啓蟄March
矢野顕子さんの、「ふりむけばカエル」
金原亭馬生の、「茗荷宿」。金原亭馬生 - Wikipedia
演じると売れなくなると言われていた演目「茗荷宿」を、馬生が改変しての初演。
雨に降られ、石を踏み、足を痛めた飛脚が、正規の宿の間にある間宿に泊まった。
この宿に客は来たことがなく、宿の夫婦は対応がギクシャク。どうやら宿の主人は悪いことをして財産を失い、二人でこの地に逃げての開業らしい。
飛脚の鋏箱に百両あると知った宿の主人は、妻と共謀し、食べると物忘れをするという茗荷を食わせた(この家が、茗荷屋兼宿屋らしい)。
すると翌朝、飛脚は本当に鋏箱を忘れて出かけた。夫婦が顔を見合わせて喜んだのも束の間、飛脚はすぐに戻ってきて鋏箱を担いで出ていった。
「物忘れをするなんて、迷信だったんだね」と妻ががっかりすると、
「あ、宿賃払うの忘れていった!」で下げ。
解説の西山松之助先生の話が分かり易く優しい口調で聞きやすく、大変興味深かった。西山松之助 - Wikipedia
江戸にいた飛脚は7人。行くのに三日、帰るに三日、往復6日で行けた(一人ではなく、リレー)。
「講中を組む」というのは、集団で、お詣りの為の積み立て金を貯めて順番に行くこと(例えば大山詣りを大山講と言った)。江戸の人たちが特別信心深かったのかというとそうではなく、お詣りと言えばお上の許可がたやすく降りたため、物見遊山(観光)の口実、表向きの建前としてのお詣りだった。庶民はお詣りという名目で、旅を楽しんでいた、そういう時代という話が大変腑に落ちた。
なぜ茗荷を食べると物忘れをすると言われていたかというと、インドの槃特(はんどく)というお坊さんが自分の名前も忘れるほどの忘れっぽさで、その対症療法として名前を荷として負わせた。その話の名前の名に草冠が付き(又は名前とは何という謎かけの名と何にそれぞれ草冠が付き)、茗荷を食べると物忘れをする、という俗説になったらしい。周利槃特 - Wikipedia
木賃宿という名の木賃の由来は、簡易宿では干し飯(ドライフード)をふやかすために煮る際に薪が必要で(セルフ宿。昭和のユースホステルのノリかと思ったユースホステル - Wikipedia。又は素泊まりということか)、その薪代を木賃と言っていたことかららしい。これも大変腑に落ちた。
旅籠(はたご(馬の餌を入れた籠、という意味))屋という名の由来は、泊まる客より、馬(今でいう車)の方が餌やパーキングエリア代などで金がかかった為。
三度笠の由来は、飛脚を2日12日22日と月に三便(定期便)、東海道経由で京都に送ったことから(江戸は戦争がなく安定、この時代に築かれた基礎があったため、明治の郵便制度のスタートはスムーズで、それがそのまま今に至るということらしい)。
その当時は草鞋、草履しかない。足の負傷用に、噺の飛脚は自分で湿布薬のようなものを携帯、宿の夫婦に、「これを湯で溶いてくれ」と言い、溶いたものを直接足に塗る。飛脚は石を踏んだのだが、それで捻った捻挫の治療なのかと思った。
馬生の枕で、「北海道までシャケ(鮭)買いに」がウケない話が興味深かった。これは昔はウケた、そんな遠くまで行って、シャケなんていうどこででも買える安いものを?ということで。
ウケた→今はウケない、この間に、北海道へは行き易くなり、シャケが高値になったのだろうと思った。日常の実感がないと、客は笑わない。
追い剝ぎにおうたも記す旅日記
(おうた=遭った)
という川柳が、歩き旅の道中の危険さ、それでも、日記に残して忘れたくない旅というものの魅力を伝えている。川柳とは庶民の心のスナップ写真、と実感。
茗荷
こちらは、わたしが子どもの頃、その匂いを嗅ぐと惚けると聞き、あえて(笑)嗅ぎに行っていた、ボケの花。しかしそもそも惚けて忘れるほどの知識記憶が子どもにはない為、惚けたのか否か判然とせず、それでも何とか真偽を確かめようと、咲いている間は放課後一人で密かに日参(それらの活動を「一人冒険クラブ」と呼んでいた・笑)。
片っ端から喫茶店|TVO テレビ大阪 (tv-osaka.co.jp)
昔懐かしい出前一丁が、香港でまるで別人に(笑)
「学生のときは、こういう格好しないほうがいい」。陳お母さんの、ジェンダー論など飛び越えた、娘二人への至極親身なアドバイス(笑)
ナジャさんのコミュニケーション能力の高さが快感。陳お母さんも対応にバリアなく、アットホームでシームレス
この髪型が違和感なくハマるイルローザさんのセンスに脱帽
ダ・ヴィンチの「モナリザ」
クリムトの「抱擁」
岸田劉生の「麗子微笑(青果持テル)」
(麗子9歳)
その人物がいかにも言いそうな一言(又は口癖)(=その人物のテーマ・仕事内容・ライフワーク)を提示。nancyさんはつまり、令和のナンシー関なのだろう。
