【400文字作文】ホーム・ホーマー・ほーむれす | 【400文字作文】下半身は地球を救う。

【400文字作文】ホーム・ホーマー・ほーむれす

 何かを抱いたまま、医療危機についてぶつ
ぶつと愚痴をたらす浅知恵な浮浪者と同じペ
ースで歩きながら、俺は新宿のバーに入った。
 からんころん、とベルをドアで鳴らし店に
入っていくと、カウンターの奥にアイツが座
っていた。呼び出されたことは迷惑ではない、
ということを表情で伝えながら隣に座り、ま
ずは無難に仕事のこと、女の子のことを話題
にするが二人とも真剣になれなかった。
 話題が、自分のイメージに体や脳が重なれ
ないもどかしさや苛立と、どう上手く付き合
っていけるか。に移り、それを諦めるのでは
なく、受け入れることが大人になる条件なの
かもしれないという仮説が二人の間で成立し
ようとした時に、バーの照明が少し明るくな
り Go West が店内に響いた。
 駅の東口にあるこの店が、帰ってください
ね、というメッセージ付きのラストパスは、
いつも正確で受け取るのが難しいが、それが
鳴るといつも俺は犬のように走り出すのだ。