『ヘンリィ五世』
アジャンクールの戦いの話。アジャンクールの戦い - Wikipedia
フランスから身代金を要求されたが断ったイギリスのへンリィ五世。
海を渡り、兵の数が五倍の六万人であるフランス軍と戦い(ということは自陣は一万二千人)、フランス軍の死者は一万、しかし自陣は25名の死者だった(少数でも勝てる兵法を考案した(遠隔からの一斉の矢放ち、先を尖らせた木を無数に埋め、騎馬の侵入を防ぐ、等))。
フランス軍の、子供(雑用係として連れてきたのか、と思った。)まで殺すというルール違反のやり方に怒ったへンリィ五世は、仏軍の大将と一騎打ち、討ち取った。
仏軍は、負けましたと言ってきた。
「あの城はなんだ」と訊くヘンリィ五世に「アジャンクール城です」と仏軍。「では、聖クリスピアンの日に行われたこの戦いをアジャンクールの戦いと名付けよう」とへンリィ五世。
戦後の会議がフランスの王城で行われ、王女であるキャサリンを見初めるへンリィ五世。キャサリンもヘンリィを好きになった。
ヘンリィ五世はキャサリンと結婚し、
英仏間の百年戦争が終結しました、でジエンド。
映画冒頭は1600年。シェイクスピア作の『ヘンリィ五世』がグローブ座で上演される、というシーン。
そこからシームレスに1415年の情景に移行、ラストは再びグローブ座に戻ってくる、という趣向。
この映画のローレンス・オリヴィエも、
オーソン・ウェルズも、
シェイクスピア作品で主役と監督を兼任しているが、シェイクスピア作品は戯曲時点での完成度が高いため、映画化時点で兼任が可能なのだろうと思った(演出のみに注力できる)。
滑らかで軽やかで豊穣で、トートロジーでリズムを出すトートロジー - Wikipediaシェイクスピアのセリフは、英詩の父ジェフリー・チョーサーの影響を受けているのかと思った。
ジェフリー・チョーサー作、『カンタベリー物語』。
イングランドとフランスは、日本で言うと四国と兵庫県なのかな、と思った。
ヘンリィ五世ヘンリー5世 (イングランド王) - Wikipedia
★サンクリスピンデーと、戯曲『ヘンリー五世』におけるアジャンクールの戦い
フランスとの百年戦争中、1415年に発生したアジャンクールの戦いは、戯曲『ヘンリー五世 (シェイクスピア)』にて脚色されている。ヘンリーが聖クリスピンの祭日である10月25日に、「人数が少ないほど、取り分となる名誉が大きい」と伝え、数では劣勢だったイギリス軍兵士を鼓舞して、フランス軍と戦わせた。
演説の主要部分は「この日はクリスピアンの聖人暦と呼ばれる」と始まり、「戦いを生き残った兵士たちは毎年、クリスピアンの名において立ち上がる」「この傷はクリスピンの日のものだ」。そして、次のように続く。
この日から世界の終わる時まで、クリスピンとクリスピニアンの名は残らないだろう。
しかし、我々は人々の記憶に残るだろう。
我々は実に少数ではあるが、深い絆(band of brothers)で結ばれているのだ。★
★『ヘンリィ五世』(Henry V)は、1944年分のイギリス映画。ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ヘンリー五世』の映画化作品。百年戦争の中盤に劇的勝利を収めたイングランド王ヘンリー5世を主人公とする。ローレンス・オリヴィエが監督・主演した「シェイクスピア3部作」の第1作である。
当時は第二次世界大戦が継続中であり、国威発揚を目的として製作が依頼された映画で、イギリス政府からの援助も受けていた。
1948年の第22回キネマ旬報ベスト・テンの第1位に選ばれ、オリヴィエに賞状と賞品が授与された[1]。
映画は、1600年、ロンドンのグローブ座を俯瞰するパノラマから始まり、舞台で上演される『ヘンリー五世』と劇場内部が映し出されるが、フランスでの戦争の場面になると1415年の情景に切り替わる。最後に再びグローブ座に戻り、劇の終演と共に映画も終わる。
