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映画「ラブリー・ボーン」を見たら、パニック発作が起きそうになったので感想 - ミセスGのブログ

【103】ラブリー ボーン - 920の映画@三昧^^

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シアーシャ・ローナン主演 映画 『ラブリーボーン』 TVスポット - Heart Attack

 

 

静かに淡々と狂気を演じたスタンリー・トゥッチが凄い。

映画|ラブリーボーン|The Lovely Bones - 画像 :: ホラーSHOX [呪]

ラブリーボーン「The Lovely Bones」

映画|ラブリーボーン|The Lovely Bones - 画像 :: ホラーSHOX [呪]

殺人鬼という嫌な役。しかしこの作品の肝。この殺人鬼をこの作品で完全に亡き者にし、殺害された女性の魂を成仏させるのがテーマ。というか、そのような儀式。よって殺人鬼は悪を全部吸ってもらい、お祓いとして消去せねばならぬ

主人公の殺された女の子は向こうで、同じ殺人鬼に殺された女性たちと仲良くなる。それで天国に行こう、となるのだが、「一つやり残したことがある」と女の子は現実に戻ってゆく。観客は、てっきり陥没穴されようとしている金庫に入れられた自分の死体を救う、それと同時に犯人を殺すのかと思いきや、彼女は初恋の彼にキスしにいく。死んでから手が触れた「見える」同級生の女子の体を使い、『ゴースト』方式で通じるのだ。途中で『シックス・センス』や『天国から来たチャンピオンを想起。つまり、現実のそこここがあちらの世界と通じているという世界観。魂が近い近親者は、同期シンクロし、直感的に真犯人が分かってしまう。まず父親。そして妹。しかし証拠がないため警察が相手にしてくれない。観客には真犯人が分かっているためもどかしくて仕方ない。我々が生まれるのが仮説、人生とは証明、と感じた。この映画を観ていると、我々は全員、一人の殺人鬼に殺された、成仏できない魂なのでは?という気分になってくる。つまりそれだけ、死後の、まだ成仏できていない、天国寸前の世界がリアルに描かれている。

 

そして、主人公はずっとガゼボ、東屋にいる。これはスノードームの隠喩なのだ。映画冒頭、主人公の女の子がスノードームに見入っている。「独りぼっちでかわいそう」と中の人形を哀れんでいると、「彼は完全な世界にいて幸福なんだ」と父。スノードームの中が死の世界。死は完全。物質がないから失敗しようがない。

父の趣味がボトルシップ作り。父と娘は気が合う。主人公はいわゆるお父さん子。主人公はボトルシップにも見入っている。しかし、娘が死体不明のまま残された帽子と大量血反応ゆえ死亡判定されると、お父さんは荒れて、夜中にボトルシップを割りまくる。すると成仏できない娘の世界の岸にボトルシップの中の巨大船が何隻も押し寄せる。このようなイメージが美しい。イメージとは、脳内の揺らぎ。まだ完全に天国に行っていない思い残しのある主人公の魂の揺らぎは、父の脳内の揺らぎと同期して、イメージを共有する。シーンの映像のリアリティーが迫ってきて、そうだろうなという確信しかない。現実に在籍の人と他界した人たちは、そこここで同期する。「え?今の、何?」というようなふとした瞬間の違和感は、死んだ人の魂と生きている人の魂が触れ合って感応し合っているのだ。

 

この世は、ミクロからマクロまでグラデーションがある。可視光線の範囲レンジが限定されているように、生活に注力せねば生きられない我々の肉体が感知する範囲は限られている。我々は、蚊より小さい虫を気にかけられない。我々は、シロナガスクジラより大きい生物の全体像は大き過ぎて見えない。だからミクロ過ぎるものはいない、マクロ過ぎるものはざっくり怪物、モンスターと無視または圏外にする。そういうことを、この映画を観ていて感じた。我々が生きて感知している範囲は、極めて狭いのだ。一ミリ以下までは解像度高くなくていい地球一周4万キロ、そこまでくらいを知っていれば生活と話題に困らないしかし、愛する人の魂は、肉体を離れてどこへゆくそれは個人的に、知らねば眠れない究極の大問題。だから目を凝らす。耳を澄ます。目を閉じ触れてみる。そして、第六感が拓ける。

愛する人の死は、そう考えると悲しみの始まりではない。世界の拡大。自意識の、無意識への領土拡張。

 

この映画を観ると、何となくなどのいわゆる虫の知らせセンサーを訓練したくなる。例えば宮沢賢治は、それを日々訓練していただろう、と思った。

この映画はドリームワークス製作だが、ドリームワークスのドリームとは、ふわふわうふふの現実逃避のことではなく、現実を突き詰めた先の、ミクロの一点のマクロ化なのだ、と思った。

