入梅June
ラジオ文芸館。池澤夏樹 作『南の島のティオ ー星が透けて見える大きな身体ー』
島の人気者である4歳のアコちゃんが、この島特有の病気にかかり瀕死に。
ティオは、アコちゃんを実の妹のように思っているヨランダと一緒に、「かまいばば」と呼ばれている婆さんの所へ行く。
ヨランダの弟はアコちゃんと同じように島の人気者で、アコちゃんと同じような症状になり死去した。
ティオもヨランダも、アコちゃんをあの二の舞にはしたくない。
2人はかまいばばが呼んでくれた透明で巨大な天の者と談判する。かまいばばは、一歩も引いてはならない、引くとアコちゃんが天に連れて行かれると言った。情に訴えてはならない、勇気で理屈で談判するのだ、と。
しかし勇気と理屈で談判していたティオは相手の気にビビって後退りしそうになった。するとぴったり後ろにくっついていたヨランダがその背を押して前に出てティオに並んだ。ヨランダが「アコちゃんを返して!」と言うと、相手は黙った。ティオが、情に訴えたからこっちが負けたのかと後悔のように思うと、逆でこっちが勝ったのだった。
それをかまいばばに報告すると、「天の者はこれでもうあの子を連れていかない。あの子は天の守り子になった」とかまいばば。
アコちゃんは快癒し、またみんなに元気を与え出した、という話。
「可愛い子は天に持っていかれてしまう」という、幼い子の死へのやるせなさ・無力感に対する癒し話のリアル版。
天の声とティオの声がどこから出ているのか、発声していないのに聞こえる夢の中の声のように描かれているのが心のリアルだった。
勇気とは相手を挫く強さではなく、本当は愛のようなものなのではないかと気づくティオの成長話でもある。
この辺りは「北風と太陽」っぽくもあると思った。
「地上には悲しさや辛さがある。だから可愛いあの子を天に連れていく。天には幸福しかない」と言う天の者に、「悲しさや辛さがあるから幸福もある」と抗議するティオが禅問答中の修行僧。
この話を聞いていると、つまり病気とは天に持っていかれる前兆のサインなのか、と見方が変わる。
島の伝承話は、いわば島民によりリレーされ推敲され続けた島民の心の歴史。
誰もが腑に落ちる、魂の本当だけが残ってしまうものなのだろう。
天の者の描写に、『もののけ姫』のデイダラボッチを想起。
文庫の解説が神沢利子さんということに納得。
★小さな南の島に住むティオと出会った人々を中心に、つつましくも精神的には豊かな島の暮らしをさわやかに描く。
お父さんとティオが経営しているホテルに絵はがき屋さんがやってくる。島やホテルの風景の絵はがきをお客さんが買って手紙を出すと、もらった相手は、どうしてもこの景色をみたくなる。だから、このホテルに必ず人を連れてくるはがきなのだという。この夢のような話を信じたティオに、絵ハガキ屋さんが最後におまけにくれた一枚とは?。
花火で「空いっぱいの大きな絵」を描いた黒い鞄の男などの個性的な人々とティオとの出会いを通して、つつましさのなかに精神的な豊かさに溢れた島の暮らしを爽やかに、かつ鮮やかに描き出す連作短篇集。第41回小学館文学賞受賞作に、新作「海の向こうに帰った兵士たち」を収録した増補版。★
フランスの日本語部のみなさん、素敵。オーラが日本。04:33~アマさんのお兄ちゃん、「34歳。バトミントンあります」(笑!)
日本のクレープと犬カフェ、神
楽しそう過ぎて素敵すぎる
素敵過ぎてヤバ過ぎる。この4人、家族。吉野さんの肩越しの徹子
伊丹十三監督の別荘でのCM
オニさんべ~~(笑)言葉で脳内を脳外へ出しているんだな
ばーちゃんのカレー大好きよ
06:21~「ピーコどこ行ったの?」「夜もいねえの。どっか歩ってんだっぺ」
ピーコ
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嶽 まいこ / Maiko Dake (dakemaiko.com)
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嶽 まいこ / Maiko Dake (dakemaiko.com)
嶽 まいこ / Maiko Dake (@mk_dake) / X (twitter.com)
閉じ込み付録「絵本のたのしみ作者のことば」には、
「ワクワク クックク レストラン」と題して、
この絵本が生まれるもととなった、こどもの頃の思い出を書いております
プロフィール絵は、わたし作・ぶたさんシェフです
どうぞよろしくお願いいたします(=^・・^=)
閉じ込み付録の「おたよりのへや」では、読者の方から『ひゃくえんだま どこへゆく?』の感想をいただいております。
どうもありがとうございます
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