら西暦で記せ!と指定してくる場合もある。
昭和の時代は西暦なんて使わなかった。ほぼ全てが『昭和○年』でよかったのに一体いつからこんなに西暦至上主義になったのか? そして私自身も西暦に慣れ過ぎた。たぶんそういう人が多いのだろう。
“えーっと1984年は何年だ?(昭和)“
と天井を仰いでいたら係の女性が西暦と和暦の早見表を持ってきてくれた。
早見表を受け取り、一緒に昭和の年号を確認し私の登録の進捗状況を確認してくれている…と
んんもおぉー!なんで平成なのよ!あったま悪いでしょ!これ、西暦でいれられないのっ!
急に隣のブースからトゲトゲした早口で大怒鳴り声。
私のスマホを覗き込んでいた係の人の背筋がピッと立ち、すかさず体をそちらに向けて
こちらの早見表をお使いください。こちらが西暦で、横に『平成なん年』とわかるようになってますから。
私にしてくれたように登録の手伝いをしようと声をかけると…
わかってるわよ!そんなの見なくたって、バカじゃないんだから!それよりこんなことで時間がかかるのが信じられないっ!このシステム頭悪すぎるっ!面倒くさくてやってられないわ!
ほらっ!途中の資格のところの項目は飛ばした、めんどーだから、いいわよね?できたから早く受付してよ!
この人なんでこんなに殺伐としてるんだろう
思わず首は動かさずに目だけでそちらをみる
他にも“何事か?“と足を止めて様子をうかがう人も数人
係の人にあたっても何もいいことはないのに…気をつけよう、私も
やっと登録が終わり受付票を受け取ると窓口を案内される
方法は、パソコンで検索して求人票を出力するか、求人相談窓口で条件に合った求人を案内してもらうか、『求職者支援訓練』について案内してもらうか
『求職者支援訓練』て、なんですか?
職業訓練と呼ばれているもので、条件によっては手当が出ます。興味があるようでしたらそちらの窓口で求職についても案内できますのでそちらへどうぞ。
窓口の女性は同年代か、ちょっと若いか。物腰柔らかくちょうど良いテンポで話す人だった。
まずは私の求職の条件を聞き出す。そして、それに関係ありそうな職業訓練がどのようなものがあるのか?職業訓練で得られる資格や費用、受講期間など。手当については私は該当しなかった。
そうしてみると私の条件に合う仕事は思ったより少なかった。病気のため辞めることになった前職は事務寄りの介護職(説明が難しい)だったが、やめた施設に戻るのはちょっとイヤなので、そうなると介護職は難しい。
4月に開講されるコースの中に気になるものがいくつかあったがその中のひとつに興味が湧いた。
条件は厳しいがやってみる価値はあると思った。
その講座は非常に倍率が高くいつも2倍以上の人が応募するとのこと。
月曜日から金曜日まで5ヶ月間。家から1時間以上電車に乗って通わなければいけない。
選考試験がある。受講料は無料だけど交通費などの補助はない。
とにかく興味がある講座の資料と申込書等を、丁寧な説明の後に手渡され
申込はこちらにきてくださいね。わからないことがあったらいつでもどうぞ。
とハローワークから優しく送り出されて See You Soon〜した。