星お月様星空『暁前の決断 Decision before Dawn』1951年星空お月様星

Decision Before Dawn (1951)

Decision Before Dawn (1951) - IMDb

 

正に暁前の決断。

物語は1944年1月28日に始まる。舞台はドイツ。

ラストでドイツ兵スパイ二人と、アメリカ人の通信兵一人が、ドイツ兵の一人の知り合いの家に隠れる。するとそこの家の少年が、三人の話をこっそり聞き、逃げる。知り合いが銃殺しようとすると、アメリカ人が「こどもだぞ!」と抑える。するとその少年は、ドイツ兵に通報してしまう。ドイツ兵が来る。三人は空襲を受けている町を逃げる。すると、隠れていたアメリカ人と少年の目が合う。少年は、目にいっぱい涙を浮かべる。

Before Nine: Films We Like: Decision Before Dawn (1951) Part Three

目で、通じ合ってしまう二人。少年は無言のままドイツ兵のところへ帰ると、「誰もいませんでした」。するとドイツ兵は、「こどもが嘘をついたのかもしれない」と撤退。

その後その知り合いが逃げたため、アメリカ人が銃殺。アメリカ人とドイツ人の衛生兵だけになった。

川を泳いで渡っていると、ドイツ兵の足が痙攣。アメリカ兵は助け、一緒に渡った。

(仰向けで目を閉じているのが、川を渡り終えたドイツ衛生兵。上半身起こしているのが、アメリカ通信兵)

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するとその後、ドイツ兵に二人がみつかり、「アメリカ兵じゃないか?」と銃が向けられた。

ドイツ兵は手を挙げドイツ兵たちに走っていく。すると銃は下ろされ、ドイツ衛生兵はつかまり(川を渡るために上着を脱いでいたため身分不明のため、まず捕獲された)、

Picture of Decision Before Dawn (1951)

その内にアメリカ兵は川を渡って逃げた。

 

アメリカ兵は、ドイツ衛生兵が、衛生兵(従軍医師)だからこそ狭心症の大佐の治療のため側に行くことになり、その部屋で取った情報を軍に知らせた。

(左から、ドイツ衛生兵と、ドイツの大佐。)

Decision Before Dawn (1951) - Turner Classic Movies

(大佐に狭心症発作対応の注射を打つ、衛生兵)

Image of Decision Before Dawn (1951)

そして、川の向こうを見て、自分を助けてくれたドイツ兵を思い、自分の国に帰っても、彼は裏切り行為(スパイ)のため殺されてしまうだろう、と思っているところで、ジエンド。

(左が、ドイツ衛生兵に助けられた、アメリカ通信兵)

Decision Before Dawn (1951) image

 

 

この主人公であるドイツ衛生兵は、映画冒頭でアメリカ軍の捕虜になった。

Oskar Werner in Decision Before Dawn (USA 1951). Max Von Sydow, Movie ...

そしてアメリカ軍がスパイを募集しているときに、それに応募したのだった。

志望動機は、「今のドイツは恐怖しかない。みんなが自由で正直に生きられる国になるには、今のままじゃ駄目だ」というもの。

Decision Before Dawn (1951) - IMDb

捕虜収容所では、ドイツ軍の上下関係が生きていて、アメリカ軍の知らないところで、軍の会議が行われる。呼び出された捕虜の一人は、「〇〇は昼食時にドイツ軍を馬鹿にした」という理由により、窓から落とされ、「処刑」。

その様子を見たあとだったため、衛生兵は進んでスパイになり、合格、母国に落下傘(パラシュート)でピンポイント降下し、別名でスパイ活動を始めるのだ。

Decision Before Dawn (1951) - HollyMovieHD

その後色々な危険がある。知り合いが自分の戸籍名で呼んできて、ドイツ兵に怪しまれそうになったり。

(左から二番目の女性は、衛生兵の父の病院に長く勤務していた。ゆえにスパイ活動をしている彼を満員バスの中で偶然見かけると、名前を呼ぶ。彼は彼女から、父が生きていることを知り、安心。しかし、アメリカ軍が自分が伝えた情報により爆破することになるのは、父の新しい病院の隣りの工場。)

