「だーかーらー。
オイラと嵐はさっき来たばっかりだし、オイラはずっと嵐を抱きかかえていたんだいっ!!」



「じゃあ、神様と嵐が共犯なんだ。」



「だから違うって言ってんだろう?
なあ、嵐。」


ミャーッミャーッ!!

ミャーッミャーッ!!



「嘘だーっ!!」


ミャーッ!?


「嘘ついてねーし。
嵐、和の相手なんかするなよっ。」


「団子泥棒の神様と猫だっ!!」



「誰が団子泥棒だっ!!」


ミャー…ミャー…








えっとぉ…。



さっきからずっと…。



神様とかずと嵐がこの調子で揉めてしまっているです。






僕はどうしていいのか分からずオロオロとしていると、



「まあ、まあ、まあ。
大ちゃんも、和ちゃんも、嵐ちゃんも落ち着いてよ。」


と、こだまちゃんが穏やかな声でそう言うと、





「とりあえず、お団子のお味見会をしましょうっ!!」


と言い、お皿にみたらし団子や餡子のお団子にきな粉のお団子、それにお茶を用意してくれて、



「はーい。
皆んな一旦お団子タイムでーす。」


と言うこだまちゃんの声を合図に僕達は手を合わせて、



「「「「いただきまーすっ!!」」」」


ミャーミャーミャーっ!!



と言いお団子を頬張りました。













「こだまちゃん、旨かったよっ!!」


「うん、美味しかったーっ!!」


「こだまちゃん、きな粉とみたらし団子ありがとうございますっ!!」


ミャーっミャーっ



お団子のお味見と言いながらも…。


ぼく達はたらふくお団子を食べてしまい、お月見用のお団子はあるのかと思い心配になって、お団子の入った大きなお皿を見ていると、


「潤ちゃん、大丈夫よ。
十五夜のお月様へのお供え用も、お月様のウサギさん達用のお団子もまだちゃんとあるから。」


とこだまちゃんがそう言ってくれたので、僕はホッと安心しました。









お茶をすすりながら神様が、


「で、その白くてフワフワとした小さな手を見たのが、和と潤なんだな?」


とかずと僕に聞いてきたので、




「だから、そうだって言ってるじゃん。」

「はい。
僕も見ました。」

と答えると神様が、


う〜ん…。


と両手を組んで何かを考えていました。






「お前らが見たのは手だけなんだよな?」


と聞いてきたので、




「うん。」


「はい。」



と、かずと僕が答えると、


「じゃあ、嵐ちゃんとは限らないんじゃない?」




それまで美味しそうにお茶を飲んでいたこだまちゃんがそう言いました。


「こだまちゃんもそう思うかい?」


と神様がこだまちゃんにそう聞くと、こだまちゃんが、


「ええ、そう思うわ。」


と言ったのだった。




「こだまちゃん、何でそう思うの?」


とかずが不満そうな顔をしてこだまちゃんにそう言うと、こだまちゃんはかずの方を見て、



「だって、和ちゃんも潤ちゃんもお団子を持っていった子の姿も顔を見ていないんでしょう?」


と首を傾げながらそう聞いてきました。



そう言われてみれば、かずもぼくも白くてフワフワとした小さな手しか見ていなかったのです。



こだまちゃんの言う通りだな…と思い、かずと僕は顔を見合わせて、

「あ…確かに…。」


「そうですよね…。」


と言うと、



「それに、嵐ちゃんならウチに来たら直ぐに私の足元に戯れついて挨拶をしてくれるのよ。
私がお皿を出している時にはそれがなかったもん。」


「ねっ。
嵐ちゃん。」

と言いながらこだまちゃんが嵐にそう言うと、


ミャーミャーっ


と嵐は嬉しそうにこだまちゃんに応えました。



「そういえば…。」


「嵐が来た時に、こたちゃんの足に擦り寄っていたよね?」



とかずと2人でそう言うと、神様がこだまちゃんに手を合わせながら、



「おおーっ!!
流石こだまちゃんだなっ!!
よかったな、嵐。」


と言うと、

ミャーミャーミャー


嵐は嬉しそうに鳴いていました。









「じゃあ一体誰がお団子を持っていったの?」



と、かずがこだまちゃんに聞くと、こだまちゃんは困った顔をして、




「うーん。
それは分からないけど…。」


と言うとこだまちゃんは何か閃いた顔をして、


「あっそーだっ!!
だったら皆んなで嵐ちゃん以外の犯人を見つければいいんじゃないの?」


と言うと神様と嵐も、

「そうだっ!!
嵐とオイラの濡れ衣を晴らすぞっ!!」


ミャッ!!



と賛成をしていました。



そんな神様と嵐を見て僕も、


「あのぉ…。
僕もお手伝いします。」
  
と言うと、




「潤くんが手伝うんなら俺も手伝うよ。


しょうがないな…。」


とかずも手伝ってくれる事となりました。









「だったら翔も夕方には帰ってるくるし、夜には相葉くんもお月見にウチに来るみたいだから皆んなで探しましょうねっ!!」




 
と、こだまちゃんがそう言うと、神様と嵐が、



「真犯人探してやるぞっ!!」


ミャッミャミャッ!!
 


と張り切っていて…。










真犯人探しだなんて何だか探偵さんになったみたいでワクワクしちゃうのは…僕だけでしょうか…?









































⭐ to becontinued⭐






















いつもお話を読んでくださって、ありがとうございます照れ





〝アンティークショップ〟をお休みして急に〝桜の神社と狐と俺と。〟のお話を始めてしまったのですが…だ、大丈夫でしょうか?

今回もゆる〜い感じで書いてしまっているのですが、最後まで読んでいただけると嬉しいですラブラブ