ナンシー関さんの消しゴムはんこナンシーさんの連載、「小耳にはさもう」と「ナンシー関のテレビ消灯時間」を読むために、週刊朝日と週刊文春を毎週買っていました。
「5の夜」「善意のみでも悪意は発生する」「こうやって一歩ずつ歩いていけば、いつかたどり着く」。
密度の高い文章ゆえだろう、「五行書いてはベッドで寝る」とナンシーさんが書いていたと記憶している。
メディアが多分割される寸前の、国民全体で数局のテレビ番組を共有していた時代のラストだったから可能だったコラム。
出演者たちのなりきりぶりも凄いが、まずこのドラマの構成が凄い。
つくる・みせる・たべる 弁当美術館 | nancy(ナンシー) |本 | 通販 | Amazon
100万アクセスの前衛弁当作家・nancy【思い出の絵本を弁当にしてみた】/#09『ねないこだれだ』 | FLAG!web -広島の"今"を発信するローカルマガジン-
ねないこだれだ|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
ペナンの南洋コーヒー。途中アスファルト舗装をしているようで、ええ!?となる。ペナン島 - Wikipedia
お知らせ
わたしが文を書きました、福音館書店こどものとも 年中向き 2月号の
「クックククックレストラン WELCOME TO THE RESTAURANT!」、発売中です、を
家族みんなでレストランに来ました。注文したのは、ハンバーグ、ナポリタン、ミックスピザに、特製デザート! クックククック、さあ作ろう! シェフたちが自慢の腕をふるって、ごちそうを作ります。つぎつぎと料理ができあがっていく過程を、弾むような言葉と踊るような絵で、美味しく楽しく描いた作品です。
【4~5才向け】こどものとも年中向き|月刊誌のご案内|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
福音館書店(ふくいんかんしょてん) (fukuinkan.co.jp)
心のこもった温かく素晴らしい絵を描いてくださったのは、優しい天才イラストレーター、嶽(だけ)まいこ さんです
お手にされた方は、嶽さんが描くおいしそう過ぎる絵を、どうぞ隅々までお楽しみになってくださいませ
嶽 まいこ / Maiko Dake (dakemaiko.com)
嶽 まいこ / Maiko Dake (@mk_dake) / X (twitter.com)
閉じ込み付録「絵本のたのしみ作者のことば」には、
「ワクワク クックク レストラン」と題して、
この絵本が生まれるもととなった、こどもの頃の思い出を書いております
プロフィール絵は、わたし作・ぶたさんシェフです
どうぞよろしくお願いいたします(=^・・^=)
閉じ込み付録の「おたよりのへや」では、読者の方から『ひゃくえんだま どこへゆく?』の感想をいただいております。
どうもありがとうございます
ひゃくえんだま どこへゆく?|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
福音館書店こどものとも7月号「ジッタとゼンスケ ふたりたび」発売中です
ジッタとゼンスケ ふたりたび (こどものとも2023年7月号) |くら ささら, くりはら たかし |本 |通販 |アマゾン
オオカミの兄弟、ジッタとゼンスケは、大仏さまをおがむために、はるばる都にやってきました。その道中で、ふたりは氷をキツネのお殿様に届ける仕事を任されることに。しかし、行く先々には数々の困難がふたりを待ち構えていました。果たしてふたりは、氷が溶けないうちにお城にたどりつけるのでしょうか? 新感覚時代劇絵本。
【5~6才向け】こどものとも|月刊誌のご案内|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
「ひゃくえんだまどこへゆく?」コインの世界一周の旅発売中です
男の子がジュースを買おうと、100円玉を自動販売機に入れようとしたその瞬間......。100円玉がおっこちた! 100円玉は、ころころころころ、坂を転がって、トラックに運ばれたり、空を飛んだり、海に落ちたり。しまいには南極にたどり着いたり......! いったいどこまで行ってしまうのでしょうか? 小さな100円玉の壮大な冒険を描いた絵本です。
くらささら名義の他作品🐪「ひみつのえんそくきんいろのさばく」🐪
ひみつのえんそく きんいろのさばく (こどものとも2022年8月号) |くら ささら, 木内 達朗 |本 |通販 |アマゾン
以下、九螺ささら名義の著書です
ゆめのほとり鳥 (新鋭短歌シリーズ40) |九螺 ささら |本 |通販 |アマゾン