Decision Before Dawn (1951) | ČSFD.cz

しかし、衛生兵の真っ直ぐなスピリットは人に通じ、彼を助ける者もいる。

そういう様々をかいくぐり生き残り、歴史の後から見ればあと少しで終戦という直前に(暁前)に、彼は自分を助けた敵を助ける決断をしたために、自分の命を失うことになるのだ。

 

隣り合った敵同士の話、小川未明の「野ばら」を想起。

野ばら—小川未明童話集 (若い人の絵本) :小川 未明/茂田井 武 - 童心社

 

 

ドイツの町の人の挨拶は、「ハイルヒトラー」。ナチス式敬礼 - Wikipedia

自分の命を助けたアメリカ兵と知り合いのドイツ兵のスパイ行為を通報し、その後アメリカ兵を見逃したドイツ人少年も、左腕に鉤十字の腕章をつけている。ハーケンクロイツ - Wikipedia

 

ゲシュタポとは、反ナチを取り締まる秘密国家警察のこと。ゲシュタポ - Wikipedia

Decision Before Dawn (1951) — The Movie Database (TMDB)

 

 

右下の女性は、ドイツ衛生兵の素性を知るためドイツ軍の大佐が送り込んだ娼婦。

彼女は衛生兵を好きになり、裏事情を彼にバラす。その後衛生兵のアンテナの感度は上がり、マズイ雰囲気を察すると即対処できるようになる。

Watch Decision Before Dawn on Netflix Today! | NetflixMovies.com

Decision Before Dawn (1951)

Nothing is Written: A Film Blog: Decision Before Dawn

 

(夜のバーでの娼婦と衛生兵)

Decision Before Dawn (1951)

Oskar Werner

Decision Before Dawn 11'x14' Lobby Card #4 Oskar Werner Hildegarde Neff ...

Decision Before Dawn (1951) / AvaxHome

ドイツの大佐の指示で、部屋に来て衛生兵の素性を密かに探る娼婦。

Decision Before Dawn (1951) - Backdrops — The Movie Database (TMDb)

 

その前。捕虜収容所のこの女性(右側・元スパイ)も彼を好きになる。この女性とは、相思相愛っぽいムードだった。

Decision Before Dawn (1951)

Decision Before Dawn (1951) | Classic hollywood, Classic movies, Movie tv

この女性は、上司から「あの男はスパイとして適格か」と訊かれると、「若いから、故郷の町で動き出すと気が萎えるかも」と言う。すると上司は彼女の衛生兵への好意を見抜き、女性は購買部↓に移動させられる。

(スパイ活動開始となり、捕虜収容所を出る日。購買部で必要な物を買う衛生兵。「これは興奮剤、一日一錠まで」と容器に五錠入れて渡す女性と、目が合う。)

ベンゾジアゼピン - Wikipedia(興奮剤とは名前から、この系統のものかと思った)

1951 – Decision Before Dawn – Academy Award Best Picture Winners

 

 

★Wikipediaより★

夜明け前の決断は、アナトール・リトヴァク監督、

未定義

リチャード・ベースハートオスカー・ヴェルナーハンス・クリスチャン・ブレヒ主演の1951年のアメリカの戦争映画です。第二次世界大戦末期に、アメリカ陸軍が信頼できないドイツ人捕虜を秘密の「一線を越える者」として情報収集に利用した物語です。この映画は、ジョージ・ハウの小説『反逆罪と呼べ』ピーター・ヴィアテルとジャックローレンス(クレジットなし)が脚色した。この映画は批評家に好評を博し、アカデミー賞の作品賞にノミネートされました。

プロット

1944年後半、連合国軍がライン川に向かって進軍する頃には、ドイツが戦争に敗北することは明らかだった。アメリカ人のデブリン大佐(ゲイリー・メリル)は、ドイツ軍捕虜を雇い、かつての仲間をスパイする軍の諜報部隊を率いています。皮肉屋の傭兵「タイガー」(ハンス・クリスチャン・ブレッヒ)もその一人だ。また、楽観的な戦後ドイツを思い描く若き理想主義者「ハッピー」(オスカー・ヴェルナー)も登場する。元レジスタンス工作員のモニーク(ドミニク・ブランシャール)は、ハッピーたちにスパイ活動のテクニックを教える。その後、デヴリンはドイツ国防軍の将軍が全司令部の降伏を交渉したがっていることを知る。したがって、ミッションが組織されます。デヴリンはレニック中尉(リチャード・ベースハート)を指揮官に選ぶ。彼は戦争の両陣営のターンコートを嫌う男です。虎が選ばれます。彼はその地域をよく知っています。ハッピーは、大量降伏に反対する可能性のある第11装甲軍団の居場所を突き止めるという関連任務を与えられた。3人ともドイツにパラシュートで降下し、その後二手に分かれた。

