ガーナ - 11. ロメ(トーゴ)(2) | Art of the World - カメラを持って、旅に出よう

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10年以上定期的に世界を旅しています。それらの旅の記録を写真と共に残しています。2024年3月現在渡航国と地域は65。

前回の続きです。

前回: https://ameblo.jp/junwxyz/entry-12579097103.html

 

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トーゴ、二日目の朝。

この日はロメのベナン大使館でVISAを発券し、日帰りでのベナン往復を目指します。

翌日の夕方のフライトでドバイに飛ぶため、翌朝にはガーナに戻らないといけないという綱渡りの日程ですが、せっかくの機会なのでやるだけやってみることにしました。

 

 

 

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良い宿でした。

 

 


チェックアウトをします。

フロントには昨日のドレッドのお姉さんが。エウェ語で挨拶します。

 

「アッペ(おはようございます)」

「ヨー(合いの手のような言葉)」

 

実はお姉さんはエウェ人ではないのですが、付き合って言ってくれました。

 

しかしナイスなホテルでした。

旅の宿も一合一会。いい宿にあえて良かったです。

 

 

 

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少し海沿いを散歩してから、裏路地にあるベナン大使館を目指します。

 

欧州系の若い観光客の姿が。

 

 

 

バイタクに乗って。

 

 

 

裏路地の入口で降ろしてもらいます。

 

 

 

 

 

 

 

アフリカの街角。

 

 

 

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大使館で事情を話したところ、普通は発券に一日かかるところを、数時間で出してくれるとのこと。

正午にパスポートを受け取り、乗合タクシーでベナンに入り、数時間滞在した後に帰ってくる。

そんな日程で、ベナン入国にまだ一縷の望みを託せそうでした。

 

パスポートを預けて、街に戻ると、怪しいニーチャンに声をかけられます。

 

「ヘイ!フェティッシュ・マーケットに行かないか?」

 

実はトーゴの呪術マーケットは有名な場所で、呪術用の烏や猿、蛇、バッファロー、豹などのミイラが売られています。

せっかくトーゴに来たので、どこかトーゴっぽいところに行ってみたかったのもあり、時間潰しに行ってみることにしました。

怪しいニーチャンと街からバイタクで移動します。

 

 

 

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市場のようなところにやってきました。

そこで紹介されたのは、黒いスーツを着たギャングのようなおっさん。この市場を仕切っているとのこと。

 

「楽しんで行ってくれ」

「(怪しい…)」

 

入場料を支払い、中に入ります。

とにかく、すごい数のミイラです。夢中でシャッターを切り続けたのですが、ミイラがはっきり写っている写真はグロいので自粛します。

 

マーケットで働く若者

 

 

 

こんなグッズも

 

 

 

この呪われそうな場所をひとしきり満喫したところで、そろそろパスポートを受け取りに帰らねば、とニーチャンに声をかけたところ、

ギャングのおっさんがまた現れ、二人に暗い小屋に連れて行かれます。

そこでは色々な御利益グッズを順番紹介された後、

 

「どれか買え。さもないと帰れない」

「(それきた!)」

 

とりあえず猛抗議します。入場料は払っている。何も買う気はない。ふざけるな、と。

押し問答になりましたが、時間もなかったので、最後はお互い譲り、「どれか」の対象にしていなかった一番安い石のお守りを買うことで、ようやく解放されました。

 

ニーチャンの顔も見たくなかったので、足早に通りに出ますが、ぴったりと着いてきます。

横を一緒に歩きながら、

 

「なぁ、そのブレスレットくれないか」

「なんで?」

「俺とお前は友達だ。お前がそれをくれたらいつでもお前を思い出せる。なぁ、いいだろう」

「友達じゃねーよ!!」

 

バイクタクシーを拾って街に戻りますが、ニーチャンもバイタクで着いてきます。

 

街に戻りました。相変わらずニーチャンがヘラヘラとつきまとってきますが、無視。

路上で水を買って落ち着こうとしたところ、ヘラヘラと「ギブミー」とか言ってくるので、日本語で「いい加減にしろ!」と言って、大使館に向かってその場を去りました。

 

この手の話はよくあることですが、やはりいい気分はしません。ただ、無事に帰ってこれて良しとしよう、と心を整理したのでした。

 

 

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大使館に入り、VISAを受け取ります。

 

「気を付けて」

「ありがとう」

 

あとはベナンに向かうだけ…そう思って大使館を出ると、

 

「すみません」

 

日本語で話しかけられます。日本人の女の子三人連れ。

驚きました。トーゴにまさか日本人が、それも大学生くらいの女性が居るなんて。

 

「大使館に朝入られるところ見ていて、まさか日本人が居るなんて」

 

日本人に驚いたのはお互い様のようでした。

 

近くのカフェで少し話します。聞けば大学の先輩後輩ということで、長期休暇のボランティアがてら、この辺りの国を周っているとのこと。

とりあえず時間がなかったので、今からベナンに弾丸で行く旨を伝え、夜一緒にご飯を食べようと約束し、集合場所の中華料理屋の場所を確認。

会社の名刺にプライベートの連絡先を書いて渡し、先にカフェを去ります。

 

後ろから「あの髪型で社会人なんだ!」という声が聞こえてきました。そう。ロン毛は音響機器メーカー社員の制服なのです(嘘)。

 

 

 

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乗合タクシーに乗ること1時間。国境に辿り着きました。

今度はトーゴ側のイミグレは超えることができましたが、ベナン側で入国を拒否されます。航空券もなく、宿も決めてない、という状態では入れることができない、とのこと。

途方に暮れましたが、ここは国境、当然のこと。仕方ありません。少なくとも国境を越えて、ベナンの地を踏むことはできました。優しいロメのベナン大使館職員の顔が思い浮かびましたが、これで諦めてロメに戻ろう、と気持ちを切り替えました。

 

ベナン側のイミグレから、ベナンはフランス語圏なのですが、英語を話す職員に、トーゴ側まで一緒に歩いてもらいました。

 

「英語を話すの?」

「少し」

「入国したかったよ」

「航空券か宿を決めていないとだめだよ。また来な」

 

優しいおじさんでした。

 

ベナン側から撮った国境

 

 

 

国境からロメへの乗合タクシーは、すぐに一杯になりました。

海岸沿いの国道を走ります。窓の外を見ると、満点の星空が広がっています。

その美しさに息を呑みます。

 

ぼーっと星空を眺めながら、静かな車内でいろいろと考え事をしていました。

明日にはもう日本に帰るのか。たった9日間の旅だったのに、色々なことがあったな。

 

 

 

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待ち合わせの中華料理屋に着くころには、19時半を過ぎていました。

まだ居るかな、と思いましたが、三人は待っていてくれました。

 

早速トーゴビールで乾杯します。

 

 

 

ホイコーロー。久々の中華。

 

 

 

気づいたら23時ごろまでいろいろな話をしていました。

楽しい時間でした。3人は引き続き旅を続けるということで、ここでお別れ。帰路につきました。

 

 

 

トーゴとガーナの国境近くの安宿にバイタクで乗せて行ってもらいます。

夜中でしたが、部屋を空けてくれました。薄暗い部屋の真ん中にベッドが鎮座するだけの殺風景な部屋ですが、寝るには充分。

 

明日にはちゃんと起きて、アクラまで戻らないと。国境からアクラまでは、乗合タクシーで4時間ちょっと。

ちょっとでもトラブルがあったら間に合わない日程。疲れた身体を横たえ、気づいたら眠りに落ちていました。

 

続きます。