『秘密の花園 The Secret Garden』1949年
(左から、ディコン、メアリー、コリン)
英国人であるメアリーの一家は、植民地インドで広い家に住んでいた。イギリス領インド帝国 - Wikipedia
しかしコレラで両親が死去。
(メアリーが一人で人形遊びをしているところに、軍人が両親の死去を知らせに来る。メアリーは一人っ子。お嬢様育ちのメアリーは、鼻持ちならない威張りん坊(プライドが高い、自尊心が安定している、を超えたレベル。平気で他人を見下す。))
メアリーは、イギリスヨークシャ―の伯父の家に引き取られることに。
威張りん坊のメアリーは、その家のメイドの弟のディコンに「きみは不細工じゃないよ」と言われたことで心のしこりが取れ、素直に。
この家には、メアリーの伯父の息子、つまりメアリーのいとこである、足が不自由で癇癪を起こすコリンという男の子がいた。
コリンは過保護にされ、引きこもりとなっていた。
使用人に威張り散らし、彼らが意に沿わないと「どうせ僕は早死にするんだ」と自己憐憫に浸り泣くコリン。
使用人たちはコリンの口から「死」の言葉が出ると、恐れて大慌てで言う事を聞くのだった。その威張りん坊なコリンの様子を見て、過去の自分を見るような気になったメアリーがコリンの癇癪より大声を出し、コリンの我儘を封じる(笑)。
そしてメアリーは、コリンにインドのお話をしてあげるのだった。
同年代の友達が出来、落ち着くコリン。
メアリーが、カラスが嘴で掘った所から、10年閉鎖されている秘密の花園の戸の鍵を見つける。
メアリーはディコンを誘いその中に入る。
すると中は荒れた庭。
ここで10年前、コリンの両親がお茶を飲んでいた。
すると大木の大枝が倒れ、その下敷きになってコリンの母は死去したのだった。(事故死)
大木に斧を振るコリンの父。しかし大木は倒れず、体の不自由だったコリンの父は倒れた。
それからというもの、コリンの父は庭を閉鎖、心を閉ざし、自身の死の願望を、息子のコリンに投影し、その呪いのようなオーラでコリンは部屋に幽閉され心が雁字搦めになっていたのだった。
その呪詛を解いたのが、同じ年代のメアリーとディコン。
コリンは父から駄目と言われていたのだが、密かに二人と会い、秘密の花園にも入っているのだった。
ロンドンに出張していたコリンの父は、家に派遣した医者から「コリンは病気ではない、あなたが自分と息子の心を封じているだけ」と言う。
それに怒るコリンの父。
コリンの父は、嫌な過去を振り切るため、家を売ろうと、ロンドンから買い付け人を連れて家に戻った。
家を売ると父が言うと、「庭も?嫌だ!」とコリン。
「お前は私の心を癒やせない。私はお前の体を治せない」と嘆く父。
買い付け人は、家の売買の書類を出す。
その際、秘密の庭の話をする。
するとコリンの父は、「あそこは荒れ放題のはずだ」。
「いえ、非常に美しい。かかっていた梯子にのぼって見ました」とその男性。
行ってみると、三人が遊んでいる。庭は三人の手入れにより、すっかり命を取り戻している。
「ここに入っちゃ駄目だと言っただろう」とコリンを叱ると、そのコリンが車椅子から立ち上がり、一歩二歩と自力で歩いてくる。
「コリン!歩けるのか?」と父とコリンは抱き合い、庭師は見つめ、メアリーとディコンも喜び、家の買い付け人は書類を破り、カラスも鳴いて、ジエンド。
自分の人生というのは、産まれ落ちたときから実は自己責任なのだなと思う。
この体、と実感できるのは、そのオーナーである自分以外にはいない。
過保護は、保護者の責任逃れの別名であることもあるのだろう。
目を離した隙に「取り返しの付かないこと」になった場合に、保護者責任を問われるのを避けるための。
