『少年の町Boys Town』1938年
少年の町を創設したフラナガン牧師の伝記映画。
フラナガン牧師は囚人と話す仕事の中で一人の終身刑の男性に会う。彼は、「自分は終身刑でここから出ることはないが、自分には弟がいて、その弟を少年の町で生活させたい」と言う。
少年の町にやって来たその弟ホワイティーはいきっていて威張りん坊で、肩で風を切って歩き、自分以外は馬鹿にするといった少年で、とにかく浮きまくっている。
しかし、このホワイティーに弟のようになつく子ピーウィーが、少年の町を出ようとしたホワイティーを追いかけたために車に轢かれる。
（フラナガン牧師とピーウィー）
ここでホワイティーは初めて、自分をかなぐり捨ててでも自分以外の誰かを助けたいという気持ちになる。
そして祈るという気持ちを初めて知る。
ピーウィーは命を取り留め回復に向かうが、再び少年の町を出たホワイティーは、銀行強盗に巻き込まれる。
実はこの犯人の一人は、脱走していた、終身刑であった、ホワイティーの兄ジョーだった。
ジョーの仲間により、警備員一人が殺される。弾がかすったホワイティーを、兄のジョーは教会に入れ、フラナガン牧師に電話をし、「ホワイティーが〇〇教会にいる」とだけ言って切る。
ホワイティーは、フラナガン牧師たちにより病院に入れられる。
そこへ新聞記者が来て、銀行強盗により警備員が一人殺された、現場にはここの名とホワイティーの名が書かれた帽子があった、そこから血痕が教会に続いていた、と言う。新聞でこの少年の町を悪く書く記者がいるのだ。そのせいで、少年の町への寄付は激減、経営難となっていた。
ここでホワイティーに葛藤が生まれる。少年の町を守るには、自分は銀行強盗には関係ないと言えばいいのだが、その犯人が自分の兄だと言ってしまうと兄がつかまる。
最終的には、少年の町の200人の少年が夜決起して、ホワイティーが捕まっている、ホワイティーの兄たちのアジトへ向かう。
この動きに気づいたフラナガン牧師は、車で駆け付け、その集団を止める。
しかし少年たちは「自分たち全員が死ぬ前にホワイティーを救い出せる」と言う。その意気に感動したフラナガン牧師は、先頭に立って少年たちとアジトへ行進してゆく。
敵は、ホワイティーの兄とあと二人。
その二人が銃を使うが、その酒場にフラナガン牧師と少年たちは入り込み、ホワイティーを救う。
ホワイティーは兄に、少年の町が大事であることを訴え、兄はそれに感動、仲間と共に警察に捕まることになる。
このことが記事になり、少年の町には寄付が殺到、しかしフラナガン牧師は、少年の町の更なる拡大を計画していた。出資者の友人はやれやれという感じ。
少年の町の町長選挙が行われた。
立候補していた、現職の足の不自由な少年は、「ホワイティーが町長にふさわしい」と言う。すると満場一致の拍手。
町長に選出されたホワイティーは、「この少年の町をもっといい場所にしたい」という理想を語り、フラナガン牧師と抱き合うのだった、でジエンド。
フラナガン牧師とホワイティー
真ん中はフラナガン牧師本人なのだろう。左がホワイティー、右がピーウィー。
ねむの木学園を創設した宮城まり子さんを想起。宮城まり子 - Wikipediaねむの木村 - Wikipedia
宮城さんもフラナガン牧師同様、愛が深く信念が強く、決して諦めず、ある居場所を作ったのだろうと思った。
★Wikipediaより★
『少年の町』（しょうねんのまち、原題：Boys Town）は、1938年に製作・公開されたアメリカ合衆国の映画である。
概要
「少年の町」を創設したエドワード・ジョゼフ・フラナガン
を描いた映画であり、ノーマン・タウログが監督、スペンサー・トレイシーがフラナガンを演じ、ミッキー・ルーニーなどが共演した。
1941年に続篇『感激の町』が製作されている。
キャスト
- エドワード・ジョゼフ・フラナガン：スペンサー・トレイシー
- ホワイティ・マーシュ：ミッキー・ルーニー
- デイヴ・モリス：ヘンリー・ハル
- ダン・ファロー：レスリー・フェントン
スタッフ
- 監督：ノーマン・タウログ
- 製作：ジョン・W・コンシダイン・ジュニア
- 原案：ドア・シャリー、エレノア・グリフィン
- 脚色：ジョン・ミーハン、ドーリ・シャリー
- 音楽：エドワード・ウォード
- 撮影：シドニー・ワグナー
- 編集：エルモ・ヴェロン
- 美術：セドリック・ギボンズ
- 録音：ダグラス・シアラー
アカデミー賞受賞・ノミネーション
★ボーイズタウンは、エドワード・J・フラナガン神父がネブラスカ州に設立し、「ボーイズタウン」と名付けた家庭/教育複合施設の恵まれない少年たちとの仕事に基づいた1938年のアメリカの伝記ドラマ映画です。スペンサー・トレイシーがエドワード・J・フラナガン神父役、ミッキー・ルーニーがヘンリー・ハル、レスリー・フェントン、ジーン・レイノルズと共演しています。
この映画は、ドレ・シャリー、エレノア・グリフィン、ジョン・ミーハンが脚本を執筆し、ノーマン・タウログが監督を務めました。トレイシーは彼の演技でアカデミー主演男優賞を受賞しました。