捜索中、ハッピーは戦争に対する態度の異なるドイツ人と出会う。バスや電車の中、ゲストハウスや居酒屋で、親衛隊の急使ショルツ(ウィルフリート・ザイファース)のようなまだ反抗的な人々や、戦争未亡人から売春婦に転身したヒルデ(ヒルデガルト・クネフ)のような諦めた人々と出会う。やがてハッピーは衛生兵を装った第11装甲師団の居場所を突き止める。彼は、その司令官であるOberst von Ecker(O.E. Hasse)を城の本部で扱うために徴用されます。その後、ハッピーはかろうじてゲシュタポに捕らえられるのを免れる。彼は、激しい爆撃を受けたマンハイムの廃墟にある隠れ家に向かい、そこでレニックとタイガーが隠れています。彼らは、連絡を取ることになっていたドイツ軍司令官が負傷し、親衛隊の警備下にある病院に入院していることを知りました。彼がいなければ、他のドイツ軍将校は連合国に降伏できないし、降伏するつもりもない。

無線機が切れた後、ハッピー、タイガー、レニックはライン川のほとりに向かい、そこでアメリカ軍の前線まで泳いで渡る計画を立てる。しかし、最後の瞬間、タイガーは神経をすり減らして逃げ出し、レニックに彼らの任務が明らかにならないように彼を殺すことを余儀なくされます。レニックとハッピーが対岸に向かって泳ごうとしていると、発見される。拷問と処刑に直面しながらも、ハッピーは勇敢にも降伏してドイツ軍の注意をレニックから引き離した。彼の犠牲により、中尉は無事にたどり着くことができます。かくしてレニックは生き延び、彼の以前の「反逆罪」の考えは今や異議を唱えられている。

キャスト

生産

ュルツブルクニュルンベルクマンハイムの市民は、この作品の戦闘シーンの一部が撮影されたが、新聞やラジオのアナウンスで撮影の予告を受けていた。この映画が撮影された当時、ドイツはまだ軍事占領下にあったため、一部は米軍によって監督されていました。(注2)

レセプション

第24回アカデミー賞では、『夜明け前の決断』がアカデミー賞作品賞にノミネートされ、ドロシー・スペンサー編集賞にノミネートされた。

ボブ・トーマスは1951年の新聞コラムでこの映画を賞賛し、「最高の映画製作」と表現した。...この映画は、実在するドイツの都市や人々を使うことで、死にゆく国家の感動的でリアルな姿を描き出しました。[3]彼はまた、Basehart、Merrill、Wernerのパフォーマンスを賞賛した。

この映画を見たダグラス・マッカーサー元帥は、「これは私が今年見た中で最高の作品であり、アカデミー賞にノミネートする」と言いました。(注4)

2006年の批評で、シカゴ・リーダーの映画評論家J・R・ジョーンズはそれほど熱心ではなく、「フォックスがこの1952年の長編映画を公開する頃には、ハリウッドの戦争映画の愛国的な正統性は、ドイツの英雄を許容できるほど軟化していたが、あまり魅力的なものではなかった。彼の分裂した忠誠心の固有のドラマは、緩いスパイ活動の陰謀を支持して、ほとんど迂回されています。しかし、ジョーンズはヴェルナーの「磁力のある演技」を称賛し、クネフは「戦争に疲れた売春婦としての短いターンで壊滅的だ」と考えた[5]。(注5)

2008年、エマニュエル・レヴィ『夜明け前の決断』を「感動的なドラマ...そして、あからさまに扇動的な小道具として作られたわけではないが、通常の感傷的な雰囲気を伴わずに、ヒューマニストの反戦メッセージを伝えている。(注6)