しかし子供は、危険に晒され失敗しないと分からないこともあり、「少なく危険に晒され失敗すること」が、つまり教育現場で同じ年代の子たちと共に教育を受けるということでもあるのだろう。
安心できる場所で失敗させてあげることが大事、とよく言われるのが分かる。
コリンの家のある、ヨークシャー - Wikipedia
(1911年『秘密の花園』)
★Wikipediaより★
『秘密の花園』(The Secret Garden)は、1949年のアメリカのドラマ映画。[2][3] フランシス・ホジソン・バーネット
による1911年の古典小説の2番目のスクリーン適応である。1つ目は1919年に発売されたサイレント版。ロバート・アードレーの脚本はフレッド・M・ウィルコックスが監督した。イギリスのヨークシャーにある孤立した田舎の家で一緒に暮らすようになった未亡人の叔父と障害のある息子の暗くて謎めいた生活に突入した若い孤児を中心に描かれています。
MGMの映画は主に白黒で撮影され、タイトルの復元された庭を舞台にしたシークエンスはテクニカラーで撮影されました。この映画は、マーガレット・オブライエンがメトロ・ゴールドウィン・メイヤーのために制作した最後の映画となった。この映画は2013年5月7日にワーナー・アーカイブ・コレクションの一部としてDVDでリリースされた。(注4)
プロット
インドで裕福な両親に生まれた嵐のようなメアリー・レノックス(マーガレット・オブライエン)は、コレラの流行によって孤児となったとき、彼女は隠遁して四面楚歌の叔父アーチボルド・クレイヴン(ハーバート・マーシャル)と行儀の悪い、寝たきりのいとこコリン(ディーン・ストックウェル)と一緒に暮らすために送られます。家政婦の一人の兄であるディコン(ブライアン・ローパー)は、蔓に覆われた壁の隠し扉の後ろに隠された庭のことを彼女に話します。カラスが鍵を発掘すると、2人は中に入ると、クレイヴンの妻が事故で亡くなったため、庭が放置されて生い茂っていることを発見します。彼らは自分たちの発見を秘密にしておくことを決意し、元の壮大さを取り戻し始めます。秘密の花園の影響で、メアリーは自己陶酔しなくなり、コリンの健康状態は着実に改善し、アーチボルドの無愛想な性格は消えていきます。
キャスト
- マーガレット・オブライエン - メアリー・レノックス
- ハーバート・マーシャル:アーチボルド・クレイヴン
- ディーン・ストックウェル - コリン・クレイヴン
- ブライアン・ローパー - ディコン・サワービー
- グラディス・クーパー(メドロック夫人役
- エルザ・ランチェスター - マーサ・サワービー
- レジナルド・オーウェン:ベン・ウェザースタッフ
- イソベル・エルソム(総督役
- オーブリー・マザー(グリドルストーン博士役
- ジョージ・ズッコ(フォーテスキュー博士役
- ローウェル・ギルモア(イギリス軍将校役
- ビリー・ビーヴァン(バーニー役
- デニス・ホーイ(ミスター・ピッチャー役
- マシュー・ボールトン(ミスター・ブロムリー役
- 看護師としてのノーマ・ヴァーデン
TCMについて、マルガリータ・ランダズーリは、発売当時、多くの批評家が「バラエティ誌の批評家と同様に、フランシス・ホジソン・バーネットの本から引き継がれた寓話的および心理的な意味合いは、明らかに大人の商売のためのものだと感じた」と書いている。それだけでなく、制作のかなりの部分が不気味な恐怖を生み出すように設計されており、親がモペットに写真を見せるのを思いとどまらせる可能性があります。」しかし、最年少の「モペット」でさえハリー・ポッターを大股で受け止めるこの時代には、そのような批判は古風に見え、秘密の花園は時代を先取りしているように思えます。(注6)
レナード・マルティンは、この映画に「鮮やかに雰囲気のある」映画に4つ星のうち3つを与えています。(注7)★