立春February
梅に、鶯色の、鶯ではない小鳥。
鶯。
鶯色の、メジロ。
「鶯は鶯色ではない」問題は、
「水は水色ではない」問題のよう。
水。
水色。むしろ空色、と思う。又は、空を映した水の色。
空。
空が映った湖。
鶯が かはいい聲で ほう ほけきょう
大野麥風の、「梅に鶯」。
「梅に鶯」は、漢詩由来の、似合いの取り合わせ。
★似たような例えとしては、「牡丹に唐獅子」、「竹に虎」、「紅葉に鹿」、「松に鶴」、「柳に燕」などの組み合わせがある。★
梅に鶯 うめにうぐいす 意味・由来 (worldfolksong.com)
「牡丹に唐獅子」
「竹に虎」。
「紅葉に鹿」(花札)
「松に鶴」(花札)
「柳に燕」(花札)
花札の「梅に鶯」。
↑目の周りの赤いメジロ(目白)だと思う。これは、間違い伝言ゲームのように、最初の人が描いた「梅に鶯のつもりのメジロ」の目の周りの白が周囲の紅梅とシンクロ同期し、こうなったのでは、と思う。(例・人気絵師(まずこの人が鶯ではなくメジロを描いた)のアシさんが、メジロの目の周りの白を(塗り残し?)と心配、紅梅を塗っていた筆でさっと塗って仕上げ納品(笑)。)
鶯。
メジロ。
「梅に鶯」の逆ベクトルが、「鰻に西瓜」なのだろう。うなぎとスイカは食べ合わせが悪く、お腹を壊す?【土用の丑の話題】 | ベジふる (vegetables-and-fruit.com)
鰻に梅干し、鰻に天麩羅、という同様の食べ合わせの悪さは、前者は刺激高、後者はカロリー高、なのでは、と思った。「鰻に西瓜」は、温かいもの×冷たいもの、の取り合わせの体温変化による負担、または贅沢品同士の取り合わせに対する、散財への戒めなのかも、と思った(食べてすぐ寝ると牛になるよ的、ブラックファンタジー脅し教育)。
古今亭志ん朝の父、古今亭志ん生の、「千早振る」。千早振る - Wikipedia
家で娘がともだちと百人一首をしていた。「お父さん、この『ちはやふる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは』ってどういう意味?」と娘。分からない父親は、床屋に行って時間稼ぎ。床屋に訊くと、知ったかぶりの床屋はその場で作った嘘を言う。
「茶屋太夫(ちゃやだゆう)っていう吉原の花魁のところに、竜田川っていう相撲取りが来た。しかし茶屋太夫は竜田川を見て嫌がり、お座敷に出ない。よって妹の神代(かみよ)が代役として行かされた。しかし神代も嫌と言う。それを知った竜田川、相撲取りがそんなに嫌かと、艱難辛苦して大関にまで上り詰めたのに相撲取りを辞め、田舎に帰り、実家の豆腐屋を継いだ。それから10年。竜田川が豆腐の豆を挽いていると、げっそり痩せた女が来て、「わたしは三日何も食べていません。どうかその卯の花(おから)をください。」「おめえは俺を振った、茶屋太夫じゃねえか、やれねえ」と卯の花を引っ込めると、女は井戸に身投げし自殺。」
という話を床屋が終えると、「それと百人一首とどう関係があるんだ」と客。
「茶屋振る、千早ふる、よ。千早が竜田川を振って、妹の神代も茶屋の言うことを聞かなかったのよ。それで、花魁を辞めて落ちぶれた茶屋が「豆腐の殻くれない(かれくれない)?」に「やらない」と竜田川。それで水をくぐったのよ、茶屋が。茶屋振る、千早振る、ちゃやふる、ちはやふる……。」で下げ。
(※「千早振る」の「振る」の「ふ」の濁点の添付・非添付は、TPOに拠るのだろう。)
ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは
は、在原業平の作。(しかし落語を一旦聞いてしまうと、もう竜田川というお相撲さんの壮絶失恋話にしか思えない(笑)。)
★朝臣(あそん、あそみ)は、684年(天武天皇13年)に制定された八色の姓の制度で新たに作られた姓()で、上から二番目に相当する。 上から一番目の真人()は、主に皇族に与えられたため、皇族以外の臣下の中で事実上、最も上の地位にあたる。 古くは「あそみ」と読み、阿曽美や旦臣とも書いた。
制定された背景
この朝臣が作られた背景には、従来の臣(おみ)、連(むらじ)、首(おびと)、直(あたい)などの姓の上位に位置する姓を作ることで、姓に優劣や待遇の差をつけ、天皇への忠誠の厚い氏(うじ)を優遇し、皇室への権力掌握をはかったと思われる。★
- ★「朝」は草原に日が昇る様を表す。日の出とともに臣下が天子に拝謁し執政していたことから、🔶天子の政務そのものを指すようになった🔶。★朝廷 - Wikipedia
★解説
この歌は在原業平が詠んだ歌です。古今和歌集には、「屏風に描かれた、竜田川に紅葉が流れている様子を題材に詠んだ歌」と但し書きがあります。一方で伊勢物語には、「竜田川に出かけていって実際に景色を見て詠んだ歌」とも書かれています。
