『ムーンライズ Moonrise』1948年
Wikipediaの一行あらすじによれば、
★殺人罪で絞首刑に処せられた男の息子が、自己防衛のために犯罪を犯し、その後のいじめや裁判に発展する物語です。★
まず、ある男が絞首刑にされるシーンから始まる。
シーン変わって、「お前の父ちゃん絞首刑」とイジメている子とイジメられている子。
またシーン変わって、その二人が青年になっている。
二人は、同じギリーという女性に恋している。昔イジメていた方が、「お前とギリーは住む世界が違う」。言い合っているうちに一方が他方を石で殴ろうとする。その自己防衛で、男はもう一方を殺してしまう。殺された方が、「お前の父ちゃん絞首刑」と言った方。殺した方が、言われた方。
殺された、父が銀行家である金持ちの息子、ジェリー。「お前の父ちゃん絞首刑」とイジメていた子のその後。
ジェリーを殺してしまった、ダニエル。ダニエルはジェリーの死体を埋め、その事実を隠す。
ダニエルはギリーと付き合う。ジェリーは殺された晩にギリーに求婚していて、ギリーはそれを受けていた。しかしジェリーが行方不明のまま、二人の仲は深まる。
自分がやったと保安官にもバレ、追いつめられたダニエル。ギリーにも打ち明ける。教師であるギリーは、正当防衛だと理解し、自首を薦める。
ダニエルは、両親の墓に行き、祖母の所に行きそれから一人で逃げようとしていた。
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しかし祖母に、「お前は息子に顔がそっくりだ。お前が産まれてお前の母親が病気になり、でも医者は大丈夫だと言い来てくれなかった。翌朝お前の母親は死んだ。それでお前のお父さんはその医者を殺した。お前のお父さんは、その椅子で、死刑にされるために連れていかれるのを待っていたよ。お前のお父さんはお前を誇りに思っていた。」と言われ、改心。
ダニエルは逃げるのをやめ、父の墓に、持っていこうとしていた銃を立てかけ、警察犬として使われた、黒人の親友の犬を抱き上げ、自首。その場には、ギリーも姿を現したのだった、でジエンド。
タイトルの「ムーンライズ」とは、サンライズほど公明正大に明るくない、懺悔による新たな人生の始まりのイメージかと思った。
この自首により、ダニエルの「父の呪縛」が解けたのだ。
ものごころついたときから殺人者の子というレッテルが貼られたまま、その狭い土地から出ることも出来ず成人。
犬たちと水辺で一人暮らしする黒人の親友がダニエルの心の家族のようになっていた。
ジェリーを殺してしまったあと、からかわれている耳の聞こえないビリーを庇ったりするのは、過去の自分のようだから。
このビリーは、ダニエルが死体を埋めた場所近くの木に引っ掛けてしまったナイフを見つけて持っている。そのナイフは町に二本しかない物で、一つはまだ店頭にあるため、それが現場で発見されればダニエルが犯人とバレてしまう。だからダニエルはこのナイフを捜し、ビリーが持っているのを窓から見ると、ビリーの首を絞めてまでナイフを取り返そうとする。そしてハッと気づき、ゾッとするのだ。「俺には殺人者の血が流れている」という風に。
（親友、ダニエル、ビリー）
お婆ちゃんの家に行き、「何もかも、この呪われた血のせいなんだ！」とダニエルが叫ぶと、「呪われた血などない」とお婆ちゃん。このお婆ちゃんの愛が、ダニエルのやさぐれた不幸な暴走のストッパーになる。
こういう場合、子は引越すべきだと思った。トラウマと因縁が過ぎて子が潰れてしまう（この場合、身内がお婆ちゃんしかいずそのお婆ちゃんが動けなかったのだろうが）。
「お前の父ちゃん絞首刑」は言葉の犯罪だと思った。しかし未成年のため罰せられないということなのだろうが。「それ」を子どもたちが知ったのは、大人たちが噂したから。大人たちの口に戸は立てられない。
しかしこの戸は、大事な戸。
ダニエルの黒人の親友は、ダニエルが殺人犯と分かり、「言うべきだ。言わないと、殺人のイメージから逃れられない」と言う。自首や告白は、苦しい思いのシェアによる分担。
