ジュビロ、浦和に勝っちゃいましたね!
絶対敵地(笑)まで応援に行かれた皆さんお疲れ様でした。スカパーでもジュビロ側の応援が結構聞こえて驚いたぐらいです。

ゆっくり更新記事を書く暇がないのですが、今日浦和戦でカミンスキーとジェイが活躍して、この2人の素晴らしい選手達のことを今迄知らなかった人たちが多分このブログを見に来るような気がするので、それに乗じてお知らせを。

昨日、川崎の森本貴幸選手のJ1での11年ぶりゴールがニュースになっていましたが、松井大輔選手がもし今年ゴールすればJ1では13年ぶりとなります。(2003年11月以来)
待てば待つほど最長間隔記録は伸びるわけですが、でもやっぱり早く見たいものです。


今日は練習を早めに切り上げたという話もあるのでもしかしたら軽いコンディション不良があったのかも知れませんが、総じて今年(も)コンディションはよいらしいです。

「今年は日本に帰って来てから最もコンディションが良い」と本人も、名波監督も語っています。名波監督も、キャンプの総括で「大輔が特にコンディションが良くて驚いている」と語っていました。

しかし昨年もコンディションが良いとさんざん言われながら8節?までまともな出場機会は貰えなかったしその後も基本的にそうだったので、今年も松井選手のコンディションの良し悪しに関わらず、基本戦術として、松井の出場機会は非常に限定するつもりで名波監督はシーズンを始めているように思います。それでも機会さえあれば、J2の頃よりもメディアにも出るでしょうからね。13年ぶりゴール、待っています。

<追記>
J2の磐田の試合を毎試合見ていなかった方はご存じないと思いますが、昨年(誰かの怪我やコンディション不良などの時を除き)名波監督は松井は基本的にクローザーとしてしか使う気がありません。守備のバランスをとること、足元でのボール奪取、そのような特徴以外は活かすつもりは基本的にないようす。水戸戦でのスパーサブ起用は、松浦選手が怪我しており他の選択肢がなかったのです。その時に投入後4分で逆転という結果を出しましたが、それによって起用方法が変わることはありませんでした。昨年の残り2得点は、クローザー起用時に隙を見てとった名波監督曰く「おまけ」の得点です。この起用パターンでもJ2だから26試合も使っていただけたわけですが、J1では果たしてリードして70分ぐらいを迎える試合が何試合あるのか。また先制してもジュビロのパターンとして、出足よくハイプレスで頑張って序盤にリードするがだんだん足が止まって押される、誰を誰に代えたものか考えながら様子を見ているうちに追いつかれる。そこで(監督の考えでは)松井起用の可能性がなくなるというパターンが多いようです。(監督がスタメン選びを間違ったためにその選手を早々に交代・既にリードされているため松浦も投入・ジェイが疲れると変えざるを得ない、で交代枠終わりのパターンも追加。)どうも守備戦術に詳しい方々のお話を総合すると、磐田のやり方は前から後ろまで連動した多重的守備組織が構築されているというよりも気持ちで走ってプレスであり、かつ前にジェイとアダという守備半分免除な選手を置く限り、あとの日本人の選択は走力優先になるということのようです。欧州で馴染んだゾーンなど無用。諸々の事情から先発した試合や比較的長くプレーした試合をそれまでの「ベストゲーム」と監督が認めても、それで何も変わることはありませんでした。監督の理想は監督のチョイスしたメンバーでそれ以上のゲームをすることだったのでしょうし、実際段々とできるうようになってきましたしね。松井がJ1に帰ってきたというので喜んでくださっている方の声をあちこちで目にするので申し訳ないですが。


<追記>
浦和戦前前日の紅白戦の様子が書かれた記事がありました。
強気のベンチワークで浦和を陥れた磐田指揮官・名波浩の策略。稀代の天才は策士へ

「試合2日前に行った紅白戦では自分たちがどのように相手ゴールに向かうのか、ではなく相手の攻撃をいかに食い止めるかが主眼に置かれた。サブ組が即席の仮想・浦和を演じ、主力組が守備をセットした状態でスタートしたが、全くボールを奪うことができない。
 どこで奪うのかも見えてこず、宮崎智彦は「今日のままでは……」と苦い表情を浮かべた。サブ組には山本康裕や松井大輔などボールを動かすことに長ける選手もいたのだが、“浦和の攻撃はこれ以上”というのが全員の認識であり、名波監督も「もし浦和が絶不調だとしたら今日くらい」と選手たちに話している。」
「前述したように、磐田は紅白戦で守備の連係に時間を費やした。ビルドアップやサイドチェンジに対する間合いの取り方やスライドは確認できたものの、縦パスからフリックやスルーで局面を突破する攻撃への守り方はトライできていない。
 そこは浦和にとって最大の強みであり、選手間の意思疎通とアイディアが合致してこそ力を発揮する。そのため、サブ組による即席チームではその部分まで模倣することはできなかった。」
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いつもなら紅白戦の後半には交代のシミュレーションとして松井や松浦が投入されるのにそれがなかったというこの日の紅白戦。その理由がこの記事を読んでわかりました。交替の駒としてではなくひたすら「仮想浦和」を演じる係りだったのでしょう。即席でありながら「主力組」にまったくボールを奪わせなかった「サブ組」。元気で快調だった事がわかって一安心ですね。これで「主力組」が抱いた危機感が勝利の背景にあったことは間違いないでしょう。

仮想浦和でもなんでも即席でこなしてくれる、こんなハイレベルで達観※した「サブ組」がいたら監督は助かりますね。どうせならいつもいつも即席場当たりではなく、サブ組も意識して攻撃の連携も磨かせては如何でしょうか?最強の「サブ」を相手にしていれば「主力組」ももっともっと強くなれますよ。そして勝ち点に余裕ができれば、コンディションに応じてメンバーを入れ替えたり「サブ組」の良さも公式戦で生かしたりする心の余裕が生まれるんじゃないかな。そうすれば自ずと「13年ぶりゴール」も生まれるでしょう。
よろしくお願いします。

※この記事の後の方で松浦選手について、「達観」しているかのようだという表現があります。達観という言葉の的確さに思わず唸りましたね。自分が努力しても世界から報われないから諦めるのは諦念。自分が努力したら必ず世界から報われると信じるのはナイーブな上昇思考。そして、自分が努力し結果を出したら必ず世界(他者)から報われるべきというナイーブな期待はしないけれど、それでも自分は自分で高みを目指して最大限やり続ける、というのが達観でしょうか。ジュビロの屋台骨は「サブ組」の達観。錆びない腐らない折れない屋台骨です。