主な技法・単語・文法解説
■単語
(※1)ちはやぶる | 「神」や地名の「宇治」にかかる枕詞 |
(※2)神代 | 神々が国を治めた時代 |
(※3)竜田川 | 現在の奈良県にある川で紅葉の名所。歌枕として用いられる代表的なもののひとつ |
(※4)からくれなゐ | 「韓紅/唐紅」韓から伝わった紅であざやかな紅色 |
(※5)くくる | 括り染め(布を糸でくくって白い部分を残す染め方)にすること |
■(※3)歌枕
「竜田川」が歌枕。歌に詠み込まれている名所のことを歌枕という。以下に例を記す。
【逢坂の関】
これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関
【生駒山】
君があたり見つつを居らむ生駒山雲な隠しそ雨は降るとも
■句切れ・倒置
ニ句切れ。「神の時代にも聞いたことがない」と始まり、詠み手の心を強くひきつけます。では何を聞いたことがないのか。それは「竜田川の水を紅葉があざやかな紅色に染めている景色」であると続いています。このことから、この歌には倒置の技法も用いられていることがわかります。★
『ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは』わかりやすい現代語訳と解説・品詞分解 / 古文 by 走るメロス |マナペディア| (manapedia.jp)
青森県の蔦沼。在原業平には、こんな風に見えたのだろうか。
括り染め(絞り染め)。水紋の比喩なのだろう。
「神の時代にも聞いたことがない竜田川の水を紅葉があざやかな紅色に染めている景色」と言ってしまうと興醒め。
この一首は、「ちはやぶる」の音が典雅に効いている、ソング。句の冒頭が「ち」「か」「た」「か」「み」と母音がイ段ア段ア段ア段イ段で明るい。子音はCKTKMでエッジと優美が効いている。
ヒップホップ風に、中腰で両手を画面側面から中央にざくざく動かしながら歌うと、「チョーヤベー、神レべ絶景竜田川、チャイナドラゴンレッドに見えね?」。
平安のモテ男、在原業平。
噺の冒頭、父は娘が花札をしていると思い、「賭博は駄目だよ」と言うと、娘が「これは百人一首」。
花札。
百人一首。
★竜田揚げの名前の由来について、有力な説の一つが、奈良県の竜田川にちなんで名付けられたというものである[5]。小倉百人一首にも収録されている在原業平の和歌「千早ぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは」に由来するという説である[4]。この和歌に登場する奈良県の竜田川は、古くから紅葉の名所として知られている[1]。🔶竜田揚げの揚げた後の色が赤褐色をしており、紅葉のように見えることから命名されたとする🔶[1]。★
鰆(さわら)の竜田揚げ。
★せっ‐かっしょく〔セキ‐〕【赤褐色】
の解説
赤みを帯びた褐色。★
★かちん‐いろ【褐色】
色名の一つ。JISの色彩規格では「暗い黄赤」としている。一般に、やや黒みを帯びた濃い茶色のこと。もとは麻布の生成りの色とされる。現代ではコーヒーの色が典型的。クリームを入れるとやや黄色みがかった黄褐色になる。日焼けした皮膚の色を「褐色の肌」と形容するときも、褐色から黄褐色まで幅広い。また、「褐色」を「かちいろ」と読む場合は「暗い紫みの青」をさし、別の色を表す。★
志ん生と志ん朝親子。
片っ端から喫茶店|TVO テレビ大阪 (tv-osaka.co.jp)
自由なママに、自由過ぎる常連客
「刹那的」「あたしも、あんまり先を考えず、生きてる」。
ママは天六の島田順子
島田順子さん
ナレーターは窪田等さんだろうか。
原由美子さんというお名前は、昭和のファッション雑誌で覚えた。原由美子 (スタイリスト) - Wikipedia
「わたしは強くない。弱い。悪いとこだらけ。」多肉植物は「ズグッとしている」。「花がない家は、火のない家のよう」。
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嶽 まいこ / Maiko Dake (@mk_dake) / X (twitter.com)
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「ワクワク クックク レストラン」と題して、
この絵本が生まれるもととなった、こどもの頃の思い出を書いております
プロフィール絵は、わたし作・ぶたさんシェフです
どうぞよろしくお願いいたします(=^・・^=)
閉じ込み付録の「おたよりのへや」では、読者の方から『ひゃくえんだま どこへゆく?』の感想をいただいております。
どうもありがとうございます
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