ダニエルに親身になるため自首をしてほしい保安官は、「愛と殺人は似ている。二人いないと出来ない。嫌う人と嫌われる人、殺す人と殺される人」と言う。このセリフが面白かった。愛の定義が好きになることではなく、嫌うこと、という。
好きになったギリーが理解ある女性だったことが、救い。
★Wikipediaより ★
『ムーンライズ』は、フランク・ボルザージ監督、
エセル・バリモア主演
の1948年のアメリカのフィルム・ノワール犯罪映画です。[2]1946年に出版されたセオドア・シュトラウスの同名小説が原作である。殺人罪で絞首刑に処せられた男の息子が、自己防衛のために犯罪を犯し、その後のいじめや裁判に発展する物語です。
プロット
バージニア州の小さな町で、ダニー・ホーキンス(デーン・クラーク)は、その罪で絞首刑に処された殺人犯の息子です。幼少期を通して、彼は父親の過去に悩まされ、他の子供たちから残酷な嫌がらせを受けます。大人になったダニーは、ジェリー・サイクス(ロイド・ブリッジス)にいじめられる。町のダンス中に森の中で特に激しい対立の後、ダニーとジェリーは戦い、ダニーは自己防衛のために彼を殺します。ダニーは闘争でポケットナイフを失ったことに気づいていません。その後、ダニーはジェリーと婚約することになっていたギリー・ジョンソン(ゲイル・ラッセル)と踊る。ギリーと2人の友人を運転していたダニーは、罪悪感に苛まれ、雨の中を無謀に運転し、転倒してしまう。
ギリーは、ジェリーの失踪に戸惑いながらも、ダニーの前進に温かく応えていることに気づきます。数日後、死体が発見され、保安官クレム・オーティス(アリン・ジョスリン)が犯人に近づき始める。保安官が誰かに責任を負わせたと考えたダニーは、ギリーと一緒にフェアに行くが、オーティスが現れて自分の罪に気づいたようでパニックに陥る。無害な無口なビリー・スクリプチャー(ハリー・モーガン)は、ダニーにポケットナイフを見つけたことを示し、ダニーは彼を絞め殺しそうになる。賢明なモーズ・ジャクソンの沼地の邸宅に身を隠した後、ダニーは祖母(バリモア)を訪ね、祖母は父親が犯行後、ダニーと同じ後悔の念を抱いていたことを明かす。ダニーは自分が「悪い血」に染まっていないことに気づき、自首し、より楽観的な未来を与えます。
キャスト
- デイン・クラーク - ダニー・ホーキンス
- ゲイル・ラッセル - ギリー・ジョンソン
- エセル・バリモア(おばあちゃん役
- アレン・ジョスリン:クレム・オーティス保安官
- レックス・イングラム:モーズ・ジャクソン
- ハリー・モーガン - ビリー・スクリプチャー(ヘンリー・モーガン役)
- デヴィッド・ストリート - ケン・ウィリアムズ
- セレーナ・ロイル(ジェシーおばさん役
- ハリー・キャリー・ジュニアジミー・ビフ役
- アーヴィング・ベーコン - ジャド・ジェンキンス
- ロイド・ブリッジス:ジェリー・サイクス
- ハウスリー・スティーヴンソン - ジョー・ジングルおじさん
- フィルブラウンエルマーとして - ソーダジャーク
- ハリー・チェシャー J・B・サイクス役 (ハリー・V・チェシャー役)
- ライラ・リーズ(ジュリー役
生産
1945年12月、パラマウント・ピクチャーズはセオドア・ストラウスの未発表の小説を映画化する権利を購入し、1946年8月と9月に『コスモポリタン』誌に連載され、同年10月に単行本として出版された。[3] 2人の独立したプロデューサーがパラマウントから映画化権を購入し、小説の広告に40,000ドルを費やしたと伝えられています。2人は完成保証金を確保できず、映画の監督として雇ったウィリアム・ウェルマンから訴えられた。(注3)
この映画は最終的にリパブリック・ピクチャーズが製作し、フランク・ボルザージが監督を務めた。通常約50,000ドルの費用がかかる共和国の西部劇と比較して、比較的高予算の映画でした。(注3)
レセプション
この映画は興行的に失敗した。[3] ニューヨーク・タイムズ紙は、後者が原典に忠実であるにもかかわらず、「この本は絵の上にそびえ立っている」と書いた。(注3)★