映画映画『自由を我らにÀ nous la liberté』1931年映画映画映画映画映画

À Nous la Liberté (1931)

A nous la liberte (Rene Clair, 1931) --- Viva la Libertad / Freedom for ...

À nous la liberté (1931) | The Criterion Collection

À Nous la Liberté (1931)

 
刑務所と工場が同じに見えてくる映画。
刑務所の2人部屋の囚人エミールとルイは、脱獄を計画。
 
(刑務所で食事中、エミールに目で合図を送るルイ。ルイはこの後の作業中、エミールが監視の目を引いているうちに作業道具を靴下に隠し、監視が就寝確認の巡回に来た直後にその道具で鉄柵を切って脱獄)
À Nous La Liberté (1931) – 21 Feb 2024 Melbourne Cinémathèque | ACMI ...
(作業中のエミール)
À Nous la Liberté (1931)
 
エミールは途中で2人一緒には逃げられないと悟ると、「お前だけは逃げろ」と自分が囮になってルイだけを逃がす。
この1人だけ脱獄に成功したルイが、わらしべ長者のように偶然のチャンスを次々掴んで成功、あっという間に蓄音機会社の社長になる。
この会社はどんどん大きくなり、最終的には全機械化され人手が不要となる。
À Nous la Liberté (1931)
À nous la liberté (René Clair, 1931) - La Cinémathèque française
脱獄できなかったエミールは、鉄柵の向こうに見える女性に恋をする。
しかしその後絶望し、鉄柵に布で首を吊って自殺を図るが、その重みで鉄柵が枠ごと外れ(笑)、勢いづいたエミールはその窓枠から脱獄。
エミールは刑務所の前の建物に住む女性に愛を告げにいこうとするが、同居の叔父がエミールのみすぼらしい身なりを見て蹴る。
(左から、女性の叔父、女性、エミール)
À Nous la Liberté (1931)
その後エミールは、ひょんなことからルイが社長をする工場の工員になり、その工場にあの女性を見つけ、アプローチ(エミールは、この工場の社長がルイだとは知らなかった)。
 
(エミールと、エミールが恋した女性)
À Nous la Liberté (1931)
À Nous la Liberté (1931)
ある日、工員として目の前に現れたエミールに、ルイは「金か?」と言うが、エミールは立身出世の欲がない。
2人は友人付き合いを取り戻し、ルイはエミールの好きな工場の女性を社長命令でエミールと結婚させようとする。
しかしこの女性は、社内の別の男性と既に相思相愛だった。
 
(左が社長になったルイ、右がエミール)
À nous la liberté (1931) - Turner Classic Movies
そんな中、エミールをふと見かけた知り合いは、エミールが出入りする蓄音機会社の社長が脱獄犯ルイだと気付いた。
この男は、自分の悪い仲間を引き連れ、社長のルイを指名手配の写真で強請る。この辺りでルイの妻が愛人と駆け落ち。ルイは、実は妻を愛していなかったのでほっとする。
 
ルイは強請りにきた男たちを金庫に閉じ込めたりして抵抗するが、最後の最後には、脱獄してから得たすべてを捨て、気の合う相方エミールと、何も持たない気楽な放浪の生活を始めるのだった、でジエンド。
À nous la liberté (Film) - TV Tropes
 
本当の自由って何?という問いかけ。
À nous la liberté (film de René Clair 1931) - Paul Colin
 
どこまでも純粋なエミールがとても魅力的だった。
Henri Marchand
 
 
 

★Wikipediaより★

自由を我等に』(じゆうをわれらに、原題:À nous la liberté)は、ルネ・クレール監督

René Clair

1931年フランス映画。大量生産の時代に生きる窮屈さを皮肉っている作品。

ストーリー

 

ルイとエミールは刑務所の二人部屋に収容されている。昼間は、長い台に大勢の囚人が向きあって作業する。看守がエミールを叱る隙に、ルイは糸鋸をくすねる。それで部屋の窓格子を切って脱獄を計るが露見し、エミールはルイだけを逃がしてやる。

刑務所の塀を乗り越えたルイに、自転車がぶつかってきて転んだ。それを拝借して全速力で逃げたところ、自転車競技のゴールに着き、チャンピオンになってしまった。ルイは露天商からレコード店の店員へと出世してゆく。

一方、漸く出所したエミールはまず、鳥のさえずる野原に寝そべっていたところ、遊んでいてはいかんとまた留置された。悲観して首を吊ろうとすると縄を結んだ窓格子が落ちた。留置場から逃亡し、求職の列に潜り込んだエミール。就職先は蓄音機製造会社だった。長い台に大勢の工員が向きあって作業するが、今度はベルトコンベアが走る流れ作業である。エミールがミスして混乱し、監督に追われて逃げ込んだ先は、宮殿風の建物だった。

社長が大勢を引き連れ正面の階段を降りて来た。ルイだった。ルイが社長になっていた。エミールが近寄ると、強請られると勘違いしたルイは、別室にエミールを連れこみピストルを向けた。厚い札束も出したが、エミールはただ再会を喜ぶだけ。ルイにも友情がよみがえった。抱き合った。

オートメーション新工場の落成式を明日に控えた社長邸の晩餐会に、エミールも招かれた。彼には着飾った淑女紳士のお上品ぶりごっこがおかしい。たまらずに吹き出すエミールにルイ社長も吹き出し、晩餐会はおじゃんになり、奥方は怒って愛人と家出してしまった。

脱獄犯ルイの前科が警察にばれてきた。ならず者たちから強請られるようにもなった。ルイ社長は有り金をトランクに詰め工場の屋根に隠し、落成式の演説を始めた。聴衆には張り込みの警官も混ざる。激しいつむじ風になり、ルイのトランクが落ちて札束が飛び出し、演説の広場は、風に舞う札の群れを追う人たちが右に走り左へ駆け戻る大騒ぎになった。その混乱に乗じてルイは逃亡する。

翌朝、ルイとエミールは自由であった。ルンペン姿の二人は野原の直線道路を歩き出す。高級車とすれ違った。思わず振り返ったルイの尻を、エミールが蹴る。ルイが蹴り返す。二人は蹴り合いながら遠ざかっていく。

キャスト

 

※日本語吹替:テレビ版・初回放送1967年2月3日『テレビ名画座

受賞歴

 

  • ヴェネツィア国際映画祭楽しい映画賞(1932年)
  • キネマ旬報外国映画ベストテン第一位(1932年)★
  • ★テーマ

     

    この映画は、産業労働条件を刑務所にいるのと大差ないものとして描くことで、社会についてコメントしています。DVD評決のバリー・マクスウェルは、この映画は「年老いたフランスの政治家が正義と自由と愛国心について観客にドローンで語りかけるシークエンスによって描かれているように、周りで起こっているすべてに気づかないフランス」を描いており、観客は長い間興味を失い、代わりに誤ってバッグから落ちて風に吹かれているお金を追いかけることに集中することを好む」と付け加えています。[2]

    批評家のマイケル・アトキンソンは、この映画を「スターリン主義と産業の非人間化(リベルテの世界は、両者がシームレスに混ざり合っている)を明示的に否定している」と見ており、「クレアの映画は、自由を神聖視するというアナキズムの原則だけを保持している」と主張している。[3]