『真人間』1938年
まず、「真人間」という邦題に笑うこと五分。そして観終わり、タイトルは「真人間」以外ないと五分間しみじみ。
同じデパートの従業員のジョーとヘレンが相思相愛。
しかしジョーは、前科者。堅気のヘレンを忘れるため、仕事を辞めてカリフォルニアへ引っ越そうとしていた。しかし、その思い切りのため、二人は急接近。真夜中に結婚。
しかし、実はヘレンも前科者。
嘘をつかれたと思ったジョーは、堅気になる気が失せ、デパートの前科者7人と再びつるみ、働いていたデパートに強盗に入る。
すると明かりがつけられ、そこにはヘレンと、ヘレンの話を聞いた社長。
2500人の社員のうち50人の枠で前科者を雇い彼らの社会復帰を応援している社長は、そこで彼らを即解雇とせず、「明日全員朝八時に出社せよ」と言い残し、後はヘレンに任せて側近の者たちと帰ってゆく。ここに感動。
ヘレンの、「犯罪はコスパが悪い」授業に、
前科者全員感心。
実はジョーの子を妊娠しているヘレンだが、それを、自分を避けているジョーには言えずにいた。
ヘレンが、新天地でシングルマザーとして生きていくつもりでジョーに内緒で家を出ると、ジョーはヘレンを探す。そして、仮釈放を扱う施設に行くと、ヘレンが妊娠していること、仮釈放中は公民権が無効になるため二人の結婚は認められていないことが判明。ジョーの仲間は、ヘレンも仲間だと、ヘレンを一緒に捜す。すると中で一番抜けている男が、「俺が妊娠してたら病院に行くぜ!」。ああそうかとみんなで行くと、ヘレンは無事に男の子を出産。ジョーとヘレンは仲直り。全員で改めて二人の結婚式をすると、
抜けている男が、赤ちゃんを抱いて出てきて、その子のあくびしそうな顔のアップで、ハッピーエンド。
とても好きな映画だった。
統計のおねえさんサトマイさん的、ヘレンの「犯罪はコスパが悪い」授業。
サトマイさんの、立て板に水が過ぎるレクチャー。
主役の二人がハマり過ぎ。
ジョーを演じたジョージ・ラフトは、昭和の任侠映画の池部良、と思った。
池部良。
高倉健と池部良。
& 鶴田浩二。
鶴田浩二。
ヘレン役のシルヴィア・シドニーのこの写真の向日性は、笠置シズ子の時代っぽい。
原題の直訳は、「あなたと私」。
意訳は「お互いさま」か。
つまり対等でないと、恋愛は成り立たない。
真人間 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)
★Wikipediaより ★
『真人間』(まにんげん、原題・英語: You and Me)は、1938年に製作・公開されたアメリカ合衆国の映画である。
概要
ノーマン・クラスナーの原案に基づき、フリッツ・ラングが製作・監督、
シルヴィア・シドニーとジョージ・ラフトが主演した。
キャスト
- ヘレン:シルヴィア・シドニー
- ジョー:ジョージ・ラフト
- ジム:ロバート・カミングス
- ミッキー:バートン・マクレーン
- ジェローム・モリス:ハリー・ケリー