キャスト
- ローレンス・オリヴィエ:ヘンリィ五世
- レスリー・バンクス:コーラス(口上役)
- フェリックス・エイルマー:カンタベリー大司教
- ロバート・ヘルプマン:イーリー司教
- ニコラス・ハネン:エクセター公爵
- マイケル・ワーレ:グロスター公爵
- ジェラルド・ケース:ウェストモーランド伯爵
- グリフィス・ジョーンズ:ソールズベリー伯爵
- モーランド・グラハム:サー・トーマス・アーピンガム
- エスモンド・ナイト:フルーリエン大尉
- マイケル・シェプリー:ガワー大尉
- ジョン・ローリー:ジェイミー大尉
- ニオール・マッギニス:マクモリス大尉
- ジョージ・ロビー:サー・ジョン・フォルスタッフ
- ロバート・ニュートン:ピストル少尉
- ロイ・エマートン:バードルフ副官
- フレデリック・クーパー:ニム伍長
- ジョージ・コール:小姓
- ジミー・ヘインリー:兵士ウィリアム
- ブライアン・ニッセン:兵士コート
- アーサー・ハンブリング:兵士ベイツ
- フリーダ・ジャクソン:女将クイックリー
- ハーコート・ウィリアムズ:シャルル六世
- マックス・エイドリアン:フランス皇太子
- レオ・ゲン:フランス元帥
- フランシス・リスター:オルレアン公爵
- ラッセル・ソーンダイク:ブルボン公爵
- アーネスト・セジガー:ベリ公爵
- ラルフ・トルーマン:モントジョイ
- ジャネット・バーネル:フランス王妃イザベル
- ルネ・アシャーソン:フランス王女キャサリン
- アイビー・セント・ヘリエ:侍女アリス
- ヴァレンタイン・ディオール:バーガンディ公爵
音楽
音楽はウィリアム・ウォルトンの
作曲によるもので、ミュア・マシーソン(英語版)の指揮、ロンドン交響楽団の演奏で録音された。オリヴィエは本作以後、「シェイクスピア3部作」の他の2作(『ハムレット』『リチャード三世』)でもウォルトンと組んでおり、さらに『空軍大戦略』ではウォルトンが降板した際にもオリヴィエの擁護によって一部の楽曲が差し替えなしにそのまま使用されることになった。
ウォルトンは本作の音楽に、『フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック』や
の『オーヴェルニュの歌』、
古いフランス民謡などを素材として取り入れている。
のちに、映画のため作曲した楽曲から演奏会用の組曲その他の版が、ウォルトン自身や他の作編曲家によって編まれている。
- 『ヘンリィ五世』から弦楽のための2つの小品(ウォルトン編曲、1944年)
- 題名通り、弦楽合奏のための編曲。「パッサカリア:フォルスタッフの死」「その優しき唇に触れて別れなん」の2曲からなる。以後の編曲版にもこの2曲はほぼそのまま取り入れられている。
- 『ヘンリィ五世』 組曲(マルコム・サージェント編曲、1945年)
- イギリスの指揮者サージェントによる、合唱をともなうオーケストラのための編曲。弦楽の2曲を挟んで「序曲」「アジンコート・ソング」を加えた4曲からなる。
- 『ヘンリィ五世』 組曲(ミュア・マシーソン編曲、1963年)
- サウンドトラックの指揮も手がけたマシーソンによる、オーケストラのための編曲。弦楽の2曲を2曲目と4曲目に置いて、「序曲『グローブ座』」「突撃と戦闘」「アジンコート・ソング」を加えた5曲からなる。
- 『ヘンリィ五世』(シェイクスピア・シナリオ)(クリストファー・パーマー(英語版)編曲、1988年)
- 語り手とオーケストラ、合唱のための編曲。パーマー自身とネヴィル・マリナー(1990年にこの版の初演を指揮した)の発案によるもので、原曲の90%を使用して再構成している。