 

この映画は、『ライ麦畑でつかまえて』の、トウモロコシ畑殺人鬼版にも見えた。

 

タイトルの「ラブリー・ボーン」とは、主人公の魂が、堅牢な金庫に密閉されたままこの星のブラックホールのような陥没穴に落とされて中で完全に白骨化してゆくだろう自身の死体を愛おしむ言葉。

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「シックス・センス」に関する感想・評価 / coco 映画レビュー

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原作本はこちら。このボンボン付きの母親の手編み帽子が彼女の魂の遺品。

『ラブリー・ボーン』(アリス・シーボルド)の感想(38レビュー) - ブクログ

 

ラブリーボーン』(原題:The Lovely Bones)は、2009年のアメリカイギリスニュージーランドの合作映画(日本では2010年公開)。原作はアリス・シーボルドの小説『ラブリー・ボーン』。

ストーリー

 

1973年、雪の降る12月のある日のことだった。14歳のスージー・サーモン(魚の「サーモン」みたいな名前と彼女は言っていた)は学校から家に帰る途中、トウモロコシ畑の中に穴を掘って作った地下の隠れ家に誘い込まれた。そこで彼女は残忍にも殺害されてしまう。連続殺人の新たな犠牲者となったスージーは、その男を知っていた。それは近所に住む男、ハーベイだった。スージーは、天国から家族や友人、そして犯人の人生を見届ける。

キャスト

スージー・サーモン
演:シアーシャ・ローナン
物語の主人公。天真爛漫な性格をした美少女。誕生日にもらったカメラで写真を撮るのが趣味。レイに初恋をしデートに誘われるも1973年12月6日、14歳で殺害される。事件を引きずりながら天国と現世の狭間で家族や友人、そして犯人の人生を見届ける。
ジャック・サーモン
演:マーク・ウォールバーグ
主人公の父親。ボトルシップを作るのが趣味。スージーが殺されて以来犯人を探すことに執着している。娘の撮った写真などから犯人を見つけるも証拠が得られず復讐に走ろうとする。
アビゲイル・サーモン
演:レイチェル・ワイズ
主人公の母親。娘を守れなかったことが罪悪感や、夫が犯人のことばかり考えていることに嫌気がさし家を飛び出す。
リンジー・サーモン
演:ローズ・マクアイヴァー
主人公の妹。優等生で、頭が切れる。隣人のハーヴィを怪しいと感じ彼の家に乗り込む。
バックリー・サーモン
演:クリスチャン・アシュデール
主人公の弟。事件についてはなにもわかっていない。
リン
演:スーザン・サランドン
主人公の祖母(母方の母)。お酒と派手なことが好き。事件以来サーモン家で家事の手伝いをするようになり、娘(母親)とは仲はよくないが本人なりのやり方で家族を励ましている。
ジョージ・ハーヴイ
演:スタンリー・トゥッチ
 
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(『プラダを着た悪魔』でのスタンリー・トゥッチ)
俳優のスタンリー・トゥッチはオカマっぽい役が多いですか?そんなこ... - Yahoo!知恵袋
 
物語の犯人。優しげな容貌をしている。警察の捜査が入っても巧みな嘘で切り抜ける。手先が器用で、ドールハウス作りを趣味としている。
レン・フェナマン
演:マイケル・インペリオリ
刑事。
レイ
演:リース・リッチー
主人公の初恋の相手。主人公が亡くなった後も彼女を思い続けている。
ルース
演:キャロリン・ダンド
主人公の同級生。霊感が強い。
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受賞・ノミネート

第67回ゴールデングローブ賞
第15回放送映画批評家協会賞
  • ノミネート:主演女優賞 - シアーシャ・ローナン
  • ノミネート:助演男優賞 - スタンリー・トゥッチ
  • 受賞:若手俳優賞 - シアーシャ・ローナン
  • ノミネート:撮影賞 - アンドリュー・レスニー
  • ノミネート:美術賞 - ナオミ・ショーハン
  • ノミネート:視覚効果賞
第8回ワシントンD.C.映画批評家協会賞
  • ノミネート:助演男優賞 - スタンリー・トゥッチ
第16回全米映画俳優組合賞
  • ノミネート:助演男優賞 - スタンリー・トゥッチ
第82回アカデミー賞
第36回サターン賞
第63回英国アカデミー賞


 

 
 
 

 

ピーター・ジャクソン監督

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