『サムソンとデリラ Samson and Delilah』1949年
旧約聖書の話。
紀元前1000年のイスラエルの話。
サムソンという、ダン村の怪力の人気者の男は、ミリアムという村の女性に愛されていて、母も二人の結婚を望むが、
（母とサムソン）
サムソンはペリシテ人の大臣の娘姉妹の姉のセマダル↓を愛している。
（左がセマダル。右は、セマダルを愛している、軍のトップ。二人とも、都会のペリシテ人。サムソンは、田舎のダン村の人。）
（サムソンとセマダル）
セマダルの妹のデリラ↓は、サムソンをどうしても自分のものにしたく、あの手この手を使う。
ライオンを素手で仕留めたサムソン、王から褒美をやる、と言われると、肩にもたれていたデリラではなく、馬車にいたセマダルを嫁に欲しいと言う。王は承諾。しかしデリラ↓は失望、それは激しい怒りに変わる。
サムソンとセマダルの結婚式の日。
（セマダルと軍のトップ）
（左から、デリラ、サムソン、セマダル）
（左から、軍のトップ、セマダル、サムソン）
デリラの奸計のためにペリシテ人が式を邪魔し、ペリシテ人対サムソンとなって争いが起こり、矢が新妻セマダルに当たり死去。
父に入れ知恵するデリラ、丸め込まれた父は、サムソンにデリラをやると言う。しかしそんな山猫は要らないと言うサムソン。
その日の争いで、デリラの父も死去。デリラは、自分の姉と父を殺したのがサムソンだとなってサムソンへの復讐を開始。
デリラはサムソンに復讐する力を持つために、王の愛人になり、王にお願いしてサムソンをいたぶり始める。
追放となったサムソン、村の男の子と泥棒になり、旅でテントを張ったデリラ一行の財産を襲う。
それはデリラの罠で、飛んで火にいる夏の虫となったサムソン、デリラに、王が知りたがった、怪力の秘密を寓話的に話す。
サムソンは、鳥は羽の先を切られると飛べなくなると言う。ああ、あなたの怪力の秘密は髪の毛なのね、と了解したデリラ、サムソンに毒を入れた酒を飲ませようとする。するとサムソンは直感で気づき、デリラの杯と交換して飲み干す。しかし、それもデリラの手の内、サムソンは逆の逆、つまり毒の入った杯を飲み干したのだった。
気を失って倒れ寝込むサムソン。寝入ったサムソンの髪をデリラが切り落とすと、サムソンは力を失う。
サムソンはデリラの願い通り、小麦粉の巨大挽き臼を挽き続けることになる。しかしデリラの知らないうちに、王がサムソンの目を、熱した刀を近づけ失明させていたのだった（王は、デリラとの約束、「サムソンの肌を切らない」を守った。この熱した刀に布を近づけるととたんに炎上する。王の手下はサムソンの目にその刀を近づけることで眼球を溶かしたのだろうと思った（そのシーンは残酷・衝撃的過ぎるためか、映さない）。）
デリラは、小麦粉の巨大挽き臼を挽いているサムソンを王と見物。
「あいつはもうお前には関心がないようだな」と王が言うと、「私を見せてやるわ」とデリラはサムソンに近づく。
そしてサムソンが失明したことを知るデリラ、嘆く。
王は、「お前にそんなに憎まれるサムソンが妬ましい」と言う。
とにかくデリラはサムソン命なのだ。
サムソンは不敬罪で処刑されるとなり、牢屋に入れられた。デリラが助けに来たのだが、いい加減デリラに怒っていたサムソンは、その怒りでデリラを持ち上げ、投げようとする。すると手錠や鎖が切れる。「力が戻った！」とデリラ。サムソンはデリラを下ろす。
デリラから自分の処刑の方法（神殿の二本の柱への磔）を聞いたサムソン、「ということは、その二本の柱は近いんだな？」と確認、「エジプトに二人で逃げましょう」誘うデリラに、「このままここにいる、逃げない」とサムソンは自分に鎖をかけ直す。
サムソンが処刑される日が来た。
この処刑は、神殿での一大見物ショーとなっていて、民衆は大騒ぎで祭りのように盛り上がっている。
盲目のサムソンはさんざんいたぶられる。
見るに堪えないとなった、その日王妃となっていたデリラは、立ち上がる。
すると「サムソンのところへ行くということは、もう俺のところへは戻れないということだぞ」。
それを聞いても歩みを止めないデリラ。