メトロ・ゴールドウィン・メイヤー・スタジオの伝説的な代表ルイス・B・メイヤーは、ベラルーシ系カナダ系アメリカ人のユダヤ人で、カトリック教会への敬意で知られていたが、後にMGMでの長い在職期間の中でこの映画が一番好きだったと語っている。[2][3]
物語は大部分がフィクションですが、実在の人物と実在の場所に基づいています。ボーイズタウンは、ネブラスカ州オマハ郊外のコミュニティです。[2] 1941年、MGMは続編の『Men of Boys Town』を制作し、スペンサー・トレイシーとミッキー・ルーニーが前作の役を再演した。
プロット
有罪判決を受けた殺人犯は、死刑執行の日に自白を求めます。彼の元には、ネブラスカ州オマハで貧しい男性のための家を経営する旧友のフラナガン神父が訪ねてくる。刑務所の職員が、死刑囚が国に借金を負っていると示唆すると、フラナガン神父は、死刑囚が刑務所の職員や記者に対して、州の施設の被後見人だったホームレスで友達のいない少年としてのひどい窮状を説明するのを目撃します。有罪判決を受けた男が役人に立ち去るように頼んだ後、フラナガン神父は慰めと知恵を与えます。オマハに戻る列車の中で、フラナガン神父は、死刑囚が子供の頃に友人や家族を失い、州の被後見人として苦しんだ苦難の連祷によって伝えられた啓示(言葉に反響する)によって、人道的使命において変容します。
フラナガン神父は、悪い子など存在しないと信じており、それを証明するために人生を費やしています。彼は無関心、法制度、そしてしばしば少年たちとさえ戦い、彼がボーイズタウンと呼ぶ聖域を建設します。少年たちは自分たちの政府を持ち、自分たちのルールを作り、自分たちの罰を与える。一人の男の子、ホワイティ・マーシュは、誰にでも扱えるほどの男の子です。殺人罪で刑務所に収監されているホワイティの兄ジョーは、フラナガン神父に、ビリヤード場のサメで口の達者なチンピラであるホワイティをボーイズタウンに連れて行くように頼む。ジョーは連邦刑務所への移送中に拘留を逃れる。しかし、ホワイティは留まり、ボーイズタウンの市長選に出馬し、選挙スローガン「吸盤になるな」で勝つことを決意した。
市長選に当選したのは、障害のある少年のトニー・ポネッサさん。ホワイティは結果を知った後、爆発します。これにより、ホワイティと退任する市長フレディ・フラーの間で殴り合いの喧嘩が起こりそうになる。ホワイティがボーイズ・タウンに到着して以来、彼とフレディはあまり仲が良くなかった。彼らの違いをきっぱりと解決するために、ボクシングの試合が開催されます。フレディはフラナガン神父と少年たちが見守る中、ホワイティを倒す。
ホワイティはボクシングの試合で敗北した後、ボーイズタウンを去ります。ボーイズタウンのマスコットであるピーウィーは彼に追いつき、彼の袖を引っ張り、「私たちは友達になるんだよね?」と懇願します。ホワイティは泣きそうになりながらも拒否し、子供を地面に押し倒し、戻るように言う。彼はハイウェイを横切って嵐のように走り、ピーウィーは彼を追いかけます。ピーウィーは突然車に轢かれます。ホワイティは罪悪感と傷を感じながら立ち去る。オマハのダウンタウンをあてもなく散歩していたホワイティは、弟のジョーに出くわし、誤って足を撃たれてしまう。ジョーはホワイティを教会に連れて行き、フラナガンに匿名で電話をかけ、その後ホワイティはボーイズタウンに連れ戻される。保安官がホワイティを捕まえに来るが、フラナガンは少年の責任を全うすると申し出る。
ホワイティはフラナガンに強盗のことを話すことを拒むが、それはフラナガンがジョーに内緒にしないと約束したからだ。しかし、自分の沈黙がボーイズタウンの終焉につながる可能性があることに気づいた彼は、ジョーの隠れ家に行きます。ジョーはホワイティと共に、ボーイズ・タウンが自分たちよりも重要であることを悟り、兄を約束から解放する。ジョーはフラナガンと数人の少年が隠れ家に到着するまで彼を守る。犯罪者は再捕獲され、ボーイズタウンの報酬は大量の寄付です。ホワイティは喝采を浴びてボーイズタウンの新市長に選出され、デイブ・モリスはフラナガンから施設拡張のための新しいアイデアを聞かされ、借金を増やすために辞任する。
キャスト
- スペンサー・トレイシー:フラナガン神父
- ミッキー・ルーニー:ホワイティ・マーシュ
- ヘンリー・ハル - デイヴ・モリス
- レスリー・フェントン - ダン・ファロー
- ジーン・レイノルズ:トニー・ポネッサ
- エドワード・ノリス - ジョー・マーシュ
- アディソン・リチャーズ(判事役
- マイナー・ワトソン(ビショップ役
- ジョナサン・ヘイル - ジョン・ハーグレイヴス
- ボブス・ワトソン - ピー・ウィー
- マーティン・スペルマン(スキニー役
- ミッキー・レンチュラー - トミー・アンダーソン
- フランキー・トーマス - フレディ・フラー
- ジミー・バトラー - ポール・ファーガソン
- シドニー・ミラー - モー・カーン
- グラッデン・ジェームズ(ドクター役)
- エヴェレット・ブラウン(バーキー役
- ロバート・グレックラー(ミスター・レイノルズ役
- スタンリー・ブライストーン(警備員役)(クレジットなし)
- ケント・ロジャース(仕立て屋役)(クレジットなし)★