志の高い法学部受験生の皆さん、チョリーッス!
法学や政治学を学んで日本を理想の国家として再建するのだという、皆さんの熱い気迫が伝わってきますよw
さて、早速ですが、弁護士をテーマにしているテレビドラマなどを見て、弁護士の仕事は刑事事件の被疑者や被害者の弁護をしたり、市民間の人間関係やお金のトラブルを扱う民事事件の弁護をしたり、なんてことが主な仕事だと思っている方も多いのではないでしょうか…
でも実際は結構違ったりしまんねん!
実は、東大・京大・一橋・早慶などを卒業した弁護士志望者にとって、東京の五大法律事務所またはそれに準ずる法律事務所や、大阪の代表的な法律事務所(大江橋法律事務所や北浜法律事務所など)で弁護士として働くことがメインストリームになります。
そして、そこでの主な仕事は…
「渉外案件・企業法務・知的財産・金融法務」
などです。
つまり、何らかの形で外国が関わるような仕事、企業活動やM&Aの際の契約書作成、銀行や証券会社をサポートするなどの仕事です。
まさにこういった渉外案件や企業法務などにおける弁護士の仕事がなければ、日本の経済は成り立たないといっても過言ではないほど、これらの仕事は重要な仕事です。
というのも、これから人口減少が見込まれますます内需が縮小してゆく日本の現状や、企業の内部留保が過去最大(つまり日本企業が投資して資本を拡大させることができないほど日本の経済が悪化し、かつ労働者の給与としても還元されない状況)になっていることや、日本企業が鴻海などの海外企業にどんどん買収されている状況(アウトインのM&Aの増加)などを鑑みると、今の日本が経済的に復興するためには…
・企業間の契約における法的問題をできるだけ取り除き、企業間取引をどんどん促すこと
・日本企業における海外企業との法的交渉力を支え、日本企業が海外企業を買収して海外展開ができるようにするインアウトのM&Aをどんどん促すこと
が非常に重要なのです。
こういった働きをする弁護士の力がなければ、日に日に悪化する今の日本経済は近い内に破綻するといっても差し支えないほどです。
また、東京の五大法律事務所などは特に、東大・京大・一橋・早慶の法学部を卒業しているか、少なくともそれらに準ずる大学の法学部を卒業した予備試験合格者でないとほぼ採用してもらえないのが現状です。
東京ではやはり東大法・早慶法が強いですが、大阪の大手法律事務所についても、ほとんどが京大法卒といった状況です。
※追記 また、関西の大手法律事務所は、2018年3月3日の記事でも書いているように東京にも支店を持っているので、関西の大手法律事務所に就職しても東京の丸の内や霞が関で働くことが可能です。
【2017年 東京五大事務所アソシエイトの出身大学別人数】
【※追記 関西大手法律事務所パートナー・アソシエイトの出身大学別人数】
また、これらの大学は、官僚・裁判官・検事などにおいても寡占状態であるため、本当は個人の能力次第であるべきでこういった階層化は望ましくないのですが、少しでも進路を有利にしたい受験生はなるべくこの5つの大学に進学されたいところです。
【2017年 国家公務員総合職試験合格大学】
なお、東京の五大法律事務所のトップでもある
西村あさひ法律事務所
では…
・初年度から年収1,000万円
で、
・数年で年収2,000〜3,000万円
・10年ぐらいで年収1億近く
なども普通にあり得るという話を、西村あさひ法律事務所の方から聞いたことがあります。
※こういった野暮なお話は当事者の方にも直接聞きにくく、また酔っ払いながらだったので、流石に冗談や誇張も入ってるかもしれないので真偽のほどは保証できませんがw
でも、東京・大阪の大法律事務所に入れるのはひと握りだけだし、それ以外の弁護士は渉外案件や企業法務はできないのでは?
インハウス・ローヤー
という働き方もあります。
これは、個別の企業や行政庁の企業内弁護士・行政庁内弁護士として、その企業や行政庁の法務を行う仕事です。
でも東京・大阪の大手大法律事務所とかの方が魅力的やん!素敵やん!
・基本的に年収1,000万円以上は堅い
・勤務時間が比較的短い
・福利厚生も充実
となかなか魅力的で素敵なのです!
また、大阪の大手法律事務所などは、大企業のみならずより広く中小企業の企業法務に携われたり、東京の五大法律事務所よりも幅広く民事・刑事・労働問題など様々な問題の解決に携われることが魅力です。
さらに、
弁護士は最近食えなくなっているのでは?
ということもよく言われるところですが、京大法学部のOBや教授またはそれらの知人関係の話として聞く限りでは、実際には、
・少なくとも京大卒の弁護士は例外なく稼いでいて、平均年収1,500〜2,000万円ぐらいの感じ
・高齢で弁護士になった京大卒の人も知る限りでは例外なく全員稼いでいる
・弁護士の数が増えたことで食えなくなったのは、結局下の方の人だけで、一定以上の大学を出ている人の年収はむしろ旧司法試験時代よりも上がっている
・弁護士登録だけをして実際には弁護士業をしていない人も多いが、そういった人達の分も含まれるからデータ上は平均年収が下がっているように見えるだけ
とのことです。
さて、少し現実的な話ばかりし過ぎたこともありますので、法曹として本当に大事な核心の部分へと話題を変えますが、
人権問題・労働問題・教育問題・医療問題など、特定の問題の解決のために自分の人生をかけて拳で闘う弁護士
というのが、非常に魅力的かつ僕が最も理想とする法曹としてのあり方です。
最近では、「情報技術と人権」というものが喫緊の課題となっているなか、
令状なしのGPS捜査
が人権侵害であると異議を唱えて闘った、
弁護士の亀石倫子さん
のお話などが有名です。
また、こちらは弁護士ではありませんが、教育学者として、「旭川学力テスト事件」や「国家斉唱義務不存在確認訴訟」を、自分の教育理念のもとに闘った大田堯先生の生き様なども非常に感銘を受けます。
〈参考文献〉
この大田堯先生のような生き方こそ、まさに弁護士・検察官・裁判官にとってもあるべき姿であるように思います。
法曹にはこのように、様々な熱い生き方や未来を切り拓く可能性があるのだということを少しでも感じ取って頂けたら嬉しい限りです。
さて、そんな訳で、最後に京都大学の日常の風景画像を載せて、今日はこの辺で失礼します。
ファッ⁉︎
皆さん、京大の学園祭(通称: 11月祭またはNF)も11月23〜26日(木〜日)とやっているのでぜひ遊びに来てね〜
オススメは、11月22日(水)の前夜祭の「応援団演舞」「キャンプファイヤー」と、11月26日(日)の16時からお祭り広場ステージ(吉田南キャンパスの野球グラウンド)でやっている「ニコニコダンステラミックス 2017」ですw
あとは、北部キャンパスの黄葉も見逃さずに要チェックやで!
P.S.
なお、個人的に好きな弁護士ドラマは、
「アリー my love」
「弁護士のくず」
です。
もちろん、ガッキー主演の「リーガル・ハイ」や、キムタク主演の検事ドラマ「HERO」も、本気で弁護士や検事になりたいと心から思わせてくれる非常に良いドラマですよ!
おわり