セリエAのリーグ戦は、男子が毎週日曜日にあり、女子は毎週土曜日でした。
私が合流した時点で4位だったレッジアーナはその後負け知らず。
2月には2位まで浮上しました。
1位のラツィオと3位のミランとは僅差で、3つ巴の様相を呈していました。
コッパイタリアのトーナメント戦も勝ち続け、試合はリーグ戦の合間、水曜日や日曜日に入ってきました。
スタメン、フル出場で、時には週2の試合をここまでこなしていたのです。
日本でこれほどの連戦の経験はなかったので、かなりしんどい。
段々疲労が溜まってきます。
走っていても足が重く感じました。
サルデーニャ島のチームと対戦する時は、朝5時にレジオエミリアの空港を出発、
その日に試合をして、すぐに帰ってくるなんてこともありました。
レジオエミリアの小さな空港が、駅の近くにありました。
駐車場は置き放題。何日停めても無料なんですよ~。
さすがに今は有料かな?
2月の中旬に、
「休養を取るため」
と事前に説明があり、1試合欠場したものの、基本スタメンで定着していました。
試合前のミーティングでの先発メンバー発表は、常に緊張感が漂っています。
監督がゴールキーパーから順番に背番号(背番号はポジションによって毎試合変わります)と名前を呼んでいきます。
ホワイトボードに書かれたサッカーコートの中に名前を書き込んでいきます。
用具係のリーナが呼ばれた番号のユニフォームを渡してくれるのですが、大は小を兼ねるとばかりに、サイズはどれもブカブカです。
ミーティング後、審判が更衣室まで入って来て、先発メンバーの名前と背番号を確認します。
審判が番号を言うので、番号を言われた選手は自分の名前を答えます。
「ノーベ(9)」
私の番だ!
「ナガミネ」
と言うと、審判も選手たちも
「ん?」
と聞き返します。
毎回(笑)
どうもナガミネは聞き取れないらしい。
途中から「ナガミーネ」と語尾から2番目の音を伸ばして言うと、皆聞き取れるという事を発見しました。
2月最後の試合でした。
今までずっと名前を呼ばれつづけてきたのに、この日は私の名前は呼ばれませんでした。
事前に監督からは何の説明もなく、名前が呼ばれなかったのはショックでした。
この日は疲れも取れて、とても調子が良かったのに…。
その後の監督の話は全く耳に入ってきません。
まぁ、一生懸命聞いたところで、監督の話はいつも全く理解出来ていません(笑)
先発は外れちゃったけど、交代出場があるかもしれません。
落胆せずにチャンスに備えます。
後半途中からアップを命じられ、残り20分で出番が回ってきました。
浮き球の縦パスに反応し、相手DFと競いながらシュート。
対角の右サイドネットが揺れ、ゴール。
得点を入れる事が出来ました。
良かった。
ホッとしました。
これでまたスタメンに戻れるぞ!
と思ったのです。
ところがそんなに甘くはなかった。
その日から出場機会が激減。後半途中からの出場が続くことになってしまったのです。