夏至June
レイニーシーズンに同期するテンポ
柔らかい布にくるまれた赤ちゃんは、お地蔵さん的悟った人にも見えるため、大人用語がピッタリハマり、それが可笑しみを醸し出すのだろう
6月28日付朝日新聞夕刊の「プレミアシート WALK UP 異才の歩み 高みへ飄々」が面白かった。
以下引用。
「驚くほどの面白さ。韓国の異才、ホン・サンス監督の長編第28作『WALK UP』は、4階建ての小さなアパートメントが舞台装置となる。オーナーのヘオク(イ・ヘヨン)が管理するこの建物には地下室があり、らせん階段を上っていくと、最上階の屋根裏部屋には広いバルコニーが設けられている。そんな縦の限定空間だけで、映画監督ビョンス(クォン・ヘヒョ)の数奇な人生模様が展開していくのだ。
全体は実質4幕仕立て。フロアをひとつ上がりメインの舞台となる部屋が切り替わると、前章から長い時間経過が起こっている。ホン・サンスは2021年の『イントロダクション』で時制が大胆に飛ぶ3幕構成を試みたが、それをワンシチュエーションの仕掛けに洗練させた。撮影自体は簡素だが人を喰った語り口で、不思議な建造物に迷い込んだようでもある。ビョンスが直面する波乱の迷走は現実なのか妄想なのか、多様な解釈の可能性を呼び込む。
さらに興味深いのは、今回の主人公は男性の映画監督。これは以前のホン・サンス作品によく見られた定番のパターンだった。しかし12年の『3人のアンヌ』辺りから女性の主人公を据える傾向が続き、ホン・サンス自身をパロディー化したような中年男性が真ん中に来るのは久々。クォン・ヘヒョは最近の『あなたの顔の前に』や『小説家の映画』などでも映画監督の役を演じていたが、あくまで脇役であり、ヘヒョ扮する男性監督の煩悩や葛藤を中心に描くのは今回が初めてだ。しかも焼酎や牛肉を用意し、過剰に男性性を強調したチャプターまであるのだから笑ってしまう。
ここにはホン・サンスが初期から近作まで積み重ねてきた映画の旨味が詰まっており、彼の様々な世界像を階層ごとに陳列したショーケースのようでもある。その意味では集大成っぽいが、同時にどの挿話も新鮮で、決定的な到達点といった仰々しさは欠片もない。ホン・サンスはまさしくらせん状に近い歩みを進め、誰も来たことのない高みの場所に飄々と足を踏み入れているのだ。
(森直人・映画評論家)」
村上春樹作品っぽさも感じる
意識の揺らぎを表現した、ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』と映画『八月の狂詩曲』を想起。
わかる。でもいい意味で違う。日本料理と韓国料理がいい意味で違うように。
ラストの「覚悟しかない」のキャッチフレーズ、凄くキャッチ―。
酸っぱさと虫から逃走、お菓子で電話をするリタくん、可愛すぎる
この3人が仲良さそうなのを見るとほっとする
「94歳にもなると、まな板なんて必要ないんよ」(笑)
お知らせ
わたしが文を書きました、福音館書店こどものとも 5月号の
「ステッドのホテル STED , A KANGAROO HOTELIER」、発売中です
絵本をおなにされた方は、見るとハッピーになる嶽(だけ)まいこさんの絵を、どうぞ隅々までお楽しみになってくださいませ
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ステッドのホテル (こどものとも2024年5月号) | くら ささら, 嶽 まいこ |本 | 通販 | Amazon
絵本を手に取られた方は、嶽(だけ)まいこさんのレンブラントのような光と影の表現を、どうぞご堪能なさってくださいませ
嶽 まいこ / Maiko Dake (dakemaiko.com)
嶽 まいこ/ Maiko Dake (@mk_dake) / X (twitter.com)
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家族みんなでレストランに来ました。注文したのは、ハンバーグ、ナポリタン、ミックスピザに、特製デザート! クックククック、さあ作ろう! シェフたちが自慢の腕をふるって、ごちそうを作ります。つぎつぎと料理ができあがっていく過程を、弾むような言葉と踊るような絵で、美味しく楽しく描いた作品です。
【4~5才向け】こどものとも年中向き|月刊誌のご案内|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
福音館書店(ふくいんかんしょてん) (fukuinkan.co.jp)
心のこもった温かく素晴らしい絵を描いてくださったのは、優しい天才イラストレーター、嶽(だけ)まいこ さんです
お手にされた方は、嶽さんが描くおいしそう過ぎる絵を、どうぞ隅々までお楽しみになってくださいませ
嶽 まいこ / Maiko Dake (dakemaiko.com)
嶽 まいこ / Maiko Dake (@mk_dake) / X (twitter.com)
福音館書店こどものとも
7月号
「ジッタとゼンスケ ふたりたび」
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ジッタとゼンスケ ふたりたび (こどものとも2023年7月号) |くら ささら, くりはら たかし |本 |通販 |アマゾン
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