ドビュッシーの《花火》は、きらびやかな音の連続に見えますが、
実は細かなリズムの正確さと、音の粒を緻密に揃える技術が求められる作品です。
派手に弾くだけでは届かない、「奥行き」と「質感」をいかに表現するか。
その探求に、日々向き合っています。
大学院での研究レポートのために、ドビュッシーと日本美術の関係について取り組んでいます。
彼の作品には、葛飾北斎をはじめとした浮世絵からの影響が見られ、
音楽と視覚芸術の交差が鮮やかに感じられるのです。
ドビュッシー《花火》を練習していて、
ふと北斎の《新板浮絵両国橋夕涼花火見物之図》をじっくり見直しました。
江戸の夏、夜空を彩る花火の中にいるような構図と人々の熱気。
音の“奥行き”やきらめきを改めて意識させられました。
本番でも、“音が見える”瞬間を目指していきたいです。
夏休みに入り、国立西洋美術館、東京国立博物館、三菱一号館美術館、太田記念美術館、北斎美術館など、
さまざまな展覧会を訪れ、作品世界への理解を少しずつ深めています。
演奏も研究も、まだ道半ばですが、だからこそ学び続けていきたいです。