サムソンが、二つの柱の間に縛りつけられる。デリラが近くにいると知ったサムソン、「俺から離れろ、神殿の外へ出ろ」と言う。その言葉を聞き抱きつくデリラ。「俺の女はお前一人だ」とサムソン。
デリラは、神殿から出ず、サムソンを近くで見守る。「デリラ、遠くへ行ったか？」と訊くサムソンに、デリラは応えない。盲目のため声の無反応からデリラが神殿を出たと思ったサムソン、柱を両腕で押し出す。
「あいつ何やってんだ？」「柱を押してるぞ！」と笑い出す見物客たち。
しかし柱がみしみしと動き、折れた。
神殿は崩壊。下敷きになる、ダン村からの重税を取り立てることで贅沢をしてきたペリシテ人たち。サムソンもデリラも死んだ。
シーン変わって、ミリアムと、サムソンを慕っていた男の子がダン村で話している。
「サムソンは何で死んでしまったんだ」と悲しむ男の子に、ミリアムが「サムソンは死んでいないわ。千年後の人にも語り継がれるわ」と言ってジエンド。
聖書というのは、またはある種の物語というのは、究極までやってしまって、こうすると果てはこうなるからやめとけとストップをかけるシミュレーションなのかなと思った。
この映画は、イソップ寓話にも似ていると思った。
最初の方は大人怪力金太郎物語。
しばらくは、サムソンVS.デリラのゴジラ対モスラ、又はハブとマングース。
愛の逆は憎しみではない、無関心である、の実写版。
愛とは距離感のことである、という言葉も実感。
サムソンとデリラ、性質が似過ぎて周囲も巻き込み炎上しているのだ。
力の拮抗した2人というのは、よほどうまくコントロールしないと力を示し合い過ぎ戦い過ぎて相殺してしまうのだな、と感じた。
★Wikipediaより★
『サムソンとデリラ』（Samson and Delilah）は、1949年のアメリカ合衆国の歴史映画。セシル・B・デミル監督、製作、
ヴィクター・マチュア、ヘディ・ラマール主演。『士師記』のサムソンとデリラの物語を原作としている。
ストーリー
ダン族のサムソンは素手でライオンを倒し、一度に1000人を倒すほどの力を持っていたが、女にだらしなかった。ペリシテ人の娘セマダールに求婚したサムソンに横恋慕したセマダールの姉デリラは2人の仲を邪魔し、結婚式の席上サムソンを侮辱する。サムソンは暴れだし、混乱の中でセマダールと父は死ぬ。デリラは太守の寵妃となって太守をそそのかし、サムソンを捕らえるが、サムソンは大暴れして逃げる。ペリシテ人はデリラを利用してサムソンの力の秘密を探ろうとし、サムソンはついに頭にかみそりをあててはいけないという秘密を話してしまう。デリラはサムソンに毒酒をのませ、怪力のもとである髪の毛を切ってしまう。力を失ったサムソンは囚われ、目をくりぬかれ、ガザの牢で粉をひかされ、見世物にされる。サムソンは神に祈って力を取り戻し、鎖でつながれていた二本の柱を倒して建物を倒壊させ、ペリシテ人を道連れにして死ぬ。★
★『サムソンとデリラ』は、セシル・B・デミルが製作・監督し、パラマウント・ピクチャーズが発売した1949年のアメリカの恋愛聖書ドラマ映画です。それは、刈り上げられていない髪に秘密がある有力者であるサムソンと、彼を誘惑し、彼の秘密を発見し、ペリシテ人に裏切られた女性デリラへの愛の聖書の物語を描いています。タイトルロールにはビクター・マチュアとヘディ・ラマー、サラン役にはジョージ・サンダース、セマダール役にはアンジェラ・ランズベリー、プリンス・アトゥール役にはヘンリー・ウィルコクソンが出演しています。
映画のプリプロダクションは早くも1935年に始まりましたが、主要な撮影は1948年に正式に開始されました。ジェシー・L・ラスキー・ジュニアとフレドリック・M・フランクが書いた脚本は、聖書の士師記に基づいており、ウラジーミル・ジャボチンスキーの1927年の小説「ナジル人サムソン」からも引用したハロルド・ラムによるオリジナルの映画化から適応されています。
