『子鹿物語 The Yearling』1947年
フロリダの大自然の中での、少年ジョディの成長物語。
原題の『The Yearling』とは、一歳以上二歳未満の動物のこと。
ジョディの母は、ジョディの前の子を死産し、以後気持ちが塞いでいる。
きょうだいのいないジョディは、ペットが欲しいと言うが、駄目と言われ続けている。
父さんは、熊を追い詰めた犬だと嘘をつき、その犬と、暴発する銃の代わりの性能のいい銃を交換した。
ある日、森の中で、父さんはガラガラヘビに噛まれた。
父さんはまず、腕の毒を自分の口で吸い出した。
それからすぐに近くにいた雌鹿を撃った。そしてジョディに「腹を裂いて、中から心臓と肝臓を取って来い」と言う。ジョディがそれをすると、ナイフで切った患部にその臓物を押し当てるという応急処置をする(そういう応急処置がその時代のその地域で一般的だったのだろう。毒を吸い出す、ということらしい)。毒ヘビに噛まれときにやるべきこと、やってはいけないこと…傷口から毒を吸い出す行為は効果なし? | ニュース | Discovery Japan ディスカバリージャパン/ディスカバリーチャンネル
父さんはその後医者に行く。
ジョディは、その撃たれた母鹿の赤ちゃん鹿を目撃していて、それをどうしてもペットに欲しいと言う。
願いは受けいられ、探すと母鹿の死体のそばの草陰に子鹿はいた。
その後間もなく、ジョディの二人の友人のうちの体の弱い子↓が死去。
ジョディは、その子に子鹿の名前を付けてもらおうとしていたのだった。
それを話すと、その子の親は、「あの子は、ジョディの弟になった子鹿は、尻尾だけ白くてそれが振られるのが旗みたいだから、フラッグっていう名前がいいと言っていた」と言う。ジョディは子鹿にフラッグと名付け、可愛がる。
大雨が六日続き、ジョディ一家の畑の作物は腐ってしまう。
雨が止むと、太陽に希望を見出す三人。農業は気候に左右されるが、それでくじけたらお終い。
母さんがわざわざ水汲みに行かずに済むよう、父さんは母さん専用の井戸を作るつもりで、母さんもそれを楽しみにしていたのだが、その資金作りのための煙草の芽を、フラッグは食べてしまった。ちょうど父さんが腹の肉離れで動けなくなっていた時。母さんに「森に捨ててきなさい」と言われても、ジョディは、どうしてもフラッグと一緒にいたいと言う。すると父さんは、髙い柵を作れと言う。それを一人で作ると、父さんも母さんも、よくやったとジョディの頑張りを褒める。
しかしフラッグは、その柵を飛び越え、煙草の次に植えたトウモロコシの芽も食べてしまった。
もう我慢できない、と母さん。
父さんも、「穀物がどれだけ大事か分かるか?穀物がないと人間は死ぬんだ。お前がフラッグを森に連れていき、自分で銃で撃ち殺してこい」。
森にフラッグを連れていったジョディ。しかし撃てず、「逃げろ、僕が撃てないようにうんと遠くへ逃げろ!」と泣きながら言い、見届けると走って帰る。
しかしフラッグはまた畑にやって来た。
母さんがフラッグを銃で撃つ。しかし急所を外してしまう。
父さんが「ジョディ、早くフラッグを楽にしてやれ、殺してやるんだ」と言うと、ジョディは「母さんなんて大嫌いだ!フラッグが嫌いだからわざと外したんだ!」と泣き喚きながらフラッグに近づき、射殺。
気落ちしたジョディは一人森をさ迷い、もう一人の友人である、結婚してボストンへ行った大人のオリバーのところに行こうとカヌーに寝そべり、その中で眠ってしまった。
するとそれを郵便船が見つけ、引き上げ、スープをあげ、ジョディは帰宅。
「生きてたのか」と父さん。「腹は減ってないか」と訊かれ、「三日何にも食べてない」とジョディ。
医者のところに行っていた母さんは、ジョディを見て、「また子供を失うのかと思ったのよ」と泣く。
「これが生きていくってことなんだ」というような、父の息子ジョディへの話を受け止めた、ジョディの成長を見届け、映画はジエンド。
この父さんは、会食や葬式の際に祈りを頼まれる、敬虔なクリスチャン。家のテーブルの上にはいつも分厚い聖書が置いてある。
『大草原の小さな家』を想起。
原作本。
★『子鹿物語』(こじかものがたり、英題: The Yearling)は、アメリカの作家マージョリー・キナン・ローリングスが1938年に発表した児童文学小説。のちにアメリカで映画化、日本でアニメ化された。『仔鹿物語』『鹿と少年』の訳題も存在する。★
原作者、マジョリー・キナン・ローリングス。
アニメ『子鹿物語』。子鹿物語 (アニメ) - Wikipedia
『小鹿物語』の舞台はフロリダ。
現在のフロリダの海岸地域。
★Wikipediaより★
『子鹿物語』(こじかものがたり、The Yearling)は、1946年のアメリカ合衆国のファミリー映画。監督はクラレンス・ブラウン、
出演はグレゴリー・ペックと
ジェーン・ワイマンなど。
マージョリー・キナン・ローリングスが1938年に発表した同名小説を原作とし、シドニー・フランクリンがプロデュースし、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーがテクニカラーで公開した。『仔鹿物語』との日本語タイトルが使われる場合もある。
1994年には、ピーター・ストラウスとジーン・スマート主演のテレビ映画としてリメイクされた[2]。
日本ではパブリックドメインDVDとして複数のメーカーから発売されており[注 2]、2021年4月1日にNHK BSプレミアム『プレミアムシネマ』で字幕スーパーで初放送された[3]。★