『宝島 Treasure Island』1950年
1765年のイギリス西海岸。日本は江戸時代。
ベンボー提督亭という古い宿屋を切り盛りしているジム・ホーキンスという男の子がいる。
この子は母親に代わりこの店を切り盛りしているのだが、ある船長を匿っている。
その船長は、海賊が隠した宝がある島の地図をジムに託し、死ぬ。
この港町の医者とその友人たちが、その地図に従い宝捜しをしよう、となる。
船長になった人は、料理人として、シルバーという片足の男を指名する。
(左が船長になる人、真ん中が医者、右がシルバー)
(シルバーと、仕事を手伝うジム)
ジムは、死んだ船長から「片足の悪者」についての話を聞いていた為警戒するが、とにかくジムは医者たち8人と、シルバーの仲間20人と商船に乗って宝島を目指すことになる(ジムのお母さんは、医者を信用していて、彼らと一緒なら、とジムをその冒険に出した)。
船の中でも仲間割れがあり、島に着いても仲間割れがあり戦争が起こる。
島には、実は海賊船の船長だったシルバーに置き去りにされ、五年間生き延びた仙人のような白髪の老人がいる。
ジムは、仲間割れを繰り返し誰を信じたらいいか分からない大人の中で、乗って来た、シルバーたちに商船を乗っ取られぬよう、夜一人でシルバーの人質状態から抜け出し、仙人が作った小舟で商船まで行き、人の目を盗み舵を捜査し商船を座礁させる。
(この水夫が離れた隙に、舵を動かした)
それが見つかり、ジムは殺されそうになる。しかし銃で応戦、相手が海に落ちた。
左腕を負傷して、人質にされているシルバーたちのもとに帰ると、それを見たシルバーは、ジムを生かそうと思う。
シルバーは、気を失ったジムの胸ポケットから落ちた地図を手に入れ、その上で、仲間には「ジムを敵の医者に見せる。そして治療させ、ジムを生かすから地図をくれと交渉する」と言う。
医者が来るとジムを治療させ、また元に戻す。
そして既に入手していた地図を仲間に見せる。
すると仲間はその地図の場所に行って堀り始める。しかし宝は出ない。
そこでシルバーは、掘っている仲間全員を銃殺。
そこへあの仙人が、気が触れたようなノリでやってきて、「宝はわしの洞窟にあるんじゃ。わしが移動させたんじゃ」。
洞窟に行くと金銀財宝がある。
シルバーの味方は、シルバーが殺したり殺されたりして皆無となった。
シルバーは、生き残った全員と宝箱が乗った小舟を漕ぎ出すが、すぐに、ジム以外に舟から降りろと迫る。
それに従い海に飛び込む大人たち。小舟の上には、シルバーとジムだけになる。ジムは考える。そして、船尾で小舟の方向を変え、小舟が座礁しかけたところで舟を降りる。
シルバーはジムに、小舟の方向を変えろと言う。ジムがそうすると、シルバーは1人で小舟を沖へと漕ぎ出す。
ジムの後ろには医者たち。
医者の一人が、「あいつは鮫の餌食になるぞ。でもなぜか、あいつを応援したくなるな」と言い、ジムがその言葉を受けて同意するかのように笑ったところで、ジエンド。
シルバーたちは商船を乗っ取って、海賊の髑髏マークの旗を上げたのだった。
しかし、ジムが夜一人で人質から抜け出して商船の舵を動かし座礁させ、旗を英国のものに変えてから戻ってきたのを知り、何か水夫のプライドのようなものを思い起こしたのだろう。それでジムを一緒に連れて帰りたくなった。
船とは、一つの共同体、国。
仲間割れを防ぐ努力を怠ると、とたんに食料や荷物を巡る戦争になってしまう。
大人の中に子供が一人という状況のジムは、自分の直感を信じ、考え、隠れ、行動して生き延びる。
それは正に、人生という冒険そのもの。
冒険とは危険を冒すことだが、母の胎内から飛び出たその瞬間から、我々は日々冒険しかしていないのだろう。
ジムとシルバーは、別の現場で別の関係で出会ったら、きっといい相棒になったことだろう。
ジム役のボビー・ドリスコールは、ディズニーの寵愛を一身に受け、ゆえに人生が狂ったのだろう。最後は薬物中毒になって死んだらしい。享年31歳。
★Wikipediaより★
『宝島』(たからじま、Treasure Island)は、1950年のイギリス/アメリカ合衆国の冒険映画。バイロン・ハスキン監督、
ロバート・ニュートン (俳優)(英語版)、ベイジル・シドニー(英語版)出演。原作は1934年の映画に続き2度目の映画化となるロバート・ルイス・スティーヴンソン
の冒険小説『宝島』で、
本作が初めてカラーで劇場上映された『宝島』作品である。また本作はディズニー作品初の全編実写作品でもある[1]。
1950年の英国興行収入ランキングでは6番目にランクインした[2]。
ストーリー
