清明April
まず『夏の扉』というタイトルが素敵。プロデューサーの若松宗雄さんがイメージした「文学的な感じ」の結実
蜘蛛相撲、もうすぐ春場所開幕か🕷🕷🕷
カルチャーラジオ 「保阪正康が語る昭和人物録」。
市原悦子さんの集中力が実感できる朗読の凄み。こどもの頃毎週視聴していた「まんが日本昔話」は、常田富士男さんとともに本物の役者の声だったから引き込まれていたのだなと思う。市原悦子 - Wikipedia
市原さんが所属していた俳優座劇場が来年閉館するという。同期には、大山のぶ代さんがいたらしい。大山のぶ代 - Wikipedia
俳優座劇場 閉館について | 劇団俳優座 (haiyuza.net)
(安部公房原作『どれい狩り』公演(1955年)。右側手前は「閣下」を演ずる浜田寅彦。)
(イプセン原作『幽霊』公演(1955年9月)。左から秋好光果、東山千栄子、仲代達矢。)
ピアノ演奏ミッキー吉野。第一話「ちいちゃんのかげおくり」、第二話「年老いたメス狼と女の子の話」。
![楽天ブックス: 大型絵本>ちいちゃんのかげおくり - あまんきみこ - 9784251010032 : 本](https://shop.r10s.jp/book/cabinet/0032/9784251010032.jpg)
かげおくり=地面に出来た自分の影の残像を、目を移して空背景で見ることなのかなと思った。
三遊亭圓生の、「鼠穴」。鼠穴 - Wikipedia
国(≒田舎≒故郷)から兄を頼ってきた弟。
この弟は、父の代からの田畑を、茶屋通いで失ってしまった。
兄は江戸で商売をし、成功している。
商売の元手を貸してくれと弟が兄に言うと、兄は三文だけ貸す。
これは兄の親心で、五両など貸してしまうと弟がまた茶屋通いをしてしまうだろうという考え。
これっぽっちかと悔しがった弟、しかし奮起し、わらしべ長者のように最初銭の穴を通すもの(さし)を売るところから始め、納豆売り、豆腐売りなど働きに働き、深川に蔵三つを持つまで商売で成功、妻と娘ももうけた。
10年が経っていた。
弟は兄に元手を返しにいく。
三文に、金利として、三両。
すると兄は、実は、と当時の本意を話し出す。
「三文ぽっちで、と兄を恨んだだろう?」と言うと、弟は兄の親心に感謝。
兄と弟は酒を酌み交わし、兄は弟に「泊まっていけ」と言う。
弟は「うちの蔵は鼠穴だらけ。火事になったら蔵ん中が焼けちまう」と泊まらず帰ろうとするが、兄は「何、今のお前になら俺の身代(財産)全部やれる、心配すんな」と言う。
弟は泊まることにした。
ここからは弟の夢。
夢の中では弟が心配した通り、深川で火事があった。
鼠穴があったせいで、蔵は三つとも焼け落ちた。
奉公人も次々辞め、親子三人裏通りに掘立小屋を作って生活。
弟が兄のところへ三両貸してくれと言いにいくと、兄は今のおめえにそんなには貸せねえと言う。
俺には妻子があんだと弟が言うと、それはおめえの勝手、妻を作れば子が出来る、俺はだからずっと独身だと言う。兄弟は喧嘩となり、兄は弟を殴った。
ここには、娘を連れてきていた。娘は父に「あたしが吉原にいって稼ぐ」と言う。
その通りにして娘が父親に二十両元手を渡したその日、父親は掏摸にあい、そっくり盗まれ絶望して首吊り、
というところで目が覚めた。
どこまでが夢だったんだというのが弟と観客の興味。
すると兄さんのところで酒を御馳走になった、江戸に来て10年目のところ。
弟も観客も、ありがてえという気持ちで胸が一杯になる。。
「俺は、蔵の鼠穴のことばっか考えて」と弟が泣きながら言うと、
兄が「夢は土蔵の疲れだ(夢は五臓の疲れだ)」と言って下げ。
このオチのために、枕で「五臓が疲れていない人は夢を見ない」という話がされる。
これはガッカリする夢オチではないと思った。
起きてから「どこまでが夢か」と考え、あそこまでか、と安堵するというのはよくあることだと思う。
倉が牢屋のように気密性が高く密閉されているのは、火事の頻発する江戸での防火ということだったのだろう。
銭の穴を通す、さし。
銭穴は、その見た目の相似から、鵝眼(ががん)、鵝目(がもく)、鳥目(ちょうもく)とも言われたらしい。(急に自信を失った人のように尻すぼみのちっちゃい字になってしまった(笑))
鵝眼(ガガン=ガチョウの目)。
江戸に三河屋や伊勢屋という屋号の商店が多かったのは、家康を慕って家康の地元から来た人が江戸に定住して商売を始めたから、というのが腑に落ちた。徳川家康 - Wikipedia
非常にわかりやすい地図。
洋風色の瓦屋根、レンガ、上部分が円形のフランス窓というのは、昭和時代の憧れだったのだろう。
映画館通いというのは、暗闇を味わう趣味なのかもしれない。
お知らせ
わたしが文を書きました、福音館書店こどものとも 5月号の
「ステッドのホテル STED , A KANGAROO HOTELIER」、発売中です
絵本をお手にされた方は、見るとハッピーになる嶽(だけ)まいこさんの絵を、どうぞ隅々までお楽しみになってくださいませ
