少しずつ日が暮れはじめた頃…。



今日はしょおくんは神社のお手伝いの日ではなかったのですが、学校から帰ってきたしょおくんが僕達を迎えに来てくれました。




しょおくんが迎えにきてくれたので、和と僕、そして神様と嵐は櫻井家へ行く準備をして、参道を抜けて沢山の鳥居をくぐり抜け長い長い石段を降り櫻井へと向かったのでした。






長い長い石段を下りていると僕の隣にいるしょおくんが、





「ところでさ、母さんが『そろそろ準備をした方がいいから呼びに行ってあげてちょうだい。』って言ってたんだけど…。
一体何があるの?」


と聞いてきました。



「あのね…。」


と、しょおくんくんに説明をしようとすると、嵐を抱きかかえて僕達の前を歩いていた神様が振り向いて、


「翔ちゃん。
今日は相葉ちゃんも来るんだよな?」


としょおくんに聞いてきました。



しょおくんは、


「はい。
雅紀ももう少ししたら来るとさっき連絡がありましたよ。」


と神様にそう言うと神様が、


「じゃあ、後で相葉ちゃんと一緒に説明するから、翔ちゃんそれまで待っていてくれないかい?」


としょおくんに言うと、しょおくんは、


「…分かりました。
じゃあ、また後で教えてくださいね。」



と言い、


「何があるんだろうね?」


と僕の顔を見てきたので、僕は喋ってはいけないと思い両手で自分の口を押さえたその時…。




「ん〜っ!!!!!」


ちゃんと前を見ていなかったので、石段を踏み外してしまったのでした。




ああ…。


このまま僕は石段をコロコロ〜コロコロ〜と転げ落ちちゃうんです…ね…。


とギュッと目をつぶって覚悟を決めると…。






「潤っ!!」


「潤くんっ!!」



「「危ないっ!!」」


と言う、しょおくんとかずの声が聞こえたかと思うと、僕の両脇を誰かが掴んでくれたのです。

恐る恐る目をそ〜っと開けると…。



僕の両隣にいたしょおくんとかずが僕の身体を支えてくれいて、僕は階段から転げ落ちずに済んだみたいです。






「しょおくん、かず、ありがとう。
僕落っこちちゃったかと思いました…。」


とビックリして心臓がバクバクしたまま2人にお礼を言うと、



「潤。」

「潤くん。」


「「危ないから手を繋いで下りようね。」」


と言ってくれたのでした。


「はいっ!!」


と返事をすると一瞬2人とも少し驚いた様な顔をしていたのですが…気のせいでしょうか…?




左手はしょおくんと。

右手はかずと。


手を繋いで僕はご機嫌で階段を下りていると、しょおくんは何だか少し元気がない様な気がして…。


でも、かずは何だかニコニコとご機嫌そうな顔をしていて…。



しょおくん…元気がないけど、どうしたのかな…?



と思い、首を傾げて元気のないしょおくんを見つめると、しょおくんはすぐに笑顔になり、


「潤。
足元気をつけるんだよ。」


と優しい声でそう言ってくれて、


「しょおくん、ありがとう。」



と言うと、今度はかずが何だか元気がなくなってしまったような気がしました。






何ででしょうか?


僕にはちょっと理由が分からなくてほんの少し困っていると…。




石段を下りた所にあるしょおくんのお家が見えてきました。












櫻井家に到着する頃には辺りは暗くなり始めていて、しょおくんのお家の前に自転車を停めている人影が街頭に照らされて見えました。






その人影に、



「おーいっ!!
相葉ちゃーんっ!!」


ミャーッ!!
ミャーッミャーッ!!


神様と嵐が相葉さんに声を掛けていました。





「大ちゃーんっ!!
嵐ちゃーんっ!!」

と相葉さんは神様と嵐に手をブンブンと振り、後ろにいる僕達に気付くと、



「翔ちゃーんっ!!
和くーんっ!!
潤ちゃーんっ!!」



と僕達にもブンブンと手を振ってくれました。


僕はしょおくんとかずと手を繋いでいたので両手が塞がっていたので、顔を横にブンブンと振って相葉さんにお返事をしていると、




「ふはっ!!
潤、ごめん、ごめん。」


と言いながらしょおくんがそっと僕の手を離して、


「こうすれば雅紀に手が振れるよね?」


と聞いてくれたのでコクンと頷き、相葉さんに手を振り返してすぐにしょおくんの手をギュッと握ると、しょおくんは大きな目を見開いて少し驚いた顔をした後…。


とっても綺麗な笑顔で僕の顔を見て、


「はは。
潤、ありがとう。」


と言い僕の手をギュッと握り返してくれました。



そんなしょおくんの笑顔に僕はキュンキュンとしていると…。








僕の手を握っていてくれたかずがパッと僕の手を離すと、


「潤くん、先に行くね。」


とニッコリと笑ってそう言うと、相葉さんとそして神様と嵐の元へと走って行ったのでした。





























 ⭐to becontinued⭐