1765年のイギリス西海岸、ベンボー提督亭という古い宿屋に顔に大きな傷跡がある1人の男が訪れる。店番をしていた宿屋の息子ジム・ホーキンスは、その男からビリー・ボーンズ船長を見掛けたか尋ねられるが知らないと答える。だが男は船長のイニシャルが刻まれた箱を見つけ、急いで外に出て行く。そこに宿泊しているボーンズ船長が現れ、ジムに一本足の男だったか聞く。ジムが顔に傷跡がある男だと答えると、ボーンズ船長は男がブラック・ドッグという名で彼がいるならば一本足の男も近くにいると話す。ボーンズ船長はリヴジー医師に止められていたにもかかわらず宿で酒に溺れる日々を送っていたため、彼の体はボロボロだった。強引にラム酒を奪いがぶ飲みしたボーンズ船長を見たジムが、リヴジー医師と大地主のトレローニーを呼びに行こうとしたとき盲目の男に捕まる。男の名前はピューで、船長に昔の仲間からの贈り物だと言って紙を渡し去って行く。紙には黒丸が描かれており、それを見たボーンズ船長は今夜誰かがある物を盗りに来ると話しジムと箱の所に行く。ボーンズ船長が箱の裏側をナイフで破ると一枚の紙が入っていた。その紙を持って出掛けようとしたボーンズ船長だが、体が限界を迎えて倒れてしまう。ボーンズ船長はジムに紙を預け、助けを呼んでくるよう頼む。
ジムが助けを呼びに外出した直後、宿屋に船長が言っていた集団が乗り込んでいく。集団は宿屋で紙を探すが見つからず、そこにジムによって呼ばれた騎兵隊に加えトレローニーとリヴジー医師が到着し、集団は退散する。そしてリヴジー医師がボーンズ船長を診るがすでに酒の飲み過ぎか心臓発作によって死亡しており、ジムはトレローニーに船長から預かった紙を見せる。トレローニーが紙を見ると、それは死亡した大海賊のフリント船長による宝島と呼ばれる財宝の隠し場所が描かれた地図だった。財宝を手に入れるためトレローニーは、ジムとリヴジー医師を連れて航海に出ることを決意し船を調達しに3人はブリストルへと向かう。ブリストルでトレローニーは料理係として酒場のジョン・シルヴァーを検討していると話し、ジムたちは酒場を訪れる。しかしシルヴァーを見たジムは、彼がボーンズ船長の言っていた一本足の男であることに気づく。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
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VHS版 | DVD版 | ||
ジム・ホーキンス | ボビー・ドリスコール | 磯辺万沙子 | 村上想太 |
ロング・ジョン・シルヴァー | ロバート・ニュートン (俳優)(英語版) | 内田稔 | 玄田哲章 |
スモレット船長 | ベイジル・シドニー(英語版) | 遠藤征慈 | 中村秀利 |
トレローニー | ウォルター・フィッツジェラルド(英語版) | 小山武宏 | 池田勝 |
リヴジー医師 | デニス・オディア(英語版) | 山口嘉三 | てらそままさき |
ビリー・ボーンズ船長 | フィンレイ・カリー(英語版) | 吉水慶 | 藤本譲 |
ジョージ・メリー | ラルフ・トルーマン | 池田史比古 | 辻親八 |
イズラエル・ハンズ | ジェフリー・キーン(英語版) | 石波義人 | |
ベン・ガン | ジェフリー・ウィルキンソン | 関時男 | 千田光男 |
ブラインド・ピュー | ジョン・ローリー(英語版) | 牛山茂 | |
ブラック・ドッグ | フランシス・デ・ウルフ(英語版) | 宝亀克寿 | |
アロー | デイヴィッド・デイヴィス | 牛山茂 | |
レッドルース | ジョン・グレッグソン (俳優)(英語版) | 江原正士 | |
グレイ | アンドリュー・ブラケット | ||
モーガン | ウィリアム・デヴリン | ||
ナレーター | 仲野裕 |
- VHS版 - バンダイから発売されたビデオに収録。
- DVD版 - 2003年にブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメントから発売されたDVDに初収録。
- ポニー版から発売されたビデオには、字幕スーパーが収録されている。
スタッフ
- 監督:バイロン・ハスキン
- 脚本:ローレンス・E・ワトキン(英語版)
- 原作:ロバート・ルイス・スティーヴンソン 『宝島』
- 製作:パース・ピアース(英語版)
- 製作総指揮:ウォルト・ディズニー
- 撮影監督:フレディ・ヤング,B.S.C.
- プロダクションデザイナー:トーマス・N・モラハン(英語版)
- 編集:アラン・L・ジャッグス
- 衣裳デザイン:シーラ・グラハム
- 音楽:クリフトン・パーカー
- DVD版吹替
- 翻訳:村上美智子
- 演出:高桑一
- 録音・調整:重光秀樹
- 録音制作:ケイエスエス
- 制作:DISNEY CHARACTER VOICES INTERNATIONAL, INC.★