カンガルーのステッドは、丘の上の小さなホテルで働いています。ホテルの仕事は、毎日がハプニングの連続。今日も、屋上で干していたシーツが風に飛ばされそうになったり、夕食の時間に停電になってしまったり……。次々と起こるトラブルをステッドが華麗に解決していきます。なんでもこなせるステッドの仕事ぶりを軽快に描きます。
![](https://www.fukuinkan.co.jp/img/goods_img/03-0818_01.jpg)
![](https://www.kinokuniya.co.jp/images/goods/ar2/web/magazine/4910037790545.jpg)
ステッドのホテル (こどものとも2024年5月号) | くら ささら, 嶽 まいこ |本 | 通販 | Amazon
絵本を手に取られた方は、嶽(だけ)まいこさんのレンブラントのような光と影の表現を、どうぞご堪能なさってくださいませ
嶽 まいこ / Maiko Dake (dakemaiko.com)
嶽 まいこ/ Maiko Dake (@mk_dake) / X (twitter.com)
「クックククックレストラン」こどものとも年中向きも引き続き発売中です
家族みんなでレストランに来ました。注文したのは、ハンバーグ、ナポリタン、ミックスピザに、特製デザート! クックククック、さあ作ろう! シェフたちが自慢の腕をふるって、ごちそうを作ります。つぎつぎと料理ができあがっていく過程を、弾むような言葉と踊るような絵で、美味しく楽しく描いた作品です。
【4~5才向け】こどものとも年中向き|月刊誌のご案内|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
福音館書店(ふくいんかんしょてん) (fukuinkan.co.jp)
心のこもった温かく素晴らしい絵を描いてくださったのは、優しい天才イラストレーター、嶽(だけ)まいこ さんです
お手にされた方は、嶽さんが描くおいしそう過ぎる絵を、どうぞ隅々までお楽しみになってくださいませ
嶽 まいこ / Maiko Dake (dakemaiko.com)
嶽 まいこ / Maiko Dake (@mk_dake) / X (twitter.com)
閉じ込み付録「絵本のたのしみ作者のことば」には、
「ワクワク クックク レストラン」と題して、
この絵本が生まれるもととなった、こどもの頃の思い出を書いております
プロフィール絵は、わたし作・ぶたさんシェフです
どうぞよろしくお願いいたします(=^・・^=)
閉じ込み付録の「おたよりのへや」では、読者の方から『ひゃくえんだま どこへゆく?』の感想をいただいております。
どうもありがとうございます
ひゃくえんだま どこへゆく?|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
福音館書店こどものとも
7月号
「ジッタとゼンスケ ふたりたび」
発売中です
![](https://www.kinokuniya.co.jp/images/parts/goods-list/no-phooto.jpg)
ジッタとゼンスケ ふたりたび (こどものとも2023年7月号) |くら ささら, くりはら たかし |本 |通販 |アマゾン
オオカミの兄弟、ジッタとゼンスケは、大仏さまをおがむために、はるばる都にやってきました。その道中で、ふたりは氷をキツネのお殿様に届ける仕事を任されることに。しかし、行く先々には数々の困難がふたりを待ち構えていました。果たしてふたりは、氷が溶けないうちにお城にたどりつけるのでしょうか? 新感覚時代劇絵本。
![](https://www.fukuinkan.co.jp/img/goods_img/03-0808_01.jpg)
【5~6才向け】こどものとも|月刊誌のご案内|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
「ひゃくえんだまどこへゆく?」コインの世界一周の旅発売中です
男の子がジュースを買おうと、100円玉を自動販売機に入れようとしたその瞬間......。100円玉がおっこちた! 100円玉は、ころころころころ、坂を転がって、トラックに運ばれたり、空を飛んだり、海に落ちたり。しまいには南極にたどり着いたり......! いったいどこまで行ってしまうのでしょうか? 小さな100円玉の壮大な冒険を描いた絵本です。
![](https://www.fukuinkan.co.jp/img/goods_img/04-0443_01.jpg)
くらささら名義の他作品🐪「ひみつのえんそくきんいろのさばく」🐪
![](https://www.fukuinkan.co.jp/img/goods_img/03-0797_01.jpg)
ひみつのえんそく きんいろのさばく (こどものとも2022年8月号) |くら ささら, 木内 達朗 |本 |通販 |アマゾン
以下、九螺ささら名義の著書です