10月18日に参加してきた ジョン・チャヌさんと


アインシュタインのバイオリン グァルネリ


のコンサートが開催されます。


http://ameblo.jp/junya27/day-20081018.html




12月20日(土) 17:30開場


12月21日(日) 13:30開場


http://www.pleasureland.jp/jung/i/




参加希望の方は、わたしまで、連絡ください。




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この楽器を演奏会で使ってみないか。
ある人から申し出があり

初めてわたしがグァルネリを触ったのは四十代の半ばのことだった
天才物理学者のアインシュタインが愛する女性に贈ったという、いわくつきのものだった。
楽器を構え、最初の音を出したとたん、背筋がゾクッとした。
水面下に底なしの世界を秘めた静かな湖のように、気高く、豊かで、深いのである。
湖を覗きこんだ人は、魂を奪われ、深い水のなかに身を投じたいという欲求から逃げられなくなる。
それまでストラディヴァリを借りて弾いたことは何度かあったが
音のニュアンスがまったく違う。
ストラディヴァリは

どちらかというと華やかで、堂々としていて、おしゃべりなプリマドンナのさえずりのような音である。
音色自体がスターなのだ。

魅力的な音ではあったが

自分が表現したいものとは肌合いが違うと前々から思っていた。
だがグァルネリの音を初めて自らの肉体で感じた瞬間、

わたしは何か霊的なものに打たれたような気がしたのだ
この楽器は
人生の大事なことを語ってくれる
人が人であるがゆえの哀しみや、孤独。
そして、
それを越えて行こうという意志の力。
そんな、魂の奥深くからしみ出し、
あふれてくる感情を歌ってくれるに違いない。
初めて演奏会でグァルネリを弾いたとき、
魂が楽器に吸い込まれていくような感じがあり、
ふっと空恐ろしくなった。

それが聴いている人にも伝わるらしく、それまでの演奏会とは何となく手応えが違う。
聴衆の音楽への入り込み方が深いのである。
それからというもの、弾けば弾くほど、
自分自身が音に引き込まれてしまうようになった。
ときには弾いている自分がはたして本当に自分なのか、それさえわからなくなる。
演奏を重ねるうちに、
自分が奏でる音によって、
魂が、
それまでとは違うところに

導かれていく感じがあった。
孤独を恐れてはいけない。
人は孤独であるがゆえに、
かけがえのないものを求めるのだ・・・・グァルネリがつむぎだす音が、

心にそう囁きかける。
(ジョン・チャヌ『音よ、自由の使者よ。』筆者 篠藤ゆり)より