公開と同時に、この映画はテクニカラーの撮影、主演の演技、衣装、セット、革新的な特殊効果で賞賛されました。1949年12月21日にニューヨークで初演された後、1950年1月13日にロサンゼルスで公開された[5][6][7]。商業的に大成功を収めたこの作品は、1950年の最高興行収入を記録し、公開当時、史上3番目に高い興行収入を記録した映画となりました。アカデミー賞にノミネートされた5部門のうち、美術賞と衣装デザイン賞の2部門を受賞しました。(注8)
プロット
サムソンは、母親のヘーゼレルポニトによって生まれたときからナジル人の誓いの下に置かれたダニ人のヘブライ人で、セマダルというペリシテ人の女性と婚約しています。婚礼の祝宴で、サムソンはセマダルのせいで婚礼客との賭けに負け、賭けの借金を返済するために30人のペリシテ人を襲って外套を剥ぎ取ります。
借金を返済した後、サムソンはセマダルを探しますが、サムソンが借金を返済するために結婚式を去った後、父親のトゥバルが彼女をペリシテ人と結婚させたことを知ります。サムソンとペリシテ人の間で戦いが勃発し、セマダルとトバルが死にます。サムソンは狩られる男になり、怒りに任せてペリシテ人と戦い始めます。
ガザのサランは、サムソンを自国民に裏切らせる目的で、ダニ人に重税を課している。サランの計画は成功し、挫折したダニ人はサムソンをペリシテ人に引き渡し、セマダルの妹デリラは大いに喜んだ。サムソンはアトゥル王子に連れて行かれる。言い換えれば、彼はダンの地の軍事総督であり、ペリシテ軍の連隊でした。ガザに戻る途中、アフトゥルはサムソンを愚弄することにした。サムソンは鎖とロープを引き裂き、ペリシテ人と戦い始め、アフトゥルの戦車を倒し、ロバの顎の骨を使ってペリシテ人の兵士を棍棒で殺しました。
サムソンの手によるアフトゥルの敗北の知らせがサランに届く。サランはサムソンを倒す方法を熟考します。デリラはサムソンを誘惑し、サムソンの強さの秘密を明かし、罰のために彼を引き渡すというアイデアを思いつきます。彼女の計画はうまくいきます。彼女は彼の髪を切り、それが彼に力を与えます。彼を完全に無力化するために、サムソンは彼の捕虜によって盲目になり、奴隷労働に入れられ、最終的にペリシテ人とサランの娯楽のためにダゴンの神殿に連れて行かれます。しかし、デリラはセマダールとの婚約以来、サムソンに恋をしており、彼の盲目と拷問により、彼女は彼女の裏切りを深く後悔しています。彼女は当初、父と妹の死の復讐をしたかったので、彼を裏切った。
その後、デリラはサムソンが鞭を振るう公開拷問に立ち会い、鞭を使って彼を神殿の主要な支柱に導きます。二人の間に立ちはだかると、彼はデリラに逃げるように言うが、彼は柱を押しのけて彼には見えないままだった。柱が崩れ落ち、神殿は崩壊し、サムソン、デリラ、そして宮廷を含むすべてのペリシテ人が埋葬されました。結局、神殿は瓦礫と化し、サウルとミリアム、彼の2人の親しいダニット・ヘブライ人の友人は、サムソンの死を悼むために残されました。
キャスト
- ヘディ・ラマー(デリラ役
- ビクター・マチュア(サムソン役
- ジョージ・サンダース(ガザのサラン役)
- アンジェラ・ランズベリー(セマダール役
- ヘンリー・ウィルコクソン(アトゥール王子役
- オリーブ・ディアリング(ミリアム役
- フェイ・ホールデン(ヘイゼルポニット役
- ジュリア・フェイ(ヒシャム役
- ラス・タンブリン(ソール役
- ウィリアム・ファーナム(チュバル役
- レーン・チャンドラー(テレッシュ役
- モロニ・オルセン(タルギル役
- フランシス・マクドナルド(ストーリーテラー役)
- ウィー・ウィリー・デイヴィス(ガルミスカー役
- ジョン・ミリャン:レッシュ・ラキッシュ
- アーサー・Q・ブライアン(太ったペリシテ商人役
- ローラ・エリオット(スペクテイター役)
- ヴィクトル・ヴァルコーニ(アシュドッドの領主)
- ジョン・パリッシュ(ロード・オブ・ガス役
- フランク・ウィルコックス(エクロン卿役
- ラッセル・ヒックス(アシュケロン卿役
- ボイド・デイヴィス(初代司祭)
- フリッツ・ライバー(シャリフ卿役
- ペリシテ人の兵士のリーダーとしてのマイク・マズルキ
- デイヴィソン・クラーク(マーチャント・プリンス役
- ジョージ・リーヴス(負傷したメッセンジャー役
