【400文字作文】サンカク関係+1 | 【400文字作文】下半身は地球を救う。

【400文字作文】サンカク関係+1

 猫が困ってるけど、まぁいいか…という風
情でアパートのよく滑る鉄の階段に座って、
空から落ちてくる雨粒を眺めている。
 その階段を降りて5、6歩の場所にトタン
屋根で作られた車庫があり、そこには雑種の
茶色い犬が腹這いに寝そべっている。ボール
が落ちてきたらいいのになぁ…という風情で
波状のトタン屋根で集められ、太くなった雨
粒が地面に落ちて土を掘っていくのを眺めて
いる。
 猫は犬がいることを、犬は猫がいることを
知っているけど、互いに雨というフィルター
を利用して気付いていないフリをしている。
 猫は今更だけど…という感じで前足で顔を
洗い、犬はいつもここが…という感じで前歯
で右の前足の甲を掻いている。
 アパートの隣の白い家からはピアノの音が
聞こえてくる。鍵盤を弾き、弦を叩くピアノ
の音は雨音に溶け込み、寝そべっていた犬は
オスワリをし、少しだけ尻尾を振った。