- ペドロ・デ・コルドバ(バー・シモン役
- フランク・ライヒャー(村の理髪師役
- コリン・タプリー(プリンス役
- チャールズ・エヴァンス:マノア(クレジットなし)
- ハリー・ウッズ - ガンマド (クレジットなし)
- ゴードン・リチャーズ(Gordon Richards)ガイド役(クレジットなし)
- セシル・B・デミル(ナレーター)(クレジットなし)
- ライオン役のタナー(クレジットなし)
生産
開発
1934年4月、パラマウント・ピクチャーズは、次の「大作」とデミルの『クレオパトラ』(1934年)の続編は、ヘンリー・ウィルコクソンとミリアム・ホプキンスがタイトルロールを演じる『サムソンとデリラ』であると発表した。[9][10][11]この映画は最終的に延期され、デミルは『十字軍』(1935年)の製作と監督を決めた。
1935年5月、『モーション・ピクチャー・デイリー』紙は『サムソンとデリラ』が「十字軍の完成から5週間後に始まる予定」と報じた。[12] パラマウントは1877年のオペラの音楽と台本への映画化権を買った サムソンとダリラ.[12]デミルは歴史家のハロルド・ラムに10,000ドルを支払い、聖書のサムソンとデリラの物語を映画化して、デミルが「史上最高のラブストーリーの1つ」と見なした。[13]ジーニー・マクファーソンも調査を行い、脚本でラムと協力するために雇われた。[12][14]デミルは新しい3本のテクニカラーで撮影することを検討した。[15] 十字軍のリリース後、パラマウントはデミルと新しい契約を交渉し、1936年にサムソンとデリラをキャンセルしました。[16]
10年後の1946年8月15日、デミルは『サムソンとデリラ』が『征服されざる者』(1947年)の次のプロジェクトになると公言した。[17]デミルは後に自伝の中で、パラマウントの重役たちは「日曜学校の物語」に資金を提供することに疑問を抱いていたと回想している。[18]彼らは、デミルが「大きくてたくましい」サムソンと「スリムでうっとりするほど魅力的な」デリラを描いたアーティストのダン・グロースベックによるスケッチを見せたときに、プロジェクトを承認しました。当初は1947年に映画化する予定だったが[17]、1947年10月、翌年に「その時点で予想される世界興行収入に基づく予算」で映画を製作すると発表した[19]。[20]
1948年春、デミルはイラストレーターのヘンリー・クライヴを雇い、キャンバスに「理想のデリラ」を描かせた。[13][21]彼はピーター・パウル・ルーベンス、レンブラント、ギュスターヴ・ドレ、ソロモン・ジョセフ・ソロモンのデリラの絵画を研究していたが、彼女を現代風に見せたかった。[13]デミルは、彼のデリラは「復讐のための危険な能力を持っているに違いない。暖かく、柔らかく、狡猾。ヴィヴィアン・リーとジーン・シモンズにラナ・ターナーを少し加えたコンビネーション」7月、ヘンリー・ノードリンガー(Henry Noerdlinger)を研究コーディネーターとして雇った[13]。[22]
聖書の物語の脚色に加えて、デミルは、サムソンのペリシテ人の妻の妹としてデリラを描いたウラジーミル・ジャボチンスキーの1927年の小説、ナジル人サムソン(米国では裁判官と愚か者として出版)の権利を購入しました。[3][23]彼は、この小説が映画の「つながりのあるドラマを可能にした」と感じた。[23]
私たちは聖書を何も変えませんでした。しかし、わたしたちは一つの重要なことをしました――わたしたちは、(サムソンの義父の)次女に名前を与えました。聖書には彼女に名前がありません。私たちは彼女をデリラと呼んでいます。そして、これができると気づいたとき、私は絵が作れると確信しました。聖書はデリラが妹だったとは言っていません。それはずっと後にサムソンが愛した女性として彼女を紹介します。しかし、彼女は妹だったかもしれません。[23]
- セシル・B・デミル
ジェシー・L・ラスキー・ジュニアフレドリック・M・フランクは1948年9月7日に186ページの脚本を完成させた。[24]★